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筑波大学/2013年度

筑波大学 2013年 数学 第2問解答・解説

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1問題

筑波大学2013年度第2問

nは自然数とする。

(1) 1≦k≦n1 \leq k \leq n を満たす自然数 k に対して

∫k−12nπk2nπsin⁡2ntcos⁡tdt=(−1)k+12n4n2−1(cos⁡k2nπ+cos⁡k−12nπ)\displaystyle \int_ {\frac {k - 1}{2 n} \pi} ^ {\frac {k}{2 n} \pi} \sin 2 n t \cos t d t = (- 1) ^ {k + 1} \frac {2 n}{4 n ^ {2} - 1} \left(\cos \frac {k}{2 n} \pi + \cos \frac {k - 1}{2 n} \pi\right)

が成り立つことを示せ。

(2) 媒介変数 t によって

x=sin⁡t,y=sin⁡2nt(0≦t≦π)x = \sin t, y = \sin 2 n t \quad (0 \leq t \leq \pi)

と表される曲線 CnC_{n} で囲まれた部分の面積 SnS_{n} を求めよ。ただし必要なら

∑k=1n−1cos⁡k2nπ=12(1tan⁡π4n−1)(n≧2)\displaystyle \sum\limits _ {k = 1} ^ {n - 1} \cos \frac {k}{2 n} \pi = \frac {1}{2} \left(\frac {1}{\tan \frac {\pi}{4 n}} - 1\right) \quad (n \geq 2)

を用いてよい。

曲線C₁の図で、横軸x、縦軸y、原点Oが記され、両軸の正方向に矢印がある。x=1、y=1、y=−1を示す破線の枠内に、x軸に対称な曲線が一つの閉じた輪を描く。x軸に1、y軸に1と−1の目盛がある。
曲線C₂の図で、横軸x、縦軸y、原点Oが記され、両軸の正方向に矢印がある。x=1、y=1、y=−1を示す破線の枠内に、x軸に対称な曲線が途中で交差して二つの閉じた輪を描く。x軸に1、y軸に1と−1の目盛がある。
曲線C₃の図で、横軸x、縦軸y、原点Oが記され、両軸の正方向に矢印がある。x=1、y=1、y=−1を示す破線の枠内に、x軸に対称な曲線が途中で二度交差して三つの閉じた輪を描く。x軸に1、y軸に1と−1の目盛がある。

(3) 極限値 lim⁡n→∞Sn\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}S_{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)∫k−12nπk2nπsin⁡2ntcos⁡t dt=(−1)k+12n4n2−1(cos⁡kπ2n+cos⁡(k−1)π2n),1≦k≦n,(2)Sn=4n4n2−1cot⁡π4n,(3)lim⁡n→∞Sn=4π.\displaystyle \begin{aligned} (1)\quad &\int_{\frac{k-1}{2n}\pi}^{\frac{k}{2n}\pi}\sin2nt\cos t\,dt =(-1)^{k+1}\frac{2n}{4n^2-1}\left(\cos\frac{k\pi}{2n}+\cos\frac{(k-1)\pi}{2n}\right),\quad 1\le k\le n,\\ (2)\quad &S_n=\frac{4n}{4n^2-1}\cot\frac{\pi}{4n},\\ (3)\quad &\lim\limits _{n\to\infty}S_n=\frac4\pi. \end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 積和公式から sin⁡2ntcos⁡t=12{sin⁡(2n+1)t+sin⁡(2n−1)t}\displaystyle \sin 2nt\cos t=\frac12\{\sin(2n+1)t+\sin(2n-1)t\} である。tj=jπ2n\displaystyle t_j=\frac{j\pi}{2n}、Cj=cos⁡jπ2n\displaystyle C_j=\cos\frac{j\pi}{2n} とおく。原始関数を F(t)=−12(cos⁡(2n+1)t2n+1+cos⁡(2n−1)t2n−1)\displaystyle F(t)=-\frac12\left(\frac{\cos(2n+1)t}{2n+1}+\frac{\cos(2n-1)t}{2n-1}\right) とすれば、F′(t)=sin⁡2ntcos⁡tF'(t)=\sin2nt\cos t である。また cos⁡((2n+1)tj)=cos⁡((2n−1)tj)=(−1)jCj\cos((2n+1)t_j)=\cos((2n-1)t_j)=(-1)^jC_j だから F(tj)=−(−1)j2Cj(12n+1+12n−1)=−2n(−1)j4n2−1Cj.\displaystyle F(t_j)=-\frac{(-1)^j}{2}C_j\left(\frac1{2n+1}+\frac1{2n-1}\right) =-\frac{2n(-1)^j}{4n^2-1}C_j. よって、1≦k≦n1\leq k\leq n に対して ∫tk−1tksin⁡2ntcos⁡t dt=F(tk)−F(tk−1)=(−1)k+12n4n2−1(Ck+Ck−1),\displaystyle \begin{aligned} \int_{t_{k-1}}^{t_k}\sin2nt\cos t\,dt &=F(t_k)-F(t_{k-1})\\ &=(-1)^{k+1}\frac{2n}{4n^2-1}(C_k+C_{k-1}), \end{aligned} となり、(1)の式を得る。

(2) x(π−t)=x(t)x(\pi-t)=x(t)、y(π−t)=−y(t)y(\pi-t)=-y(t) である。したがって、0≦t≦π2\displaystyle 0\leq t\leq\frac\pi2 の枝とその反射が各 0≦x≦10\leq x\leq1 で上下の境界となる。前者では x=sin⁡tx=\sin t が増加し、dx=cos⁡t dtdx=\cos t\,dt であるから、曲線で囲まれた各部分の面積の和は Sn=2∫0π/2∣sin⁡2nt∣cos⁡t dt.\displaystyle S_n=2\int_0^{\pi/2}|\sin2nt|\cos t\,dt. 区間 [tk−1,tk][t_{k-1},t_k] では sin⁡2nt\sin2nt の符号が (−1)k+1(-1)^{k+1} であり、Ck+Ck−1>0C_k+C_{k-1}>0 である。そこで(1)を用いると Sn=2∑k=1n(−1)k+1∫tk−1tksin⁡2ntcos⁡t dt=4n4n2−1∑k=1n(Ck+Ck−1)=4n4n2−1(1+2∑k=1n−1cos⁡kπ2n).\displaystyle \begin{aligned} S_n&=2\sum\limits _{k=1}^n(-1)^{k+1}\int_{t_{k-1}}^{t_k}\sin2nt\cos t\,dt\\ &=\frac{4n}{4n^2-1}\sum\limits _{k=1}^n(C_k+C_{k-1})\\ &=\frac{4n}{4n^2-1}\left(1+2\sum\limits _{k=1}^{n-1}\cos\frac{k\pi}{2n}\right). \end{aligned} n≧2n\geq2 では問題文の余弦和を代入すると括弧内は cot⁡π4n\displaystyle \cot\frac{\pi}{4n} である。n=1n=1 では和は空和で括弧内が 1=cot⁡π4\displaystyle 1=\cot\frac\pi4 となり、同じ式を得る。したがって Sn=4n4n2−1cot⁡π4n.\displaystyle S_n=\frac{4n}{4n^2-1}\cot\frac{\pi}{4n}.

(3) u=π4n\displaystyle u=\frac{\pi}{4n} とおくと Sn=16n2π(4n2−1) ucot⁡u=16n2π(4n2−1) cos⁡usin⁡u/u.\displaystyle S_n=\frac{16n^2}{\pi(4n^2-1)}\,u\cot u =\frac{16n^2}{\pi(4n^2-1)}\,\frac{\cos u}{\sin u/u}. n→∞n\to\infty で u→0+u\to0^+、cos⁡u→1\cos u\to1、sin⁡uu→1\displaystyle \frac{\sin u}{u}\to1 であり、16n24n2−1→4\displaystyle \frac{16n^2}{4n^2-1}\to4 だから lim⁡n→∞Sn=4π.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}S_n=\frac4\pi.

この問題で使う考え方

  • 三角関数の加法定理
  • 三角関数の周期・グラフ
  • 不定積分・定積分の性質
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 曲線で囲まれた面積
  • 関数の極限
  • 数列の極限

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