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鹿児島大学/2025年度/前期

鹿児島大学 2025年 数学 第5問解答・解説

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1問題

鹿児島大学2025年度第5問

ee を自然対数の底とし, f(x)=ex−2e−2xex+e−2x\displaystyle f(x)=\frac{e^{x}-2e^{-2x}}{e^{x}+e^{-2x}} とおく。座標平面上の曲線 y=f(x)y=f(x) を CC とし,CC 上の点 (0,−12)\displaystyle \left(0,-\frac{1}{2}\right) における接線を ll とする。また,ll と直線 y=1y=1 との交点を (a,1)(a,1) とする。

(1) 接線 ll の方程式と,aa の値を求めよ。

(2) (1)で求めた接線 ll の方程式を y=g(x)y=g(x) とおく。x>0x>0 のとき,f(x)<g(x)f(x)<g(x) であることを示せ。

(3) 曲線 CC,接線 ll および直線 x=ax=a で囲まれた部分の面積 S1S_1 を求めよ。

(4) 実数 rr は r>ar>a を満たすとする。曲線 CC,直線 y=1y=1,x=ax=a および x=rx=r で囲まれた部分の面積を S2S_2 とする。(3)で定めた S1S_1 を用いて S(r)=S1+S2S(r)=S_1+S_2 と定めるとき,S(r)S(r) を求めよ。さらに,lim⁡r→∞S(r)\displaystyle \lim\limits _{r\to\infty}S(r) を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) l: y=94x−12,a=23\displaystyle l:\ y=\frac94x-\frac12,\quad a=\frac23 / (2) x>0x>0でf(x)<g(x)f(x)<g(x) / (3) S1=32−log⁡e2+12\displaystyle S_1=\frac32-\log\frac{e^2+1}{2} / (4) S(r)=3r−log⁡(1+e3r)+log⁡2−12\displaystyle S(r)=3r-\log(1+e^{3r})+\log2-\frac12、lim⁡r→∞S(r)=log⁡2−12\displaystyle \lim\limits _{r\to\infty}S(r)=\log2-\frac12。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

分子と分母に e2xe^{2x} を掛けると f(x)=e3x−2e3x+1\displaystyle f(x)=\frac{e^{3x}-2}{e^{3x}+1} となる。分母はすべての実数 xx に対して正である。

(1) f′(x)=3e3x(e3x+1)−3e3x(e3x−2)(e3x+1)2=9e3x(e3x+1)2\displaystyle f'(x)=\frac{3e^{3x}(e^{3x}+1)-3e^{3x}(e^{3x}-2)}{(e^{3x}+1)^2}=\frac{9e^{3x}}{(e^{3x}+1)^2} より、f(0)=−12\displaystyle f(0)=-\frac{1}{2}、f′(0)=94\displaystyle f'(0)=\frac{9}{4} である。したがって、点 (0,−12)\displaystyle (0,-\frac{1}{2}) における接線は l: y=94x−12\displaystyle l:\ y=\frac{9}{4}x-\frac{1}{2} である。この直線と y=1y=1 との交点の xx 座標 aa は 1=94a−12よりa=23\displaystyle 1=\frac{9}{4}a-\frac{1}{2}\quad\text{より}\quad a=\frac{2}{3} である。

(2) (1)の直線を y=g(x)y=g(x) とする。x>0x>0 なら t=e3x>1t=e^{3x}>1 であり、 (t+1)2−4t=(t−1)2>0(t+1)^2-4t=(t-1)^2>0 だから f′(x)=9t(t+1)2<94.\displaystyle f'(x)=\frac{9t}{(t+1)^2}<\frac{9}{4}. よって h(x)=g(x)−f(x)h(x)=g(x)-f(x) とおくと、h(0)=0h(0)=0 かつ x>0x>0 で h′(x)=94−f′(x)>0\displaystyle h'(x)=\frac{9}{4}-f'(x)>0 である。したがって x>0x>0 では h(x)>h(0)=0h(x)>h(0)=0、すなわち f(x)<g(x)f(x)<g(x) となる。

(3) (2)より 0<x≦a0<x\leq a では g(x)>f(x)g(x)>f(x) である。また、 ddx(−2x+log⁡(1+e3x))=e3x−2e3x+1=f(x)\displaystyle \frac{d}{dx}\left(-2x+\log(1+e^{3x})\right)=\frac{e^{3x}-2}{e^{3x}+1}=f(x) であるから、 S1=∫02/3{g(x)−f(x)} dx=[−x2+9x28]02/3−[−2x+log⁡(1+e3x)]02/3=16−(−43+log⁡(1+e2)−log⁡2)=32−log⁡e2+12.\displaystyle \begin{aligned} S_1&=\int_0^{2/3}\{g(x)-f(x)\}\,dx\\ &=\left[-\frac{x}{2}+\frac{9x^2}{8}\right]_0^{2/3}-\left[-2x+\log(1+e^{3x})\right]_0^{2/3}\\ &=\frac{1}{6}-\left(-\frac{4}{3}+\log(1+e^2)-\log 2\right)\\ &=\frac{3}{2}-\log\frac{e^2+1}{2}. \end{aligned}

(4) すべての実数 xx で 1−f(x)=31+e3x>0\displaystyle 1-f(x)=\frac{3}{1+e^{3x}}>0 だから、a<ra<r において S2=∫2/3r{1−f(x)} dx=[3x−log⁡(1+e3x)]2/3r=3r−log⁡(1+e3r)−2+log⁡(1+e2).\displaystyle \begin{aligned} S_2&=\int_{2/3}^{r}\{1-f(x)\}\,dx\\ &=\left[3x-\log(1+e^{3x})\right]_{2/3}^{r}\\ &=3r-\log(1+e^{3r})-2+\log(1+e^2). \end{aligned} よって S(r)=S1+S2=3r−log⁡(1+e3r)+log⁡2−12.\displaystyle \begin{aligned} S(r)&=S_1+S_2\\ &=3r-\log(1+e^{3r})+\log 2-\frac{1}{2}. \end{aligned} さらに 3r−log⁡(1+e3r)=−log⁡(1+e−3r)⟶0(r→∞)3r-\log(1+e^{3r})=-\log(1+e^{-3r})\longrightarrow 0\quad(r\to\infty) であるから、 lim⁡r→∞S(r)=log⁡2−12.\displaystyle \lim\limits _{r\to\infty}S(r)=\log 2-\frac{1}{2}.

この問題で使う考え方

  • 指数式の整理
  • 接線の方程式
  • 導関数の評価と単調性
  • 定積分による面積計算
  • 指数関数の極限

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