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金沢大学/2013年度

金沢大学 2013年 数学 第4問解答・解説

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1問題

金沢大学2013年度第4問

行列 A=(72121272),E=(1001)\displaystyle A=\begin{pmatrix}\frac72&\frac12\\\frac12&\frac72\end{pmatrix},\qquad E=\begin{pmatrix}1&0\\0&1\end{pmatrix} に対して、次の問いに答えよ。

(1) 実数 x,y,u,vx,y,u,v が xA+yE=uA+vExA+yE=uA+vE を満たすならば、x=u, y=vx=u,\ y=v であることを示せ。

(2) A=a1A+b1E, A2=a2A+b2EA=a_1A+b_1E,\ A^2=a_2A+b_2E となる実数 a1,b1,a2,b2a_1,b_1,a_2,b_2 を求めよ。

(3) n=1,2,3,…n=1,2,3,\ldots に対して、An=anA+bnEA^n=a_nA+b_nE となる実数 an,bna_n,b_n を nn を用いて表せ。

(4) n=1,2,3,…n=1,2,3,\ldots に対して、実数 cn,dnc_n,d_n が A+A2+A3+⋯+An=cnA+dnEA+A^2+A^3+\dots+A^n=c_nA+d_nE を満たしているとき、極限 lim⁡n→∞cndn\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{c_n}{d_n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

線形独立性で係数の一意性を示し、行列の積から得た二項間漸化式を解いてべき乗と和の係数を求めた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) x=u, y=v.(1)\space{}x=u,\space{}y=v.
    (2) (a1,b1)=(1,0), (a2,b2)=(7,−12).(2)\space{}(a_1,b_1)=(1,0),\space{}(a_2,b_2)=(7,-12).
    (3) an=4n−3n, bn=4⋅3n−3⋅4n.(3)\space{}a_n=4^n-3^n,\space{}b_n=4\cdot3^n-3\cdot4^n.
    (4) lim⁡n→∞cndn=−13.\displaystyle (4)\space{}\lim\limits _{n\to\infty}\frac{c_n}{d_n}=-\frac13.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 仮定を移項すると (x−u)A+(y−v)E=O(x-u)A+(y-v)E=O である。左辺の (1,2)(1,2) 成分は x−u2\displaystyle \frac{x-u}{2} なので x=ux=u。すると対角成分から y−v=0y-v=0、よって y=vy=v。

(2) A=1A+0EA=1A+0E だから a1=1,b1=0a_1=1,\quad b_1=0。直接計算して A2=(2527272252)=7A−12E\displaystyle A^2=\begin{pmatrix}\frac{25}{2}&\frac72\\\frac72&\frac{25}{2}\end{pmatrix}=7A-12E. (1) の一意性より a2=7,b2=−12a_2=7,\quad b_2=-12。

(3) A2=7A−12EA^2=7A-12E を用いる。An=anA+bnEA^n=a_nA+b_nE とすると An+1=anA2+bnA=(7an+bn)A−12anEA^{n+1}=a_nA^2+b_nA=(7a_n+b_n)A-12a_nE なので an+1=7an+bn,bn+1=−12ana_{n+1}=7a_n+b_n,\quad b_{n+1}=-12a_n。初期値 (a1,b1)=(1,0)(a_1,b_1)=(1,0) に対し an=4n−3n,bn=4⋅3n−3⋅4na_n=4^n-3^n,\qquad b_n=4\cdot3^n-3\cdot4^n はこの初期値を満たし、漸化式にも一致する(an+1=4n+1−3n+1,bn+1=12⋅3n−12⋅4na_{n+1}=4^{n+1}-3^{n+1},\quad b_{n+1}=12\cdot3^n-12\cdot4^n)。よって求める係数である。

(4) 係数の一意性と (3) より cn=∑k=1n(4k−3k)=4(4n−1)3−3(3n−1)2\displaystyle c_n=\sum\limits _{k=1}^n(4^k-3^k)=\frac{4(4^n-1)}3-\frac{3(3^n-1)}2, dn=∑k=1n(4⋅3k−3⋅4k)=6(3n−1)−4(4n−1)\displaystyle d_n=\sum\limits _{k=1}^n(4\cdot3^k-3\cdot4^k)=6(3^n-1)-4(4^n-1). したがって cn4n⟶43\displaystyle \frac{c_n}{4^n}\longrightarrow\frac43,   dn4n⟶−4\displaystyle \frac{d_n}{4^n}\longrightarrow-4 (ここで (34)n→0,4−n→0\displaystyle \left(\frac34\right)^n\to0,\quad4^{-n}\to0)なので lim⁡n→∞cndn=−13\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\frac{c_n}{d_n}=-\frac13.

この問題で使う考え方

  • 行列を用いた表現
  • 数学的帰納法
  • 等比数列の一般項と和

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