慶應義塾大学/2000年度/医
慶應義塾大学 2000年 数学 第IV問解答・解説
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1問題
実数 に対し と定義し、また 、自然数 に対し と定義する。
(1) を満たす実数 をすべて決定しなさい。
(2) となる自然数 が存在すれば は有理数であることを証明しなさい。
(3) が自然数で、 を満たしていれば となる自然数 が存在することを、 に関する数学的帰納法により証明しなさい。
まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。
2答え
答えを見る自分の答えと照らし合わせる
- (1)
数式が横に長い場合は、左右にスクロールして確認できます。
- (2)となるならxは有理数
数式が横に長い場合は、左右にスクロールして確認できます。
- (3)qより小さい分母の有理数へ写ることによる帰納法
数式が横に長い場合は、左右にスクロールして確認できます。
3解答
解答を見る途中式つきの解答
(1) 区分の切替点は である。
では 。これが に等しいのは 。
では 。よって となり、この区間に入る根は 。
では 。したがって となり、この区間に入る根は 。
では 。方程式は となるので 。以上から解は
(2) が有理数であるとする。 の枝では より 。 の枝では より 。各枝で または は起きないから、いずれも が有理数なら も有理数である。 なら は有理数から始まり、この逆向きの議論を 回繰り返して が有理数であることを得る。
(3) を「 なら、ある自然数 について 」とする。 は該当する がなく成立する。 を仮定する。
なら 。 なら だから分母 となり、帰納法の仮定を適用できる。 なら なので、こちらも分母 に帰納法の仮定を適用できる。いずれも最初の1回を加えれば から有限回で に至る。よって が成り立ち、数学的帰納法により結論を得る。
(1) 区分の切替は x=1/2 のほか、x<1/2 のとき f(x)=1/2 となる x=1/3、x≧1/2 のとき f(x)=1/2 となる x=2/3 で起きる。x<1/3 では f²(x)=x/(1−2x) なので解は x=0。1/3≦x<1/2 では f²(x)=3−1/x となり x²−3x+1=0、範囲に入る根は (3−√5)/2。1/2≦x<2/3 では f²(x)=(2x−1)/(1−x) となり x²+x−1=0、範囲に入る根は (√5−1)/2。x≧2/3 では f²(x)=(3x−2)/(2x−1) となり (x−1)²=0、解は1。境界値も各区間に含めてあり、解はこれら4つ。 (2) f(x)=r が有理数なら、x<1/2の枝では x=r/(1+r)、x≧1/2の枝では x=1/(2−r)。それぞれの分母は実際の枝の値域上で0にならないため、有理なrから有理なxが得られる。から逆にたどり、k回この事実を用いるとxは有理数。 (3) P(n): 0<p<q≦nならp/qの反復で0に到達する、とする。n=1は対象がなく成立。P(n−1)を仮定する。2p=qなら f(p/q)=0。2p<qなら f(p/q)=p/(q−p) で、0<p<q−p<q≦nだから分母q−pはn−1以下。帰納法の仮定からこの値は有限回で0となる。2p>qなら f(p/q)=(2p−q)/p で、0<2p−q<p<q≦nだから分母pはn−1以下であり、やはり帰納法の仮定を適用できる。いずれも最初の1回を加えれば元のp/qも有限回で0に達する。よってP(n)が成り立つ。
この問題で使う考え方
- 区分関数
- 合成関数
- 数学的帰納法
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