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慶應義塾大学/2016年度/前期

慶應義塾大学 2016年 数学 第III問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2016年度第III問

以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

ℓ≧1\ell\geq1を定数とし、座標空間の点Aは平面z=−1z=-1上を、点Bは平面z=1z=1上を、OA=OB=ℓ\mathrm{OA}=\mathrm{OB}=\ellをみたしつつ動くとする。ただしOは座標空間の原点である。

(1) ∠AOB=π3\displaystyle \angle\mathrm{AOB}=\frac{\pi}{3}となるように点A,Bを選ぶことができるためにはℓ≧あ\ell\geq\boxed{\text{あ}}であることが必要十分である。また、点A,Bからxyxy平面へ垂線を下ろし、それぞれとxyxy平面との交点をA',B'とするとき、∠AOB=π3\displaystyle \angle\mathrm{AOB}=\frac{\pi}{3}かつcos⁡∠A′OB′=23\displaystyle \cos\angle\mathrm{A'OB'}=\frac23となるように点A,Bを選ぶことができるのはℓ=い\ell=\boxed{\text{い}}のときである。

(2) ℓ=い\ell=\boxed{\text{い}}のとき、点A,B,Cの座標をA(0,う,−1),B(え,お,1),C(か,き,く)A(0,\boxed{\text{う}},-1),\quad B(\boxed{\text{え}},\boxed{\text{お}},1),\quad C(\boxed{\text{か}},\boxed{\text{き}},\boxed{\text{く}})とするとOABCは正四面体をなす。ただしう,え,く\boxed{\text{う}},\boxed{\text{え}},\boxed{\text{く}}はいずれも正とする。また、正四面体OABCを平面y+3z=ty+3z=tで切ったときの切り口は、け<t<こ\boxed{\text{け}}<t<\boxed{\text{こ}}のとき四角形となる。その四角形は上底と下底の和がさ\boxed{\text{さ}}、高さがし\boxed{\text{し}}の台形であり、その面積はt=すt=\boxed{\text{す}}のとき最大値せ\boxed{\text{せ}}をとる。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

空間ベクトルの内積と座標で正四面体を配置し、切断平面との辺交点から台形の寸法を求めた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)あ=2,い=10;(2)A=(0,3,−1),B=(5,2,1),C=(−53,73,2);0<t<5,Lupper+Llower=21025(25−4t),h=6525t;tmax=258,Smax=1528.\displaystyle \begin{aligned} \text{(1)}\quad &\text{あ}=2,\quad \text{い}=\sqrt{10};\\ \text{(2)}\quad &A=(0,3,-1),\quad B=(\sqrt5,2,1),\quad C=(-\tfrac{\sqrt5}{3},\tfrac73,2);\\ &0<t<5,\quad L_{upper}+L_{lower}=\frac{2\sqrt{10}}{25}(25-4t),\quad h=\frac{6\sqrt5}{25}t;\\ &t_{max}=\frac{25}{8},\quad S_{max}=\frac{15\sqrt2}{8}. \end{aligned}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 点A,Bの水平成分をそれぞれa,b\mathbf a,\mathbf bとする。zA=−1,zB=1z_A=-1,z_B=1、∣OA∣=∣OB∣=ℓ|OA|=|OB|=\ellより∣a∣=∣b∣=ℓ2−1|\mathbf a|=|\mathbf b|=\sqrt{\ell^2-1}。角AOB=π/3AOB=\pi/3にはA⋅B=ℓ2/2A\cdot B=\ell^2/2が必要で、従って a⋅b=ℓ22+1.\displaystyle \mathbf a\cdot\mathbf b=\frac{\ell^2}{2}+1. 水平成分の内積が取り得る範囲は[−(ℓ2−1),ℓ2−1][-(\ell^2-1),\ell^2-1]。上の正の値がこの範囲に入る条件はℓ2/2+1≦ℓ2−1\ell^2/2+1\le\ell^2-1、すなわちℓ≧2\ell\ge2。この条件は水平ベクトルのなす角を選ぶことで実現できるため必要十分である。

水平投影間の角の余弦が2/32/3ならa⋅b=23(ℓ2−1)\displaystyle \mathbf a\cdot\mathbf b=\frac23(\ell^2-1)。これをA⋅B=ℓ2/2A\cdot B=\ell^2/2と一致させると 23(ℓ2−1)−1=ℓ22,ℓ2=10.\displaystyle \frac23(\ell^2-1)-1=\frac{\ell^2}{2},\qquad \ell^2=10. ℓ≧1\ell\ge1よりℓ=10\ell=\sqrt{10}。

(2) 回転対称性を使ってA=(0,3,−1)A=(0,3,-1)と置ける。A⋅B=ℓ2/2=5A\cdot B=\ell^2/2=5より、B=(x,y,1)B=(x,y,1)は3y−1=53y-1=5、すなわちy=2y=2。水平成分の長さが3なのでx2+4=9x^2+4=9。指定の正値からx=5x=\sqrt5、従ってB=(5,2,1)B=(\sqrt5,2,1)。またOA=OB=AB=10OA=OB=AB=\sqrt{10}である。正四面体の頂点C=(x,y,z)C=(x,y,z)についてOC=AC=BC=10OC=AC=BC=\sqrt{10}だから A⋅C=B⋅C=5,∣C∣2=10.A\cdot C=B\cdot C=5,\quad |C|^2=10. 前二式からz=3y−5z=3y-5、x=5(2−y)x=\sqrt5(2-y)。これを∣C∣2=10|C|^2=10に代入すると 15y2−50y+35=0,15y^2-50y+35=0, 従って候補は(x,y,z)=(5,1,−2)(x,y,z)=(\sqrt5,1,-2)または(−5/3,7/3,2)(-\sqrt5/3,7/3,2)。zzが正である条件から後者を選ぶ。

平面y+3z=ty+3z=tで各頂点の値はO,AO,Aで0、BBで5、CCで25/325/3。したがって0<t<50<t<5では、低い値0をもつ辺OAOAから高い値の頂点B,CB,Cへ向かう4辺と平面が交わり、切り口は四角形となる。t=0t=0では辺OAOAとなる。t=5t=5ではB,35C,25A+35C\displaystyle B,\frac35C,\frac25A+\frac35Cを頂点とする非退化三角形となり、5<t<253\displaystyle 5<t<\frac{25}{3}でも三角形である。t=253\displaystyle t=\frac{25}{3}では点CCとなり、t<0t<0またはt>253\displaystyle t>\frac{25}{3}では交わらない。

OB,ABOB,AB上の交点は各辺を割合t/5t/5だけ進んだ位置にあるので、それらを結ぶ底辺の長さは10(1−t/5)\sqrt{10}(1-t/5)。OC,ACOC,AC上の交点は割合3t/253t/25の位置にあり、もう一方の底辺は10(1−3t/25)\sqrt{10}(1-3t/25)。ゆえに底辺の和は 10(2−8t25)=21025(25−4t).\displaystyle \sqrt{10}\left(2-\frac{8t}{25}\right)=\frac{2\sqrt{10}}{25}(25-4t). OAOA方向はx=0x=0平面内にあり、切断平面内でこれに垂直な方向はx軸方向である。底辺の端点をX=(t/5)BX=(t/5)B、Y=(3t/25)CY=(3t/25)Cとすれば、そのx座標差が台形の高さなので h=∣Xx−Yx∣=∣5t5+5t25∣=6525t.\displaystyle h=|X_x-Y_x|=\left|\frac{\sqrt5t}{5}+\frac{\sqrt5t}{25}\right|=\frac{6\sqrt5}{25}t. 台形の面積は S(t)=12(Lupper+Llower)h=325t(2−8t25),0<t<5.\displaystyle S(t)=\frac12(L_{upper}+L_{lower})h=\frac{3\sqrt2}{5}t\left(2-\frac{8t}{25}\right),\quad 0<t<5. 二次の係数が−242125<0\displaystyle -\frac{24\sqrt2}{125}<0なので、これは上に凸の二次関数で、頂点はt=25/8t=25/8。そのとき底辺和は10\sqrt{10}、高さは35/43\sqrt5/4なので Smax=1210⋅354=1528.\displaystyle S_{max}=\frac12\sqrt{10}\cdot\frac{3\sqrt5}{4}=\frac{15\sqrt2}{8}.

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