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慶應義塾大学/2017年度/前期

慶應義塾大学 2017年 数学 第IV問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2017年度第IV問

以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。

xyzxyz 空間の zxzx 平面にある曲線 z=x2z=x^2 の,0≦z≦h0\leq z\leq h に対する部分を CC とする。ただし h>0h>0 である。回転軸 ll を zz 軸にとり,CC を ll のまわりに1回転させて得られる曲面からなる容器を SS とする。SS に水を満たした後,SS の回転軸 ll を zz 軸に対して角 θ\theta だけ傾ける。以下 a=tan⁡θa=\tan\theta とおく。

(1) 水がすべてこぼれず,容器の中に残るための条件は 0≦a<(あ)0\leq a<\boxed{(\text{あ})} である。このとき空気に触れている水面の面積を T(a)T(a) とすると T(a)=(い)T(a)=\boxed{(\text{い})} である。lim⁡a→+0T′(a)=(う)\displaystyle \lim\limits _{a\to+0}T'(a)=\boxed{(\text{う})}であり,aa の関数 T(a)T(a) が 0<a<(あ)0<a<\boxed{(\text{あ})} の範囲に極大値をもつための条件は h>(え)h>\boxed{(\text{え})} である。

(2) a=ha=\sqrt{h} のとき容器に残った水の体積 VV を求めると V=(お)V=\boxed{(\text{お})} である。ただしその計算にあたって必要ならば次の定積分の値を用いてよい。∫01(1−t2)32 dt=3π16,∫01t32(1−t)32 dt=3π128,∫01t32(1−t)12 dt=π16.\displaystyle \int_0^1(1-t^2)^{\frac{3}{2}}\,dt=\frac{3\pi}{16},\quad\int_0^1t^{\frac{3}{2}}(1-t)^{\frac{3}{2}}\,dt=\frac{3\pi}{128},\quad\int_0^1t^{\frac{3}{2}}(1-t)^{\frac{1}{2}}\,dt=\frac{\pi}{16}.

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (あ)
    2h2\sqrt{h}
  • (い)
    π1+a2(h−a2)2\displaystyle \pi\sqrt{1+a^2}\left(\sqrt h-\frac{a}{2}\right)^2
  • (う)
    −πh-\pi\sqrt h
  • (え)
    6
  • (お)
    πh232\displaystyle \frac{\pi h^2}{32}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

体軸に沿う座標を (x,y,z)(x,y,z) とし、鉢を傾ける向きを xx 方向に取る。鉢の縁 z=hz=h で最も低い点は (h,0,h)(\sqrt h,0,h)。水面はこの点を通るので、体軸座標では z−ax=h−ah,z=h−ah+ax.z-ax=h-a\sqrt h,\qquad z=h-a\sqrt h+ax.

(1) 鉢の内側は z≧x2+y2z\ge x^2+y^2。水面までの高さの差は h−ah+ax−x2−y2=(h−a2)2−(x−a2)2−y2.\displaystyle h-a\sqrt h+ax-x^2-y^2 =\left(\sqrt h-\frac a2\right)^2-\left(x-\frac a2\right)^2-y^2. 水が存在できる底面座標は x2+y2≦hx^2+y^2\le h に限られる。平方完成した式を水深 D(x,y)D(x,y) と見る。 a>2ha>2\sqrt h なら中心 (a/2,0)(a/2,0) はこの円盤の外にあり、円盤内で中心に最も近い点は縁の (h,0)(\sqrt h,0) である。よって円盤内では D(x,y)≦D(h,0)=0D(x,y)\le D(\sqrt h,0)=0 となり、正の水深はない。 a=2ha=2\sqrt h のときも水深が0となるのは縁の一点だけである。一方、 0≦a<2h0\le a<2\sqrt h では中心が円盤内にあり、そこでの水深 (h−a/2)2(\sqrt h-a/2)^2 は正である。したがって、水が残る条件は 0≦a<2h0\le a<2\sqrt h。水面の鉢底面への射影は中心 (a/2,0)(a/2,0)、半径 R=h−a/2R=\sqrt h-a/2 の円である。傾いた水面の面積は射影面積の 1+a2\sqrt{1+a^2} 倍だから、 T(a)=π1+a2(h−a2)2.\displaystyle T(a)=\pi\sqrt{1+a^2}\left(\sqrt h-\frac a2\right)^2. 積を微分すると T′(a)=−π(h−a/2)21+a2(3a2−2ah+2),lim⁡a→+0T′(a)=−πh.\displaystyle T'(a)=-\frac{\pi(\sqrt h-a/2)}{2\sqrt{1+a^2}}(3a^2-2a\sqrt h+2),\qquad \lim\limits _{a\to+0}T'(a)=-\pi\sqrt h. 二次式の根は a=(h±h−6)/3a=(\sqrt h\pm\sqrt{h-6})/3。異なる2根を持つのは h>6h>6 のときで、このとき両根は (0,2h)(0,2\sqrt h) にあり、導関数の符号は負、正、負と変わる。よって区間内に極大値を持つ条件は h>6h>6。

(2) a=ha=\sqrt h のとき、各 xx における水の深さは hx−x2−y2\sqrt h x-x^2-y^2。ここで 0≦x≦h0\le x\le\sqrt h、∣y∣≦hx−x2|y|\le\sqrt{\sqrt h x-x^2}。まず xx を固定して断面積を求めると A(x)=∫−hx−x2hx−x2(hx−x2−y2) dy=43(hx−x2)3/2.\displaystyle A(x)=\int_{-\sqrt{\sqrt h x-x^2}}^{\sqrt{\sqrt h x-x^2}}(\sqrt h x-x^2-y^2)\,dy=\frac43(\sqrt h x-x^2)^{3/2}. したがって、x=htx=\sqrt h t と置換し、問題文で与えられた定積分を用いれば V=43∫0h[x(h−x)]3/2 dx=43h2∫01[t(1−t)]3/2 dt=43h2⋅3π128=πh232.\displaystyle V=\frac43\int_0^{\sqrt h}[x(\sqrt h-x)]^{3/2}\,dx =\frac43h^2\int_0^1[t(1-t)]^{3/2}\,dt =\frac43h^2\cdot\frac{3\pi}{128} =\frac{\pi h^2}{32}.

体軸座標で水面を平面として表すと、水の深さは二次式になります。平方完成すれば水面の射影が円となり、中心が開口円盤の外へ出た後は円盤内で水深が正にならないことも分かります。これにより非流出条件と水面積が求まります。水面積を微分した式の符号は二次式の判別式で調べられます。体積はxを固定した断面積をy方向に積分してからxについて一変数積分します。置換x=√h tの後は問題に与えられた積分値をそのまま使えます。

この問題で使う考え方

  • 座標変換
  • 平方完成
  • 断面積の積分
  • 導関数と判別式

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