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慶應義塾大学/2019年度/前期

慶應義塾大学 2019年 数学 第III問解答・解説

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1問題

慶應義塾大学2019年度第III問

以下の文章の空欄に適切な数または式を入れて文章を完成させなさい。また設問(5)に答えなさい。  座標平面の原点を OO とする。

(1) OO を焦点とし、直線 y=−1y=-1 を準線とする放物線の方程式は y=あy=\boxed{\text{あ}} である。

(2) 点 PP が放物線 y=あy=\boxed{\text{あ}} 上を動くとき OQ→=1∣OP→∣2OP→\displaystyle \overrightarrow{\mathrm{OQ}}=\frac{1}{\left|\overrightarrow{\mathrm{OP}}\right|^{2}}\overrightarrow{\mathrm{OP}} により定まる点 QQ が描く曲線 CC 上の点の xx 座標、yy 座標のとりうる値の範囲はそれぞれ −い≦x≦い,う≦y≦え-\boxed{\text{い}}\leqq x\leqq\boxed{\text{い}},\qquad \boxed{\text{う}}\leqq y\leqq\boxed{\text{え}} である。

(3) 曲線 CC の y≦0y\leqq0 の部分の長さは お\boxed{\text{お}} である。

(4) 正の実数 aa に対して、直線 y=axy=ax は曲線 CC と2つの共有点をもつ。その2つの共有点を結ぶ線分の中点 MaM_{a} の座標を aa を用いて表すと (か,き)\left(\boxed{\text{か}},\boxed{\text{き}}\right) である。

(5) aa が正の実数全体を動くとき、 ONa→=1∣OMa→∣2OMa→\displaystyle \overrightarrow{\mathrm{ON}_{a}}=\frac{1}{\left|\overrightarrow{\mathrm{OM}_{a}}\right|^{2}}\overrightarrow{\mathrm{OM}_{a}} により定まる点 NaN_{a} の軌跡を図示しなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • あ=x2−12;−334≦x≦334,−2≦y≦14;\displaystyle =\frac{x^2-1}{2};\quad -\frac{3\sqrt3}{4}\le x\le\frac{3\sqrt3}{4},\quad -2\le y\le\frac14;\quad お=42;=4\sqrt2;
    Ma=(−a1+a2,−a21+a2);Na=(−1a,−1) (a>0),\displaystyle M_a=\left(-\frac{a}{1+a^2},-\frac{a^2}{1+a^2}\right);\quad N_a=\left(-\frac1a,-1\right)\space{}(a>0),\quad軌跡は y=−1, x<0.y=-1,\space{}x<0.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) P=(u,v)(1)\ P=(u,v) が焦点 OO、準線 y=−1y=-1 の放物線上にあるとき u2+v2=(v+1)2u^2+v^2=(v+1)^2 であるから u2=2v+1.u^2=2v+1. よって放物線は y=x2−12.\displaystyle y=\frac{x^2-1}{2}.

(2) P=(u,u2−12)\displaystyle P=\left(u,\frac{u^2-1}{2}\right) とおくと u2+(u2−12)2=(u2+1)24.\displaystyle u^2+\left(\frac{u^2-1}{2}\right)^2=\frac{(u^2+1)^2}{4}. 定義により Q=(x,y)Q=(x,y) は x=4u(1+u2)2,y=2(u2−1)(1+u2)2.\displaystyle x=\frac{4u}{(1+u^2)^2},\qquad y=\frac{2(u^2-1)}{(1+u^2)^2}. xx は奇関数で、u≧0u\ge0 では dxdu=4(1−3u2)(1+u2)3.\displaystyle \frac{dx}{du}=\frac{4(1-3u^2)}{(1+u^2)^3}. したがって xx の最大値は u=13\displaystyle u=\frac1{\sqrt3} のとき 334\displaystyle \frac{3\sqrt3}{4}、最小値はその反対符号である。ゆえに −334≦x≦334.\displaystyle -\frac{3\sqrt3}{4}\le x\le\frac{3\sqrt3}{4}. yy は z=u2≧0z=u^2\ge0 とおくと y=2(z−1)(1+z)2\displaystyle y=\frac{2(z-1)}{(1+z)^2} であり、 dydz=2(3−z)(1+z)3.\displaystyle \frac{dy}{dz}=\frac{2(3-z)}{(1+z)^3}. 最小値は z=0z=0 のとき −2-2、最大値は z=3z=3 のとき 14\displaystyle \frac14 なので −2≦y≦14.\displaystyle -2\le y\le\frac14.

(3) u2≦1(3)\ u^2\le1 のとき、対応する QQ の yy 座標は y≦0y\le0 である。微分すると dxdu=4(1−3u2)(1+u2)3,dydu=4u(3−u2)(1+u2)3,\displaystyle \frac{dx}{du}=\frac{4(1-3u^2)}{(1+u^2)^3},\qquad \frac{dy}{du}=\frac{4u(3-u^2)}{(1+u^2)^3}, ゆえに (dxdu)2+(dydu)2=4(1+u2)3/2.\displaystyle \sqrt{\left(\frac{dx}{du}\right)^2+\left(\frac{dy}{du}\right)^2} =\frac4{(1+u^2)^{3/2}}. したがって y≦0y\le0 の部分の長さは ∫−114(1+u2)3/2 du=4[u1+u2]−11=42.\displaystyle \int_{-1}^{1}\frac4{(1+u^2)^{3/2}}\,du =4\left[\frac{u}{\sqrt{1+u^2}}\right]_{-1}^{1}=4\sqrt2.

(4) 反転の式は原点を通る直線を保つため、QQ が y=axy=ax 上にあることと、対応する PP が同じ直線上にあることは同値である。放物線と y=axy= ax の交点の xx 座標 uu は u2−12=au,u=a±a2+1.\displaystyle \frac{u^2-1}{2}=au,\qquad u=a\pm\sqrt{a^2+1}. P=(u,au)P=(u,au) に対して Q=P∣P∣2\displaystyle Q=\frac{P}{|P|^2} より Q=(1(1+a2)u,a(1+a2)u).\displaystyle Q=\left(\frac1{(1+a^2)u},\frac{a}{(1+a^2)u}\right). 二つの根を u1,u2u_1,u_2 とすると u1+u2=2a, u1u2=−1u_1+u_2=2a,\ u_1u_2=-1 なので 1u1+1u2=u1+u2u1u2=−2a.\displaystyle \frac1{u_1}+\frac1{u_2}=\frac{u_1+u_2}{u_1u_2}=-2a. 二つの QQ の中点は Ma=(−a1+a2,−a21+a2).\displaystyle M_a=\left(-\frac{a}{1+a^2},-\frac{a^2}{1+a^2}\right).

(5) ∣OMa∣2=a21+a2\displaystyle (5)\ |OM_a|^2=\frac{a^2}{1+a^2} だから ONa→=1∣OMa∣2OMa→=(−1a,−1).\displaystyle \overrightarrow{ON_a}=\frac{1}{|OM_a|^2}\overrightarrow{OM_a} =\left(-\frac1a,-1\right). a>0a>0 で −1/a-1/a は負の実数全体を動くので、軌跡は y=−1, x<0.y=-1,\ x<0.

図示追補を以下に示す(原式・条件・結論は変更しない)。

座標平面に、右向きのx軸と上向きのy軸、原点Oが描かれている。青い半直線がy=−1の高さで、点(0,−1)から左へ向かって引かれ、「y=−1, x<0」と記されている。左端には左向きの矢印があり、y軸上の端点は白抜き丸で、右に「−1」、その下に「点(0,−1)は含まない」と記されている。

この問題で使う考え方

  • 放物線
  • 焦点と準線
  • 曲線の媒介変数表示
  • 商の微分
  • 合成関数の微分
  • 曲線の長さ
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 二次方程式とグラフ

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