agraph{問題IV(独立解答)} 円の半径は ∣s∣ である。以下、(1)、(2)および(3)の距離の計算では s>0, ∣t∣<1 とし、α=1+t>0, β=1−t>0 と置く。
agraph{(1)} LA:y=mx−1 と置く。中心 (s,t) からこの直線への距離が半径 s に 等しいので、 1+m2∣ms−t−1∣=s,(ms−α)2=s2(1+m2). 展開して −2msα+α2−s2=0 だから m=2sαα2−s2=2s(1+t)(1+t)2−s2(あ). 同様に LB:y=nx+1 とすると 1+n2∣ns+1−t∣=s,(ns+β)2=s2(1+n2), ゆえに 2nsβ+β2−s2=0 であり、 n=2s(1−t)s2−(1−t)2(い).
agraph{(2)} Q が右半平面の三角形 APB の内心ならば、内接円の AB 上の接点 (0,t) は辺 AB の内部にある。したがって s>0, ∣t∣<1 である。 また P は LA,LB の交点である。両直線の式から Px=m−n2,m−n=s1−1−t2s=s(1−t2)1−s2−t2. Px>0 より s2+t2<1 が必要である。
逆に s>0 かつ s2+t2<1 とする。このとき ∣t∣<1 であり、 Px=1−s2−t22s(1−t2)>2s>0. さらに x=s において t−(ms−1)=α−ms=2αα2+s2>0,(ns+1)−t=ns+β=2ββ2+s2>0. よって Q は AB,LA,LB が囲む三角形の内部にある。中心 Q、 半径 s の円はこれら三辺を含む直線に接し、三角形の内部側にあるから 内接円である。したがって条件は s2+t2<1(う) である(問題文にある s>0 と併せる)。
agraph{(3)} AB は鉛直なので Q からの高さは y=t である。一方、 AQ の方向ベクトルは (s,1+t) だから、B からの高さは sx+(1+t)(y−1)=0. y=t を代入すれば H=(u,v)=(s(1+t)(1−t),t),u=s1−t2(え),v=t(お). この式は s=0, ∣t∣=1 のもとで成り立つ。
s>0, ∣t∣<1 のとき、R=(−u,−t) と LA:mx−y−1=0 の距離は d=1+m2∣−mu+t−1∣. (1)の m=(α2−s2)/(2sα) と u=αβ/s を代入すると −mu+t−1=−2s2β(α2−s2)−β=−2s2β(α2+s2),1+m2=2sαα2+s2. ここで s,α,β は正だから、絶対値と根号を取り除けて d=2s2β(α2+s2)α2+s22sα=s1−t2(か).
agraph{(4)} P=(X,Y) とする。焦点が (0,±1)、長半径が a>1 の楕円は a2−1X2+a2Y2=1. X>0 なので ∣Y∣<a である。この式を使って焦点距離を計算すると PA2=X2+(Y+1)2=(a+aY)2,PB2=X2+(Y−1)2=(a−aY)2. 右辺の平方根の中身は正なので、PA=a+Y/a, PB=a−Y/a となる。 内心の座標は、各辺の長さを対向頂点の重みにした公式 (内心で分割した三角形の面積比から従う)より Q=PA+PB+ABPBA+PAB+ABP=2a+2(a−Y/a)(0,−1)+(a+Y/a)(0,1)+2(X,Y)=(a+1X,aY). したがって X=(a+1)s, Y=at を楕円の式に代入して a−1a+1s2+t2=1. 求める2次曲線の係数は き=a−1a+1,く=0,け=1,こ=0.