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北里大学/2007年度/前期

北里大学 2007年 数学 第3問解答・解説

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1問題

北里大学2007年度第3問

関数 f(x)=1−ex1+ex\displaystyle f(x)=\frac{1-e^x}{1+e^x} について,以下の問に答えよ。   (1) y=f(x)y=f(x) の増減,凹凸などを調べ,グラフの概形をかけ。   (2) 曲線 y=f(x)y=f(x) 上に原点 OO とは異なる点 P(α,f(α))P(\alpha,f(\alpha)) をとるとき,f(α)α\displaystyle \frac{f(\alpha)}{\alpha} の値のとり得る範囲を求めよ。   (3) 曲線 y=f(x)y=f(x) 上に原点 OO とは異なる点 P(α,f(α))P(\alpha,f(\alpha)) をとるとき,曲線 y=f(x)y=f(x) と線分 OPOP とで囲まれる部分の面積を α\alpha を用いて表せ。ただし,α>0\alpha>0 とする。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

指数関数を用いた微分で増減と曲率を調べ、二階導関数の符号と奇関数性で商の値域を示し、曲線と弦の差を定積分した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)f′(x)=−2ex(1+ex)2<0,f′′(x)=2ex(ex−1)(1+ex)3;単調減少, x<0でf′′<0, x>0でf′′>0, Oは変曲点, y=±1は漸近線;(2)−12<f(α)α<0;(3)S=α2f(α)−α+2log⁡1+eα2(α>0).\displaystyle \begin{aligned} \text{(1)}\quad &f'(x)=-\frac{2e^x}{(1+e^x)^2}<0,\quad f''(x)=\frac{2e^x(e^x-1)}{(1+e^x)^3};\\ &\text{単調減少},\space{}x<0\text{で}f''<0,\space{}x>0\text{で}f''>0,\space{}O\text{は変曲点},\space{}y=\pm1\text{は漸近線};\\ \text{(2)}\quad &-\frac12<\frac{f(\alpha)}{\alpha}<0;\\ \text{(3)}\quad &S=\frac{\alpha}{2}f(\alpha)-\alpha+2\log\frac{1+e^\alpha}{2}\quad(\alpha>0). \end{aligned}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 商の微分により f′(x)=−2ex(1+ex)2<0,f′′(x)=2ex(ex−1)(1+ex)3.\displaystyle f'(x)=-\frac{2e^x}{(1+e^x)^2}<0,\qquad f''(x)=\frac{2e^x(e^x-1)}{(1+e^x)^3}. 従ってffは全域で単調減少する。x<0x<0ではf′′(x)<0f''(x)<0、x>0x>0ではf′′(x)>0f''(x)>0なので、前者で上に凸(凹)、後者で下に凸(凸)であり、原点(0,0)(0,0)が変曲点である。また lim⁡x→−∞f(x)=1,lim⁡x→+∞f(x)=−1,\displaystyle \lim\limits _{x\to-\infty}f(x)=1,\qquad \lim\limits _{x\to+\infty}f(x)=-1, ゆえに水平漸近線はy=1y=1およびy=−1y=-1。さらにf(−x)=−f(x)f(-x)=-f(x)だからグラフは原点対称で、f′(0)=−1/2f'(0)=-1/2より原点の接線の傾きは−1/2-1/2。これらの特徴に従う概形となる。  (2) ffは奇関数なのでf(α)/αf(\alpha)/\alphaはα≠0\alpha\ne0について偶関数である。よってα>0\alpha>0だけを調べればよい。q(x)=f(x)/xq(x)=f(x)/xとおくと q′(x)=xf′(x)−f(x)x2.\displaystyle q'(x)=\frac{xf'(x)-f(x)}{x^2}. 分子をN(x)=xf′(x)−f(x)N(x)=xf'(x)-f(x)とすればN′(x)=xf′′(x)>0N'(x)=xf''(x)>0(x>0x>0)であり、N(0)=0N(0)=0だからN(x)>0N(x)>0、従ってq′(x)>0q'(x)>0。また lim⁡x→0+q(x)=f′(0)=−12,lim⁡x→+∞q(x)=0\displaystyle \lim\limits _{x\to0+}q(x)=f'(0)=-\frac12,\qquad \lim\limits _{x\to+\infty}q(x)=0 である。qqはxが大きくなると値が必ず大きくなり両端値を取らないため、その値域は−1/2<q(x)<0-1/2<q(x)<0。偶関数性により全てのα≠0\alpha\ne0でも同じ範囲となる。  (3) α>0\alpha>0ではf′′(x)>0f''(x)>0(x>0x>0)なので、曲線は0≦x≦α0\le x\le\alpha の範囲で弦より下にある。直線OPOPはy=(f(α)/α)xy=(f(\alpha)/\alpha)xだから、囲まれた面積は S=∫0α(f(α)αx−f(x))dx=α2f(α)−∫0αf(x) dx.\displaystyle S=\int_0^\alpha\left(\frac{f(\alpha)}{\alpha}x-f(x)\right)dx =\frac{\alpha}{2}f(\alpha)-\int_0^\alpha f(x)\,dx. f(x)=1−2ex1+ex\displaystyle f(x)=1-2\frac{e^x}{1+e^x}と書けるので、原始関数はx−2log⁡(1+ex)x-2\log(1+e^x)。従って ∫0αf(x) dx=α−2log⁡(1+eα)+2log⁡2,\displaystyle \int_0^\alpha f(x)\,dx=\alpha-2\log(1+e^\alpha)+2\log2, これを代入して S=α2f(α)−α+2log⁡1+eα2.\displaystyle S=\frac{\alpha}{2}f(\alpha)-\alpha+2\log\frac{1+e^\alpha}{2}. 被積分関数は内部で正なので面積も正であり、積分表示との符号が一致する。

この問題で使う考え方

  • 指数・対数関数の微分
  • 第二次導関数
  • 曲線で囲まれた面積
  • 三角・指数・対数関数等の積分

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