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信州大学/2008年度

信州大学 2008年 数学 第6問解答・解説

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1問題

信州大学2008年度第6問

対数は自然対数とする。曲線 C: y = log x 上の点 P(u, log u) (u > 1) における接線、曲線 C、および直線 x = 1 で囲まれた図形の面積を S_1(u) とする。また点 A(1, 0) と点 P を結ぶ線分、および曲線 C で囲まれた図形の面積を S_2(u) とする。S(u) = S_1(u) - S_2(u) とおくとき、次の問いに答えよ。(1) 関数 S(u) を求めよ。(2) 曲線 v = S(u) の変曲点を求めよ。(3) 関数 S(u) はただ1つの極大値をもち、その値は正であることを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

接線・弦と対数曲線の差を積分して面積を求める。得た関数の二階導関数で変曲点を調べ、導関数の単調性と極限から極大点の一意性および値の正を示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)S(u)=2(u−1)−(u−1)22u−u+32log⁡u=3u−2−u−1−(u+3)log⁡u2(u>1).\displaystyle (1)\quad S(u)=2(u-1)-\frac{(u-1)^2}{2u}-\frac{u+3}{2}\log u=\frac{3u-2-u^{-1}-(u+3)\log u}{2}\quad(u>1).
    (2)(u,v)=(2,74−52log⁡2).\displaystyle (2)\quad (u,v)=\left(2,\frac74-\frac52\log2\right).
    (3)α>2, log⁡α=2−3α+1α2\displaystyle (3)\quad \alpha>2,\space{}\log\alpha=2-\frac3\alpha+\frac1{\alpha^2} を満たす唯一の α\alpha において唯一の極大値 S(α)>0S(\alpha)>0 をとる。

4解答

解答を見る途中式つきの解答

対数を自然対数とする。u>1u>1 とおき、接線を t(x)=log⁡u+(x−u)/ut(x)=\log u+(x-u)/u、線分 APAP を含む直線を c(x)=log⁡uu−1(x−1)\displaystyle c(x)=\frac{\log u}{u-1}(x-1) とする。log⁡x\log x は x>0x>0 で上に凸((log⁡x)′′=−1/x2<0(\log x)''=-1/x^2<0)なので、1≦x≦u1\le x\le u では接線が曲線の上、弦が曲線の下にある。

(1) よって、部分積分による ∫log⁡x dx=xlog⁡x−x\displaystyle \int\log x\,dx=x\log x-x を用いると、 S1(u)=∫1u(log⁡u+x−uu−log⁡x)dx=(u−1)log⁡u−(u−1)22u−(ulog⁡u−u+1)=u−1−log⁡u−(u−1)22u.\displaystyle \begin{aligned}S_1(u)&=\int_1^u\left(\log u+\frac{x-u}{u}-\log x\right)dx\\&=(u-1)\log u-\frac{(u-1)^2}{2u}-(u\log u-u+1)\\&=u-1-\log u-\frac{(u-1)^2}{2u}.\end{aligned}

一方、 S2(u)=∫1u(log⁡x−log⁡uu−1(x−1))dx=ulog⁡u−u+1−u−12log⁡u=u+12log⁡u−(u−1).\displaystyle \begin{aligned}S_2(u)&=\int_1^u\left(\log x-\frac{\log u}{u-1}(x-1)\right)dx\\&=u\log u-u+1-\frac{u-1}{2}\log u\\&=\frac{u+1}{2}\log u-(u-1).\end{aligned} したがって、 S(u)=S1(u)−S2(u)=2(u−1)−(u−1)22u−u+32log⁡u=3u−2−u−1−(u+3)log⁡u2.\displaystyle \begin{aligned}S(u)&=S_1(u)-S_2(u)\\&=2(u-1)-\frac{(u-1)^2}{2u}-\frac{u+3}{2}\log u\\&=\frac{3u-2-u^{-1}-(u+3)\log u}{2}.\end{aligned}

(2) 微分すると S′(u)=12(2−3u+1u2−log⁡u),S′′(u)=−u2+3u−22u3=−(u−1)(u−2)2u3.\displaystyle S'(u)=\frac12\left(2-\frac3u+\frac1{u^2}-\log u\right),\qquad S''(u)=\frac{-u^2+3u-2}{2u^3}=-\frac{(u-1)(u-2)}{2u^3}. u>1u>1 で分母は正であり、1<u<21<u<2 では S′′(u)>0S''(u)>0、u>2u>2 では S′′(u)<0S''(u)<0 だから、凹凸が変わるのは u=2u=2 のみである。 S(2)=74−52log⁡2,\displaystyle S(2)=\frac74-\frac52\log2, 従って変曲点は (2,74−52log⁡2)\displaystyle\left(2,\frac74-\frac52\log2\right)。

(3) S′S' は 1<u<21<u<2 で増加し、S′(1)=0S'(1)=0(式の連続延長)より 1<u<21<u<2 で正である。また log⁡2=∫12dxx<∫123−x2dx=34\displaystyle \log2=\int_1^2\frac{dx}{x}<\int_1^2\frac{3-x}{2}dx=\frac34(差 3−x2−1x=(x−1)(2−x)2x\displaystyle \frac{3-x}{2}-\frac1x=\frac{(x-1)(2-x)}{2x} は区間内部で正)なので、S′(2)=12(34−log⁡2)>0\displaystyle S'(2)=\frac12(\frac34-\log2)>0。一方、u>2u>2 では S′′(u)<0S''(u)<0 より S′S' は厳密に減少し、lim⁡u→∞S′(u)=−∞\displaystyle \lim\limits _{u\to\infty}S'(u)=-\infty。したがって中間値の定理と厳密減少性から、α>2\alpha>2 かつ S′(α)=0S'(\alpha)=0 を満たす α\alpha がただ一つ存在する。 S′(α)=0すなわちlog⁡α=2−3α+1α2.\displaystyle S'(\alpha)=0\quad\text{すなわち}\quad \log\alpha=2-\frac3\alpha+\frac1{\alpha^2}. S′(u)>0S'(u)>0 は 1<u<α1<u<\alpha、S′(u)<0S'(u)<0 は u>αu>\alpha であるから、SS は u=αu=\alpha でただ一つの極大値をとる。さらに lim⁡u↓1S(u)=0\displaystyle \lim\limits _{u\downarrow1}S(u)=0 かつ 1<u<21<u<2 で S′(u)>0S'(u)>0 より S(2)>0S(2)>0。ゆえに S(α)>S(2)>0S(\alpha)>S(2)>0 であり、その極大値は正である。

この問題で使う考え方

  • 対数関数のグラフ・増減
  • 指数・対数関数の微分
  • 第二次導関数
  • 部分積分法
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 曲線で囲まれた面積

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