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北里大学/2013年度

北里大学 2013年 数学 第2問解答・解説

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1問題

北里大学2013年度第2問

行列 A,BA,B を A=(1224),B=(4−2−21)A=\begin{pmatrix}1&2\\2&4\end{pmatrix},\qquad B=\begin{pmatrix}4&-2\\-2&1\end{pmatrix} とおく。以下の問に答えよ。

(1) B2, AB, BAB^{2},\ AB,\ BA を求めよ。

(2) 正の整数 nn に対して,AnA^{n} を求めよ。

(3) 正の整数 nn に対して,(A−2B)n(A-2B)^{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

行列積を直接計算し、Aの累乗はA^2=5Aから帰納法で示した。A−2Bの累乗は直接得た二次関係から、冪等かつ互いに積が零となる2行列を作り求めた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) B2=(20−10−105),AB=BA=O.(1)\space{}B^2=\begin{pmatrix}20&-10\\-10&5\end{pmatrix},\quad AB=BA=O.
    (2) An=5n−1A=(5n−12⋅5n−12⋅5n−14⋅5n−1).(2)\space{}A^n=5^{n-1}A=\begin{pmatrix}5^{n-1}&2\cdot5^{n-1}\\2\cdot5^{n-1}&4\cdot5^{n-1}\end{pmatrix}.
    (3) (A−2B)n=115{5n(36612)+(−10)n(12−6−63)}.\displaystyle (3)\space{}(A-2B)^n=\frac1{15}\left\{5^n\begin{pmatrix}3&6\\6&12\end{pmatrix}+(-10)^n\begin{pmatrix}12&-6\\-6&3\end{pmatrix}\right\}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 行列積を順に計算すると B2=(4⋅4+(−2)(−2)4(−2)+(−2)⋅1(−2)⋅4+1(−2)(−2)(−2)+1⋅1)=(20−10−105),B^2=\begin{pmatrix} 4\cdot4+(-2)(-2)&4(-2)+(-2)\cdot1\\ (-2)\cdot4+1(-2)&(-2)(-2)+1\cdot1 \end{pmatrix} =\begin{pmatrix}20&-10\\-10&5\end{pmatrix}, AB=(4−4−2+28−8−4+4)=(0000),BA=(4−48−8−2+2−4+4)=(0000).AB=\begin{pmatrix}4-4&-2+2\\8-8&-4+4\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}0&0\\0&0\end{pmatrix},\qquad BA=\begin{pmatrix}4-4&8-8\\-2+2&-4+4\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}0&0\\0&0\end{pmatrix}.

(2) まず A2=(1224)(1224)=(5101020)=5A.A^2=\begin{pmatrix}1&2\\2&4\end{pmatrix} \begin{pmatrix}1&2\\2&4\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}5&10\\10&20\end{pmatrix}=5A. したがって、正の整数 nn に対し An=5n−1A=(5n−12⋅5n−12⋅5n−14⋅5n−1).A^n=5^{n-1}A =\begin{pmatrix}5^{n-1}&2\cdot5^{n-1}\\2\cdot5^{n-1}&4\cdot5^{n-1}\end{pmatrix}. 実際、n=1n=1 では成り立ち、An=5n−1AA^n=5^{n-1}A とすると An+1=AnA=5n−1A2=5nAA^{n+1}=A^nA=5^{n-1}A^2=5^nA となるので、すべての正整数 nn で成り立つ。

(3) C=A−2BC=A-2B とおくと C=(−7662),C2=(85−30−3040)=−5C+50I,C=\begin{pmatrix}-7&6\\6&2\end{pmatrix},\qquad C^2=\begin{pmatrix}85&-30\\-30&40\end{pmatrix}=-5C+50I, ただし II は単位行列である。そこで P=C+10I15,Q=5I−C15\displaystyle P=\frac{C+10I}{15},\qquad Q=\frac{5I-C}{15} とおくと、P+Q=IP+Q=I、C=5P−10QC=5P-10Q である。また C2=−5C+50IC^2=-5C+50I を用いて P2=C2+20C+100I225=P,Q2=25I−10C+C2225=Q,\displaystyle P^2=\frac{C^2+20C+100I}{225}=P,\qquad Q^2=\frac{25I-10C+C^2}{225}=Q, PQ=QP=50I−5C−C2225=O\displaystyle PQ=QP=\frac{50I-5C-C^2}{225}=O を得る。したがって、n≧1n\geq1 では積を繰り返すと交差項がすべて OO となり、Pn=P, Qn=QP^n=P,\ Q^n=Q なので Cn=5nP+(−10)nQ=115{5n(36612)+(−10)n(12−6−63)}.\displaystyle C^n=5^nP+(-10)^nQ =\frac1{15}\left\{ 5^n\begin{pmatrix}3&6\\6&12\end{pmatrix} +(-10)^n\begin{pmatrix}12&-6\\-6&3\end{pmatrix} \right\}. これが求める (A−2B)n(A-2B)^n である。

検算として、(1) の積は直接乗算の各成分と一致し、AB=BA=OAB=BA=O である。(2) の式は n=1,2n=1,2 でそれぞれ A,5AA,5A を与える。(3) の式は n=1n=1 で C=(−7662)C=\begin{pmatrix}-7&6\\6&2\end{pmatrix}、n=2n=2 で C2=(85−30−3040)C^2=\begin{pmatrix}85&-30\\-30&40\end{pmatrix} を与える。

この問題で使う考え方

  • 行列を用いた表現
  • 数学的帰納法

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