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北里大学/2015年度

北里大学 2015年 数学 第3問解答・解説

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1問題

北里大学2015年度第3問

実数全体を定義域とする関数 f(x)f(x) は奇関数で微分可能であるとする。さらに,f′(x)f'(x) も微分可能で f′(0)=0f'(0)=0 を満たし,x>0x>0 の範囲で f′′(x)>0f''(x)>0 であるとする。y=f(x)y=f(x) のグラフを C1C_1,C1C_1 を xx 軸方向に aa,yy 軸方向に f(a)f(a) だけ平行移動した曲線を C2C_2 とする。ただし,aa は正の定数とする。

(1) f(0)f(0) の値を求めよ。

(2) f′(x)f'(x) は偶関数であることを示せ。

(3) C1C_1 と C2C_2 の共有点の個数が2個であることを示し,その2点の xx 座標を求めよ。

(4) C1C_1 と C2C_2 で囲まれる図形の面積を S(a)S(a) とする。aa が 0<a≦30<a\leq3 の範囲を動くとき,S(a)S(a) を最大にする aa の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

奇性と二階導関数の符号から平行移動曲線との差の増減を調べ、面積の増加を示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)f(0)=0,(1)\quad f(0)=0,
    (2)f′(−x)=f′(x),(2)\quad f'(-x)=f'(x),
    (3)x=0,a,(3)\quad x=0,a,
    (4)a=3(4)\quad a=3

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) ff は奇関数だから f(−x)=−f(x)f(-x)=-f(x)。x=0x=0 とすると f(0)=−f(0)f(0)=-f(0) より f(0)=0f(0)=0。 (2) f(−x)=−f(x)f(-x)=-f(x) を微分すると −f′(−x)=−f′(x)-f'(-x)=-f'(x) となる。したがって f′(−x)=f′(x)f'(-x)=f'(x) であり、f′f' は偶関数である。 (3) f′′(x)>0f''(x)>0 より f′f' は x≧0x\ge0 の範囲で厳密に増加する。さらに f′(0)=0f'(0)=0 と f′f' の偶性から、f′(x)=f′(∣x∣)f'(x)=f'(|x|) であり、f′(x)f'(x) は ∣x∣|x| が大きいほど大きい。平行移動後の曲線 C2C_2 は y=f(x−a)+f(a)y=f(x-a)+f(a) だから、交点の xx 座標は g(x)=f(x)−f(x−a)−f(a)=0g(x)=f(x)-f(x-a)-f(a)=0 の解である。g(0)=g(a)=0g(0)=g(a)=0。一方、g′(x)=f′(x)−f′(x−a).g'(x)=f'(x)-f'(x-a). a>0a>0 なので、x<a2\displaystyle x<\frac a2 なら ∣x∣<∣x−a∣|x|<|x-a| となり g′(x)<0g'(x)<0、x>a2\displaystyle x>\frac a2 なら ∣x∣>∣x−a∣|x|>|x-a| となり g′(x)>0g'(x)>0 である。よって gg は x=a2\displaystyle x=\frac a2 まで厳密に減少し、その後厳密に増加する。各側で零点は高々1個であり、既に 0,a0,a が零点なので、共有点はちょうど2個、xx 座標は 0,a0,a である。 (4) 上の増減から 0<x<a0<x<a では g(x)<0g(x)<0 であるので、囲まれた部分では C2C_2 が C1C_1 の上にある。したがってS(a)=∫0a{f(x−a)+f(a)−f(x)} dx=af(a)−2∫0af(x) dx.\displaystyle S(a)=\int_0^a\{f(x-a)+f(a)-f(x)\}\,dx=af(a)-2\int_0^a f(x)\,dx. ここで ff の奇性により ∫−a0f(u) du=−∫0af(u) du\displaystyle \int_{-a}^0 f(u)\,du=-\int_0^a f(u)\,du を用いた。微分するとS′(a)=af′(a)−f(a).S'(a)=af'(a)-f(a). また f(0)=0f(0)=0 より f(a)=∫0af′(x) dx\displaystyle f(a)=\int_0^a f'(x)\,dx。f′f' は x≧0x\ge0 の範囲で厳密に増加するため、0≦x<a0\leq x<a では f′(x)<f′(a)f'(x)<f'(a) であり、f(a)<af′(a)f(a)<af'(a)。ゆえに S′(a)>0S'(a)>0 である。0<a≦30<a\leq3 で S(a)S(a) は厳密に増加するので、最大となるのは a=3a=3 である。

この問題で使う考え方

  • 第二次導関数
  • 曲線で囲まれた面積
  • 不定積分・定積分の性質

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