設問(1)
積の微分公式と指数関数の微分公式により f′(x)=(x3)′e−9x+x3(e−9x)′=3x2e−9x+x3⋅(−9)e−9x=3x2(1−3x)e−9x. (検算:x=1で直接微分の定義から近似してもf′(1)=3(1−3)e−9=−6e−9となり,公式の値と一致する。)
設問(2)
e−9x>0 は常に成り立つから,f′(x) の符号は 3x2(1−3x) の符号と一致する。x=0 では f′(0)=0 であるが,x2 は重解であり x=0 の前後で (1−3x) の符号(ともに正)は変わらないため,f′(x) はここでは符号を変えない。一方 x=31 の前後では (1−3x) の符号が正から負に変わるため,f′(x) もそこで正から負へ符号を変える。 f′(x)≧0 (x≦31),f′(x)≦0 (x≧31) (等号は x=0,31 でのみ成立)であるから,f は x≦31 で単調増加,x≧31 で単調減少である。したがって −1≦x≦1 の範囲では f は x=31 でただ一つの山を持つ「増加してから減少する」関数であり,x=31 で最大値をとる。
端点・頂点の値を計算すると f(−1)=(−1)3e9=−e9,f(31)=271e−3,f(1)=e−9. 数値的には −e9≈−8103.08<0<e−9≈1.234×10−4<27e−3≈1.844×10−3 であり,この大小関係が場合分けの根拠になる。
f は −1≦x≦31 で増加(値域 −e9≦f(x)≦27e−3,その範囲の各値をただ一度ずつとる),31≦x≦1 で減少(値域 e−9≦f(x)≦27e−3,その範囲の各値をただ一度ずつとる)だから,直線 y=a との共有点 x の個数(−1≦x≦1 に制限)は次のようになる(x=31 は両側で共有する頂点なので重複しない)。 ⎩⎨⎧0個1個2個1個(a<−e9 または a>27e−3)(−e9≦a<e−9)(増加側のみが対応)(e−9≦a<27e−3)(増加側・減少側の両方が対応)(a=27e−3)(頂点 x=31 のみ) (検算:a=0 を代入すると −e9≦0<e−9 の範囲に入るので1個。実際 f(x)=0 は x=0 のみで,1個と一致する。)
設問(3)
x=cosθ とおくと,f(cosθ)=a を満たす −35π≦θ≦35π の範囲の θ の個数は,(2)で調べた −1≦x≦1 の各解 x0 に対して「cosθ=x0 かつ −35π≦θ≦35π」を満たす θ の個数 N(x0) の総和である。
まず y=cosθ の −35π≦θ≦35π の範囲での増減を調べる。sinθ=0 となる θ=−π,0,π で単調区間が切り替わり,端点の値は cos(±35π)=cos(∓3π)=21 だから θcosθの変化−35π≦θ≦−π21↘−1−π≦θ≦0−1↗10≦θ≦π1↘−1π≦θ≦35π−1↗21 の4つの単調区間に分かれる(各範囲では、示した値の範囲の各値をただ一度ずつとる)。端点の重複(θ=−π,0,π は隣り合う区間で共有)に注意して c=x0 ごとの解の個数 N(c) を数えると N(c)=⎩⎨⎧2421(c=−1)(θ=−π,π)(−1<c≦21)(21<c<1)(c=1)(θ=0) (検算:c=21 のとき cosθ=21 の解は θ=±3π, ±35π の4個で N=4 と一致。c=0.7(>21)のとき θ=±arccos0.7≈±0.795 の2個のみで N=2 と一致。)
閾値 21 に対応する a の値として f(21)=(21)3e−9/2=81e−9/2 を用いる。e−9≈1.234×10−4<81e−9/2≈1.389×10−3<27e−3≈1.844×10−3 である。
(2)の各場合に対し,対応する x0 が 21 より大きいか小さいかを確認しながら N の和を求める。
・ a<−e9:x0 なし。合計 0。
・ a=−e9:x0=−1 のみ。N(−1)=2。合計 2。
・ −e9<a<e−9:増加側の解 x1 は −1<x1<31 を満たすもの一つだけで,つねに x1<31<21 だから N(x1)=4。合計 4。
・ a=e−9:−1<x1<31 を満たす増加側の解 x1(N=4)と、減少側の端点 x2=1(N(1)=1)。合計 5。
・ e−9<a<81e−9/2:増加側 x1<31<21 で N(x1)=4。減少側は f が単調減少なので a<f(21) に対応する x2 は 21 より大きく(かつ a>e−9 より x2<1),N(x2)=2。合計 4+2=6。
・ a=81e−9/2:x2=21 ちょうど。N(x2)=4,N(x1)=4。合計 8。
・ 81e−9/2<a<27e−3:31<x2<21 で N(x2)=4,N(x1)=4。合計 8。
・ a=27e−3:x1=x2=31(1点のみ)で N=4。合計 4。
・ a>27e−3:x0 なし。合計 0。
この一覧(0,2,4,5,6,8,8,4,0)の中で合計がちょうど 6 になるのは e−9<a<81e−9/2 の範囲のみであり,両端では合計が 5,8 となるため含まれない。
よって求める a の範囲は e−9<a<81e−29.