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高知大学/2017年度/前期

高知大学 2017年 数学 第2問解答・解説

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1問題

高知大学2017年度第2問

一般項が an=4n+2n+1+29(n=1,2,3,…)a_n=\sqrt{4^n+2^{n+1}+29}\quad(n=1,2,3,\ldots) で与えられる数列 {an}\{a_n\} がある。この数列の第 nn 項 ana_n の値を越えない最大の整数を [an][a_n] と表す。また,⟨an⟩=an−[an]\langle a_n\rangle=a_n-[a_n] とおく。このとき,次の問いに答えよ。(100点)

(1) [a1],[a2][a_1],[a_2],および [a3][a_3] のそれぞれの値を求めよ。

(2) n≧4n\geq4 を満たすすべての整数 nn に対して,[an]=2n+1[a_n]=2^n+1 であることを示せ。

(3) 極限値 lim⁡n→∞⟨an⟩\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\langle a_n\rangle を求めよ。

(4) ⟨an⟩≦18\displaystyle \langle a_n\rangle\leq\frac18 を満たす4以上の整数 nn をすべて求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)[a1]=6,[a2]=7,[a3]=10(2)n≧4(1) [a_1]=6, [a_2]=7, [a_3]=10 (2) n\geq4 のとき (2n+1)2<an2<(2n+2)2(2^n+1)^2 < a_n^2 < (2^n+2)^2 が成り立つので [an]=2n+1[a_n]=2^n+1(証明は解説参照)
    (3)lim⁡n→∞⟨an⟩=0(4)⟨an⟩≦18\displaystyle (3) \lim\limits _{n\to\infty}\langle a_n\rangle = 0 (4) \langle a_n\rangle\leq\frac18 を満たす4以上の整数nは n=7,8,9,…n=7,8,9,\ldots(すなわちn≧7n\geq7を満たすすべての整数)
  • (1) [a1]=6,[a2]=7,[a3]=10(1)\space{}[a_1]=6,\quad [a_2]=7,\quad [a_3]=10
    (2) n≧4(2)\space{}n\geq4のとき [an]=2n+1 \space{}[a_n]=2^n+1\space{} (証明は解説参照)
    (3) lim⁡n→∞⟨an⟩=0\displaystyle (3)\space{}\lim\limits _{n\to\infty}\langle a_n\rangle=0
    (4) n≧7 (4)\space{}n\geq7\space{} を満たすすべての整数 n

3解答

解答を見る途中式つきの解答

まず一般項を整理する。すべての自然数 nn に対して an2=4n+2n+1+29>0a_n^2=4^n+2^{n+1}+29>0 であり,an>0a_n>0 であるから,ana_n は正の実数として一意に定まる。

(1) n=1n=1:a12=41+22+29=4+4+29=37a_1^2=4^1+2^2+29=4+4+29=37 であり,62=36<37<49=726^2=36<37<49=7^2 であるから 6<a1<7,[a1]=6.6<a_1<7,\qquad [a_1]=6. n=2n=2:a22=42+23+29=16+8+29=53a_2^2=4^2+2^3+29=16+8+29=53 であり,72=49<53<64=827^2=49<53<64=8^2 であるから 7<a2<8,[a2]=7.7<a_2<8,\qquad [a_2]=7. n=3n=3:a32=43+24+29=64+16+29=109a_3^2=4^3+2^4+29=64+16+29=109 であり,102=100<109<121=11210^2=100<109<121=11^2 であるから 10<a3<11,[a3]=10.10<a_3<11,\qquad [a_3]=10.

(2) n≧4n\geq4 を満たす整数 nn を任意にとる。(2n+1)2(2^n+1)^2 と an2a_n^2 の差を計算すると (2n+1)2=4n+2⋅2n+1=4n+2n+1+1(2^n+1)^2=4^n+2\cdot2^n+1=4^n+2^{n+1}+1 より an2−(2n+1)2=(4n+2n+1+29)−(4n+2n+1+1)=28>0.a_n^2-(2^n+1)^2=(4^n+2^{n+1}+29)-(4^n+2^{n+1}+1)=28>0. an>0, 2n+1>0a_n>0,\ 2^n+1>0 であるから,これは an>2n+1(i)a_n>2^n+1 \tag{i} を意味する。

次に (2n+2)2(2^n+2)^2 との差を計算すると (2n+2)2=4n+4⋅2n+4=4n+2n+2+4(2^n+2)^2=4^n+4\cdot2^n+4=4^n+2^{n+2}+4 より (2n+2)2−an2=(4n+2n+2+4)−(4n+2n+1+29)=2n+2−2n+1−25=2n+1−25.(2^n+2)^2-a_n^2=(4^n+2^{n+2}+4)-(4^n+2^{n+1}+29)=2^{n+2}-2^{n+1}-25=2^{n+1}-25. n≧4n\geq4 のとき 2n+1≧25=32>252^{n+1}\geq2^5=32>25 であるから,2n+1−25>02^{n+1}-25>0,すなわち an<2n+2.(ii)a_n<2^n+2. \tag{ii} (i),(ii) より,n≧4n\geq4 を満たすすべての整数 nn に対して 2n+1<an<2n+22^n+1<a_n<2^n+2 が成り立つ。2n+12^n+1 は整数であるから,これは ana_n を超えない最大の整数が 2n+12^n+1 であることを示す。よって [an]=2n+1(n≧4).[a_n]=2^n+1\quad(n\geq4). (注:n=1,2,3n=1,2,3 では 2n+1−25≦02^{n+1}-25\leq0 となり (ii) が成り立たないため,この評価は n≧4n\geq4 に限られる。実際 (1) の値 [a1]=6,[a2]=7,[a3]=10[a_1]=6,[a_2]=7,[a_3]=10 は 2n+12^n+1(n=1,2,3n=1,2,3 でそれぞれ 3,5,93,5,9)とは一致しない。)

(3) (2) より n≧4n\geq4 のとき [an]=2n+1[a_n]=2^n+1 であるから ⟨an⟩=an−[an]=an−(2n+1).\langle a_n\rangle=a_n-[a_n]=a_n-(2^n+1). 分子の有理化と同様の変形により ⟨an⟩=an−(2n+1)=an2−(2n+1)2an+(2n+1)=28an+2n+1(n≧4).\displaystyle \langle a_n\rangle=a_n-(2^n+1)=\frac{a_n^2-(2^n+1)^2}{a_n+(2^n+1)}=\frac{28}{a_n+2^n+1}\quad(n\geq4). (2) の (i) より an>2n+1a_n>2^n+1 であるから,分母について an+2n+1>2(2n+1)=2n+1+2a_n+2^n+1>2(2^n+1)=2^{n+1}+2 が成り立つ。ゆえに n≧4n\geq4 のとき 0<⟨an⟩=28an+2n+1<282n+1+2.\displaystyle 0<\langle a_n\rangle=\frac{28}{a_n+2^n+1}<\frac{28}{2^{n+1}+2}. n→∞n\to\infty のとき 2n+1+2→∞2^{n+1}+2\to\infty であるから 282n+1+2→0\displaystyle \dfrac{28}{2^{n+1}+2}\to0 となる。はさみうちの原理より lim⁡n→∞⟨an⟩=0.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}\langle a_n\rangle=0.

(4) (3) の計算より,n≧4n\geq4 のとき ⟨an⟩=28Dn,Dn:=an+2n+1.\displaystyle \langle a_n\rangle=\frac{28}{D_n},\qquad D_n:=a_n+2^n+1. (2) の (i),(ii) より 2n+1<an<2n+22^n+1<a_n<2^n+2 であるから 2n+1+2<Dn<2n+1+3.(iii)2^{n+1}+2<D_n<2^{n+1}+3. \tag{iii} Dn>0D_n>0 であるから ⟨an⟩≦18すなわち28Dn≦18すなわちDn≧224.\displaystyle \langle a_n\rangle\leq\frac18 \text{すなわち} \frac{28}{D_n}\leq\frac18 \text{すなわち} D_n\geq224. (iii) を用いて,nn の値ごとに判定する。

(i) 4≦n≦64\leq n\leq6 のとき: 2n+1≦27=1282^{n+1}\leq2^7=128 であるから,(iii) より Dn<2n+1+3≦128+3=131<224.D_n<2^{n+1}+3\leq128+3=131<224. したがって Dn<224D_n<224 となり,⟨an⟩>18\displaystyle \langle a_n\rangle>\dfrac18 である。すなわち n=4,5,6n=4,5,6 は条件を満たさない。

(ii) n≧7n\geq7 のとき: 2n+1≧28=2562^{n+1}\geq2^8=256 であるから,(iii) より Dn>2n+1+2≧256+2=258>224.D_n>2^{n+1}+2\geq256+2=258>224. したがって Dn>224D_n>224 となり,⟨an⟩<18\displaystyle \langle a_n\rangle<\dfrac18 である。すなわち n≧7n\geq7 を満たすすべての整数 nn は条件 ⟨an⟩≦18\displaystyle \langle a_n\rangle\leq\dfrac18 を満たす。

(i),(ii) で n≧4n\geq4 の場合をすべて尽くしている(2n+12^{n+1} は n=6n=6 で 128128,n=7n=7 で 256256 と単調に増加し,224224 をまたぐ境目に一致する整数 nn の抜けはない)ので,求める nn は n=7,8,9,…n=7,8,9,\ldots すなわち n≧7n\geq7 を満たすすべての整数である。

検算 (2):n=4n=4 で a42=44+25+29=256+32+29=317a_4^2=4^4+2^5+29=256+32+29=317,(24+1)2=172=289(2^4+1)^2=17^2=289,(24+2)2=182=324(2^4+2)^2=18^2=324。289<317<324289<317<324 で [a4]=17=24+1[a_4]=17=2^4+1 と一致。

(4):n=7n=7 で a72=47+28+29=16384+256+29=16669a_7^2=4^7+2^8+29=16384+256+29=16669,1292=16641<16669<16900=1302129^2=16641<16669<16900=130^2 より [a7]=129=27+1[a_7]=129=2^7+1。D7=a7+129D_7=a_7+129 で a7=16669≈129.11a_7=\sqrt{16669}\approx129.11 より D7≈258.11D_7\approx258.11,⟨a7⟩=28/D7≈0.1085≦0.125=18\displaystyle \langle a_7\rangle=28/D_7\approx0.1085\leq0.125=\frac18 で条件を満たす。

n=6n=6 で a62=46+27+29=4096+128+29=4253a_6^2=4^6+2^7+29=4096+128+29=4253,652=4225<4253<4356=66265^2=4225<4253<4356=66^2 より [a6]=65[a_6]=65。a6=4253≈65.21a_6=\sqrt{4253}\approx65.21,D6≈130.21D_6\approx130.21,⟨a6⟩=28/D6≈0.215>0.125\langle a_6\rangle=28/D_6\approx0.215>0.125 で条件を満たさない。以上,境界 n=6,7n=6,7 の直接計算は上の一般論と整合する。

a_n^2=4^n+2^{n+1}+29 を (2n+1)2(2^n+1)^2, (2n+2)2(2^n+2)^2 と比較して a_n を2つの整数の間に挟み、n≧\geq4 で [an]=2n+1[a_n]=2^n+1 を示す。この評価から ⟨\langle a_n⟩\rangle=28/(a_n+2^n+1) という有理化した式を得て、n→\to∞\infty での極限をはさみうちで求め、⟨\langle a_n⟩\rangle≦\leq1/8 を分母の評価に帰着させて満たすnの範囲を決定した。

この問題で使う考え方

  • 平方根と整数の大小比較
  • 有理化
  • はさみうち

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