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筑波大学/2018年度

筑波大学 2018年 数学 第5問解答・解説

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1問題

筑波大学2018年度第5問

f(x)=∫0x4πt2+π2dt\displaystyle f(x)=\int_{0}^{x}\frac{4\pi}{t^{2}+\pi^{2}}dt とし, c≧πc\geq\pi とする。数列 {an}\{a_{n}\} を a1=ca_{1}=c ,

an+1=f(an)a_{n+1}=f(a_{n}) ( n=1,2,⋯n=1,2,\cdots )で定める。

(1) f(π)f(\pi) を求めよ。また, x≧πx \geq \pi のとき, 0<f′(x)≦2π\displaystyle 0 < f'(x) \leq \frac{2}{\pi} が成り立つことを示せ。

(2) すべての自然数 n に対して, an≧πa_{n} \geq \pi . が成り立つことを示せ。

(3) すべての自然数 n に対して, ∣an+1−π∣≦2π∣an−π∣\displaystyle \left|a_{n+1}-\pi\right|\leq\frac{2}{\pi}\left|a_{n}-\pi\right| が成り立つことを示せ。また, lim⁡n→∞an\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}a_{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) f(π)=πf(\pi)=\pi、f′(x)=4πx2+π2\displaystyle f'(x)=\frac{4\pi}{x^2+\pi^2}で0<f′(x)≦2π\displaystyle 0<f'(x)\le\frac2\pi。 (2) 全ての n で an≧π\text{全ての }n\text{ で }a_n\ge\pi。 (3) ∣an+1−π∣≦2π∣an−π∣\displaystyle \left|a_{n+1}-\pi\right|\le\frac2\pi\left|a_n-\pi\right|、lim⁡n→∞an=π\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}a_n=\pi。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

・ t=πtan⁡ut=\pi\tan u と置換する。積分区間は u=0u=0 から u=π/4u=\pi/4 へ移り、dt=π(1+tan⁡2u) dudt=\pi(1+\tan^2u)\,du および t2+π2=π2(1+tan⁡2u)t^2+\pi^2=\pi^2(1+\tan^2u) より f(π)=∫0π/44 du=π.\displaystyle f(\pi)=\int_0^{\pi/4}4\,du=\pi. また、微積分の基本定理から f′(x)=4πx2+π2.\displaystyle f'(x)=\frac{4\pi}{x^2+\pi^2}. x≧πx\ge\pi では x2+π2≧2π2>0x^2+\pi^2\ge2\pi^2>0 だから 0<f′(x)=4πx2+π2≦4π2π2=2π.\displaystyle 0<f'(x)=\frac{4\pi}{x^2+\pi^2}\le\frac{4\pi}{2\pi^2}=\frac2\pi.

・ a1=c≧πa_1=c\ge\pi。an≧πa_n\ge\pi と仮定すると、被積分関数は正なので an+1−π=f(an)−f(π)=∫πan4πt2+π2 dt≧0.\displaystyle a_{n+1}-\pi=f(a_n)-f(\pi)=\int_\pi^{a_n}\frac{4\pi}{t^2+\pi^2}\,dt\ge0. 従って an+1≧πa_{n+1}\ge\pi。帰納法により、全ての自然数 nn について an≧πa_n\ge\pi。

・ (2)より an≧πa_n\ge\pi。積分区間上で (1) の評価を用いると ∣an+1−π∣=f(an)−f(π)=∫πan4πt2+π2 dt≦2π(an−π)=2π∣an−π∣.\displaystyle \left|a_{n+1}-\pi\right|=f(a_n)-f(\pi)=\int_\pi^{a_n}\frac{4\pi}{t^2+\pi^2}\,dt\le\frac2\pi(a_n-\pi)=\frac2\pi\left|a_n-\pi\right|. q=2/πq=2/\pi と置くと 0<q<10<q<1。この不等式を繰り返せば 0≦an−π≦qn−1(c−π)⟶0(n→∞).0\le a_n-\pi\le q^{n-1}(c-\pi)\longrightarrow0\quad(n\to\infty). よって lim⁡n→∞an=π\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}a_n=\pi。

この問題で使う考え方

  • 置換積分
  • はさみうち
  • 帰納法

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