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高知大学/2026年度/前期

高知大学 2026年 数学 第2問解答・解説

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1問題

高知大学2026年度第2問

a,b,ca,b,c を実数とし、f(x)=3x3+ax2+bx+cf(x)=3x^3+ax^2+bx+c とおく。f(x)f(x) は f(1)=0f(1)=0、f(2)=3f(2)=3 および f′(1)=0f'(1)=0 を満たすとする。ただし、f′(1)f'(1) は f(x)f(x) の x=1x=1 における微分係数を表す。また、数列 {xn}\{x_n\} を次の二つの条件を満たすように定める。

・x1=2x_1=2

・自然数 nn に対して、曲線 y=f(x)y=f(x) 上の点 (xn,f(xn))(x_n,f(x_n)) における接線と xx 軸との交点の xx 座標を xn+1x_{n+1} とする。

このとき、次の問いに答えよ。(100点)

(1) a,b,ca,b,c の値を求めよ。

(2) tt を実数とする。曲線 y=f(x)y=f(x) 上の点 (t,f(t))(t,f(t)) における接線の方程式を tt を用いて表せ。また、t>1t>1 のとき、その接線と xx 軸との交点の xx 座標を tt の式で表せ。

(3) 数列 {xn}\{x_n\} の一般項を求めよ。

(4) ∣xn+1−xn∣<12×10−4\displaystyle \left|x_{n+1}-x_n\right|<\frac{1}{2}\times 10^{-4} を満たす最小の nn の値を求めよ。ただし、log⁡102=0.301\log_{10}2=0.301、log⁡103=0.477\log_{10}3=0.477 としてよい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) f(x)=3x3+ax2+bx+cf(x)=3x^3+ax^2+bx+c とおくと,導関数は f′(x)=9x2+2ax+bf'(x)=9x^2+2ax+b である。

条件 f(1)=0f(1)=0 より 3+a+b+c=0⋯①3+a+b+c=0 \quad\cdots\text{①} 条件 f(2)=3f(2)=3 より 24+4a+2b+c=3,すなわち4a+2b+c=−21⋯②24+4a+2b+c=3,\quad\text{すなわち}\quad 4a+2b+c=-21 \quad\cdots\text{②} 条件 f′(1)=0f'(1)=0 より 9+2a+b=0,すなわち2a+b=−9⋯③9+2a+b=0,\quad\text{すなわち}\quad 2a+b=-9 \quad\cdots\text{③}

②−-① より 3a+b=−183a+b=-18 …④。④−-③ より a=−9a=-9。これを③に代入して b=9b=9。さらに①に代入して c=−3c=-3。

よって a=−9, b=9, c=−3,f(x)=3x3−9x2+9x−3=3(x−1)3.a=-9,\ b=9,\ c=-3,\qquad f(x)=3x^3-9x^2+9x-3=3(x-1)^3.

(検算)f(1)=3⋅0=0f(1)=3\cdot0=0,f(2)=3⋅13=3f(2)=3\cdot1^3=3,f′(x)=9(x−1)2f'(x)=9(x-1)^2 より f′(1)=0f'(1)=0。すべての条件を満たす。

(2) (1)の結果より f(x)=3(x−1)3f(x)=3(x-1)^3,f′(x)=9(x−1)2f'(x)=9(x-1)^2 である。

点 (t,f(t))(t,f(t)) における接線は y=f′(t)(x−t)+f(t)=9(t−1)2(x−t)+3(t−1)3y=f'(t)(x-t)+f(t)=9(t-1)^2(x-t)+3(t-1)^3 である。これは整理すると y=9(t−1)2x−3(t−1)2(2t+1)=3(t−1)2{3x−(2t+1)}y=9(t-1)^2x-3(t-1)^2(2t+1)=3(t-1)^2\{3x-(2t+1)\} とも書ける。

t>1t>1 のとき (t−1)2≠0(t-1)^2\neq0 であるから,y=0y=0 とおいて両辺を 3(t−1)23(t-1)^2(≠0\neq0)で割ると 3x−(2t+1)=0,∴ x=2t+13.\displaystyle 3x-(2t+1)=0,\qquad \therefore\ x=\dfrac{2t+1}{3}.

(検算)t=2t=2 のとき接線は y=9(x−2)+3=9x−15y=9(x-2)+3=9x-15 で,xx軸との交点は x=15/9=5/3x=15/9=5/3。公式 (2⋅2+1)/3=5/3(2\cdot2+1)/3=5/3 と一致する。

(3) 点 (xn,f(xn))(x_n,f(x_n)) における接線と xx 軸との交点が xn+1x_{n+1} として定まるためには,f′(xn)≠0f'(x_n)\neq0,すなわち xn≠1x_n\neq1 が必要である。

x1=2>1x_1=2>1 である。xn>1x_n>1 と仮定すると,(2)の結果を t=xnt=x_n(>1>1)として用いて xn+1=2xn+13\displaystyle x_{n+1}=\dfrac{2x_n+1}{3} が定まる。このとき xn+1−1=2xn+13−1=2xn−23=23(xn−1)>0\displaystyle x_{n+1}-1=\dfrac{2x_n+1}{3}-1=\dfrac{2x_n-2}{3}=\dfrac23(x_n-1)>0 であるから xn+1>1x_{n+1}>1 も成り立つ。よって数学的帰納法により,すべての自然数 nn について xn>1x_n>1 であり,上の漸化式が常に成り立つ。

漸化式 xn+1=23xn+13\displaystyle x_{n+1}=\dfrac23x_n+\dfrac13 は xn+1−1=23(xn−1)\displaystyle x_{n+1}-1=\dfrac23(x_n-1) と変形できるから,数列 {xn−1}\{x_n-1\} は公比 23\displaystyle \dfrac23 の等比数列である。初項は x1−1=1x_1-1=1 であるから xn−1=(23)n−1,∴ xn=1+(23)n−1.\displaystyle x_n-1=\left(\dfrac23\right)^{n-1},\qquad \therefore\ x_n=1+\left(\dfrac23\right)^{n-1}.

(検算)n=1n=1: x1=1+1=2x_1=1+1=2 ✓。n=2n=2: 公式で x2=1+2/3=5/3x_2=1+2/3=5/3,漸化式で (2⋅2+1)/3=5/3(2\cdot2+1)/3=5/3 ✓。n=3n=3: 公式で 1+4/9=13/91+4/9=13/9,漸化式で (2⋅(5/3)+1)/3=(13/3)/3=13/9(2\cdot(5/3)+1)/3=(13/3)/3=13/9 ✓。

(4) xn+1−xn=(23)n−(23)n−1=(23)n−1(23−1)=−13(23)n−1\displaystyle x_{n+1}-x_n=\left(\dfrac23\right)^{n}-\left(\dfrac23\right)^{n-1}=\left(\dfrac23\right)^{n-1}\left(\dfrac23-1\right)=-\dfrac13\left(\dfrac23\right)^{n-1} であるから ∣xn+1−xn∣=13(23)n−1.\displaystyle |x_{n+1}-x_n|=\dfrac13\left(\dfrac23\right)^{n-1}. これが 12×10−4\displaystyle \dfrac12\times10^{-4} より小さくなる最小の nn を求める。不等式 13(23)n−1<12×10−4\displaystyle \dfrac13\left(\dfrac23\right)^{n-1}<\dfrac12\times10^{-4} の両辺を 33 倍して (23)n−1<32×10−4.\displaystyle \left(\dfrac23\right)^{n-1}<\dfrac32\times10^{-4}. 両辺とも正であるから,常用対数をとっても不等号の向きは変わらず, (n−1)log⁡1023<log⁡1032−4\displaystyle (n-1)\log_{10}\dfrac23<\log_{10}\dfrac32-4 となる。ここで log⁡1023=log⁡102−log⁡103=0.301−0.477=−0.176,log⁡1032=log⁡103−log⁡102=0.477−0.301=0.176\displaystyle \log_{10}\dfrac23=\log_{10}2-\log_{10}3=0.301-0.477=-0.176,\qquad \log_{10}\dfrac32=\log_{10}3-\log_{10}2=0.477-0.301=0.176 であるから −0.176(n−1)<0.176−4=−3.824.-0.176(n-1)<0.176-4=-3.824. 両辺を負の数 −0.176-0.176 で割ると不等号の向きが変わり n−1>3.8240.176=3824176=23911=21.7272…\displaystyle n-1>\dfrac{3.824}{0.176}=\dfrac{3824}{176}=\dfrac{239}{11}=21.7272\ldots n−1n-1 は整数であるから,これを満たす最小の n−1n-1 は 2222,よって求める最小の nn は n=23.n=23.

(検算)n−1=22n-1=22 のとき 22×(−0.176)=−3.872<−3.82422\times(-0.176)=-3.872<-3.824 となり不等式を満たす。一方 n−1=21n-1=21 のとき 21×(−0.176)=−3.696>−3.82421\times(-0.176)=-3.696>-3.824 となり不等式を満たさない。よって最小の nn は 2323 である。

この問題で使う考え方

  • 多項式の導関数
  • 接線の方程式
  • 漸化式
  • 等比数列の一般項と和
  • 常用対数

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