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熊本大学/2010年度/前期

熊本大学 2010年 数学 第3問解答・解説

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1問題

熊本大学2010年度第3問

関数 f(x)=∫xπ4−xlog⁡4(1+tan⁡t) dt(0≦x≦π8)\displaystyle f(x)=\displaystyle\int_{x}^{\frac{\pi}{4}-x}\log_{4}(1+\tan t)\,dt\quad\left(0\le x\le\frac{\pi}{8}\right) について,以下の問いに答えよ。

(問1) f(x)f(x) の導関数 f′(x)f\prime(x) を求めよ。

(問2) f(0)f(0) の値を求めよ。

(問3) 条件 a1=f(0),an+1=f(an)(n=1,2,3,… )a_{1}=f(0),\quad a_{n+1}=f(a_{n})\quad(n=1,2,3,\dots) によって定まる数列 {an}\{a_{n}\} の一般項 ana_{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (問1) f′(x)=−12\displaystyle f'(x)=-\frac12 / (問2) f(0)=π16\displaystyle f(0)=\frac{\pi}{16} / (問3) an=π24+π48(−12)n−1\displaystyle a_n=\frac{\pi}{24}+\frac{\pi}{48}\left(-\frac12\right)^{n-1}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(問1) g(t)=log⁡4(1+tan⁡t)g(t)=\log_4(1+\tan t), u(x)=π4−x\displaystyle u(x)=\frac{\pi}{4}-x とおく。積分区間内で被積分関数は連続なので、積分の上端・下端の微分公式から f′(x)=g(u(x))u′(x)−g(x)=−log⁡4(1+tan⁡(π4−x))−log⁡4(1+tan⁡x).\displaystyle f'(x)=g(u(x))u'(x)-g(x)=-\log_4\left(1+\tan\left(\frac{\pi}{4}-x\right)\right)-\log_4(1+\tan x). 加法定理より 1+tan⁡(π4−x)=1+1−tan⁡x1+tan⁡x=21+tan⁡x\displaystyle 1+\tan\left(\frac{\pi}{4}-x\right)=1+\frac{1-\tan x}{1+\tan x}=\frac{2}{1+\tan x} である。したがって log⁡4(1+tan⁡(π4−x))+log⁡4(1+tan⁡x)=log⁡42=12,\displaystyle \log_4\left(1+\tan\left(\frac{\pi}{4}-x\right)\right)+\log_4(1+\tan x)=\log_4 2=\frac12, ゆえに f′(x)=−12\displaystyle f'(x)=-\frac12 である(端点での片側微分も同じ値となる)。

(問2) 0≦t≦π4\displaystyle 0\le t\le\frac{\pi}{4} で g(t)+g(π4−t)=12.\displaystyle g(t)+g\left(\frac{\pi}{4}-t\right)=\frac12. 置換 t↦π4−t\displaystyle t\mapsto\frac{\pi}{4}-t により 2f(0)=∫0π/4{g(t)+g(π4−t)} dt=∫0π/412 dt=π8.\displaystyle 2f(0)=\int_0^{\pi/4}\left\{g(t)+g\left(\frac{\pi}{4}-t\right)\right\}\,dt=\int_0^{\pi/4}\frac12\,dt=\frac{\pi}{8}. よって f(0)=π16\displaystyle f(0)=\frac{\pi}{16} である。

(問3) (問1)、(問2)より、定義域 0≦x≦π8\displaystyle 0\le x\le\frac{\pi}{8} で f(x)=f(0)+∫0xf′(t) dt=π16−x2.\displaystyle f(x)=f(0)+\int_0^x f'(t)\,dt=\frac{\pi}{16}-\frac{x}{2}. また、このとき 0≦f(x)≦π16\displaystyle 0\le f(x)\le\frac{\pi}{16} なので、数列の各項は ff の定義域に入る。漸化式の不動点を LL とすると、L=π16−L2\displaystyle L=\frac{\pi}{16}-\frac{L}{2} より L=π24\displaystyle L=\frac{\pi}{24} である。bn=an−π24\displaystyle b_n=a_n-\frac{\pi}{24} とおけば bn+1=−12bn,b1=π16−π24=π48.\displaystyle b_{n+1}=-\frac12b_n,\qquad b_1=\frac{\pi}{16}-\frac{\pi}{24}=\frac{\pi}{48}. したがって bn=π48(−12)n−1\displaystyle b_n=\frac{\pi}{48}\left(-\frac12\right)^{n-1} であり、 an=π24+π48(−12)n−1(n=1,2,3,…).\displaystyle a_n=\frac{\pi}{24}+\frac{\pi}{48}\left(-\frac12\right)^{n-1}\quad(n=1,2,3,\ldots).

この問題で使う考え方

  • 積分の微分
  • 対称置換
  • 等比数列

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