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熊本大学/2010年度/前期

熊本大学 2010年 数学 第4問解答・解説

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1問題

熊本大学2010年度第4問

以下の問いに答えよ。

(問1) pp を0でない定数とする。関数 f(x)=ae−xsin⁡px+be−xcos⁡pxf(x)=ae^{-x}\sin px+be^{-x}\cos px について,f′(x)=e−xsin⁡pxf\prime(x)=e^{-x}\sin px となるように,定数 a,ba,b を定めよ。

(問2) S(t)=∫0t2e−xsin⁡xt dx(t≠0)\displaystyle S(t)=\displaystyle\int_{0}^{t^{2}}e^{-x}\sin\frac{x}{t}\,dx\quad(t\ne0) とおく。このとき,S(t)S(t) を求めよ。

(問3) lim⁡t→0S(t)t3\displaystyle\lim\limits _{t\to0}\frac{S(t)}{t^{3}} の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 問1
    a=−11+p2\displaystyle a=-\frac1{1+p^2}、b=−p1+p2\displaystyle b=-\frac{p}{1+p^2}
  • 問2
    t1+t2{1−e−t2(cos⁡t+tsin⁡t)}\displaystyle \frac{t}{1+t^2}\left\{1-e^{-t^2}(\cos t+t\sin t)\right\}
  • 問3
    1/2

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(問1)積と合成関数の微分法により f′(x)=e−x{(ap−b)cos⁡(px)+(−a−bp)sin⁡(px)}.f'(x)=e^{-x}\{(ap-b)\cos(px)+(-a-bp)\sin(px)\}. これが全ての xx について e−xsin⁡(px)e^{-x}\sin(px) に等しい。p≠0p\ne0 なので、例えば x=0x=0 と x=π2p\displaystyle x=\frac{\pi}{2p} を代入して係数を比較すると ap−b=0,−a−bp=1.ap-b=0,\qquad -a-bp=1. 従って b=apb=ap であり、−(1+p2)a=1-(1+p^2)a=1。よって a=−11+p2,b=−p1+p2.\displaystyle a=-\frac1{1+p^2},\qquad b=-\frac{p}{1+p^2}. これを係数式に戻すと余弦の係数は0、正弦の係数は1となるため、条件を満たす。

(問2)t≠0t\ne0 より p=1/tp=1/t。問1を用いると G(x)=e−x(−t21+t2sin⁡xt−t1+t2cos⁡xt)\displaystyle G(x)=e^{-x}\left(-\frac{t^2}{1+t^2}\sin\frac{x}{t}-\frac{t}{1+t^2}\cos\frac{x}{t}\right) は G′(x)=e−xsin⁡(x/t)G'(x)=e^{-x}\sin(x/t) を満たす。従って S(t)=G(t2)−G(0)=t1+t2{1−e−t2cos⁡t−te−t2sin⁡t}=t1+t2{1−e−t2(cos⁡t+tsin⁡t)}.\displaystyle \begin{aligned} S(t)&=G(t^2)-G(0)\\ &=\frac{t}{1+t^2}\left\{1-e^{-t^2}\cos t-te^{-t^2}\sin t\right\}\\ &=\frac{t}{1+t^2}\left\{1-e^{-t^2}(\cos t+t\sin t)\right\}. \end{aligned}

(問3)x=t2ux=t^2u と置換すれば S(t)t3=∫01e−t2usin⁡(tu)t du.\displaystyle \frac{S(t)}{t^3}=\int_0^1 e^{-t^2u}\frac{\sin(tu)}{t}\,du. 0<∣t∣<π/20<|t|<\pi/2 なら 0≦u≦10\le u\le1 で、基本不等式 cos⁡(tu)≦sin⁡(tu)/(tu)≦1\cos(tu)\le\sin(tu)/(tu)\le1(u=0u=0 では連続値)および cos⁡(tu)≧cos⁡t\cos(tu)\ge\cos t が成り立つ。また e−t2≦e−t2u≦1e^{-t^2}\le e^{-t^2u}\le1。ゆえに被積分関数は e−t2ucos⁡te^{-t^2}u\cos t 以上 uu 以下であり、 12e−t2cos⁡t≦S(t)t3≦12.\displaystyle \frac12e^{-t^2}\cos t\le\frac{S(t)}{t^3}\le\frac12. 両端は t→0t\to0 で 1/21/2 に収束するため、はさみうちより lim⁡t→0S(t)t3=12.\displaystyle \lim\limits _{t\to0}\frac{S(t)}{t^3}=\frac12.

この問題で使う考え方

  • 係数比較
  • 原始関数の利用
  • はさみうち

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