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熊本大学/2024年度/前期

熊本大学 2024年 数学 第1問解答・解説

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1問題

熊本大学2024年度第1問

nn 個の袋 A1,A2,…,AnA_{1},A_{2},\dots,A_{n} がある。Ak (1≦k≦n)A_{k}\ (1\le k\le n) の中には白玉が kk 個,黒玉が n−kn-k 個入っている。次の操作を考える。

(操作1) nn 個の袋から無作為に1つの袋を選び,それを AA とおく。

(操作2) 次の試行を ss 回繰り返す。袋 AA から無作為に玉を1個取り出し,玉の色を調べてから取り出した玉を袋 AA に戻す。

以下の問いに答えよ。

(問1) s=2s=2 とする。操作を行うとき,白玉がちょうど1回取り出される確率を nn を用いて表せ。

(問2) s=100s=100 とする。操作1を行った結果,A=AkA=A_{k} であった。このとき,操作2で白玉がちょうど tt 回取り出される条件付き確率を p(t)p(t) とする。n=3kn=3k が成り立つとき,p(t)p(t) を最大にする tt の値を求めよ。

(問3) s=10s=10 とする。操作を行うとき,白玉がちょうど3回取り出される確率を qnq_{n} とする。このとき,lim⁡n→∞qn\displaystyle\lim\limits _{n\to\infty}q_{n} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 問1
    n2−13n2\displaystyle \frac{n^2-1}{3n^2}
  • 問2
    t=33t=33
  • 問3
    lim⁡n→∞qn=111\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}q_n=\frac1{11}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

大問1。

(問1) 袋 AkA_k が選ばれたとき白玉を1回だけ引く確率は、戻し入れをするので 2(k/n)(1−k/n)2(k/n)(1-k/n)。袋は一様に選ばれるから 1n∑k=1n2kn(1−kn)=2n3∑k=1nk(n−k)=n2−13n2.\displaystyle \frac1n\sum\limits _{k=1}^n2\frac{k}{n}\left(1-\frac{k}{n}\right) =\frac{2}{n^3}\sum\limits _{k=1}^n k(n-k) =\frac{n^2-1}{3n^2}. ここでは ∑k=n(n+1)/2\displaystyle \sum k=n(n+1)/2、∑k2=n(n+1)(2n+1)/6\displaystyle \sum k^2=n(n+1)(2n+1)/6 を用いた。

(問2) n=3kn=3k のとき、袋 AkA_k の白玉の割合は k/n=1/3k/n=1/3。従って p(t)=(100t)(1/3)t(2/3)100−t\displaystyle p(t)=\binom{100}{t}(1/3)^t(2/3)^{100-t} で、隣り合う項の比は p(t+1)p(t)=100−t2(t+1).\displaystyle \frac{p(t+1)}{p(t)}=\frac{100-t}{2(t+1)}. t=32t=32 では 68/66>168/66>1、t=33t=33 では 67/68<167/68<1 であり、この比は tt が増えるほど小さくなる。したがって p(t)p(t) は t=33t=33 まで増加し、その後減少するので、最大となるのは **t=33t=33**。

(問3) 白玉を引く確率は袋 AkA_k では k/nk/n だから qn=1n∑k=1n(103)(kn)3(1−kn)7.\displaystyle q_n=\frac1n\sum\limits _{k=1}^n\binom{10}{3}\left(\frac{k}{n}\right)^3\left(1-\frac{k}{n}\right)^7. これは連続関数 120x3(1−x)7120x^3(1-x)^7 のリーマン和であり、 lim⁡n→∞qn=120∫01x3(1−x)7 dx.\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}q_n=120\int_0^1x^3(1-x)^7\,dx. 部分積分を繰り返すと ∫01x3(1−x)7dx=(3/8)(2/9)(1/110)=1/1320\displaystyle \int_0^1x^3(1-x)^7dx=(3/8)(2/9)(1/110)=1/1320。ゆえに極限は **1/111/11**。

この問題で使う考え方

  • 全確率
  • 二項分布
  • 隣接項の比
  • リーマン和
  • 部分積分

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