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京都府立医科大学/2013年度/前期

京都府立医科大学 2013年 数学 第2問解答・解説

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1問題

京都府立医科大学2013年度第2問

数列 {an}\{a_{n}\} は,a1=a2=1a_{1}=a_{2}=1 かつ漸化式an+2=an+1+an(n=1,2,3,…)a_{n+2}=a_{n+1}+a_{n}\quad(n=1,2,3,\ldots)をみたすものとする。自然数 nn に対して,実数 θn\theta_{n} を0<θn<π2かつtan⁡θn=1an\displaystyle 0<\theta_{n}<\frac{\pi}{2}\quad\text{かつ}\quad\tan\theta_{n}=\frac{1}{a_{n}}となるように定める。

(1) an(an+2+an+1)=an+1an+2−(−1)n(n=1,2,3,…)a_{n}(a_{n+2}+a_{n+1})=a_{n+1}a_{n+2}-(-1)^{n}\quad(n=1,2,3,\ldots)が成り立つことを証明せよ。

(2) θ2k+1+θ2k+2=θ2k(k=1,2,3,…)\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2}=\theta_{2k}\quad(k=1,2,3,\ldots)が成り立つことを証明せよ。

(3) ∑k=1∞θ2k−1\displaystyle\sum\limits _{k=1}^{\infty}\theta_{2k-1} を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

漸化式から作る交代符号の差で恒等式を示す。偶数番目に恒等式を適用して正接加法定理を使い,得られた角の関係を有限和にして極限を取る。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)  an(an+2+an+1)=an+1an+2−(−1)n.(1)\; a_n(a_{n+2}+a_{n+1})=a_{n+1}a_{n+2}-(-1)^n.
    (2)  θ2k+1+θ2k+2=θ2k(k=1,2,3,…).(2)\; \theta_{2k+1}+\theta_{2k+2}=\theta_{2k}\quad(k=1,2,3,\ldots).
    (3)  ∑k=1∞θ2k−1=π2.\displaystyle (3)\; \displaystyle\sum\limits _{k=1}^{\infty}\theta_{2k-1}=\frac{\pi}{2}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) Dn=an+1an+2−an(an+2+an+1)D_n=a_{n+1}a_{n+2}-a_n(a_{n+2}+a_{n+1}) とおく。漸化式 an+2=an+1+ana_{n+2}=a_{n+1}+a_n を用いると, Dn=an+12−anan+1−an2.D_n=a_{n+1}^2-a_na_{n+1}-a_n^2. また,同じ式を n+1n+1 に用いれば, Dn+1=an+22−an+1an+2−an+12=−Dn.D_{n+1}=a_{n+2}^2-a_{n+1}a_{n+2}-a_{n+1}^2=-D_n. 実際,右辺に an+2=an+1+ana_{n+2}=a_{n+1}+a_n を代入すると −an+12+anan+1+an2-a_{n+1}^2+a_na_{n+1}+a_n^2 となる。初項は a1=1,a2=1,a3=2a_1=1, a_2=1, a_3=2 より D1=2−3=−1=(−1)1D_1=2-3=-1=(-1)^1 である。したがって Dn+1=−DnD_{n+1}=-D_n から帰納的に Dn=(−1)nD_n=(-1)^n となる。これを DnD_n の定義に戻すと,an(an+2+an+1)=an+1an+2−(−1)na_n(a_{n+2}+a_{n+1})=a_{n+1}a_{n+2}-(-1)^n を得る。

(2) p=a2k+1,q=a2k+2p=a_{2k+1}, q=a_{2k+2} とおく。(1)で n=2kn=2k とすると,a2k(p+q)=pq−1a_{2k}(p+q)=pq-1 である。各 ana_n は正なので pq−1>0pq-1>0 であり,加法定理を用いて tan⁡(θ2k+1+θ2k+2)=1p+1q1−1pq=p+qpq−1=1a2k=tan⁡θ2k.\displaystyle \tan(\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2})=\frac{\dfrac1p+\dfrac1q}{1-\dfrac1{pq}}=\frac{p+q}{pq-1}=\frac1{a_{2k}}=\tan\theta_{2k}. さらに 1−1pq>0\displaystyle 1-\dfrac1{pq}>0 だから,cos⁡(θ2k+1+θ2k+2)>0\cos(\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2})>0。二つの角の和は 00 より大きく π\pi より小さいので,この和は 0<θ2k+1+θ2k+2<π2\displaystyle 0<\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2}<\dfrac\pi2 を満たす。θ2k\theta_{2k} も (0,π2)\displaystyle (0,\dfrac\pi2) にあり,この範囲で tan⁡\tan は一対一であるから,θ2k+1+θ2k+2=θ2k\theta_{2k+1}+\theta_{2k+2}=\theta_{2k} である。

(3) (2)を k=1,2,…,N−1k=1,2,\ldots,N-1 について加えると, ∑k=1N−1θ2k+1=∑k=1N−1(θ2k−θ2k+2)=θ2−θ2N.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{N-1}\theta_{2k+1}=\sum\limits _{k=1}^{N-1}(\theta_{2k}-\theta_{2k+2})=\theta_2-\theta_{2N}. したがって N≧1N\ge1 に対して ∑k=1Nθ2k−1=θ1+θ2−θ2N\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{N}\theta_{2k-1}=\theta_1+\theta_2-\theta_{2N} である。漸化式と正の整数であることから ana_n は単調に増加して無限に大きくなる。よって tan⁡θn=1/an→0\tan\theta_n=1/a_n\to0 であり,0<θn<π2\displaystyle 0<\theta_n<\dfrac\pi2 だから θn→0\theta_n\to0。また a1=a2=1a_1=a_2=1 より θ1=θ2=π4\displaystyle \theta_1=\theta_2=\dfrac\pi4。以上から ∑k=1∞θ2k−1=lim⁡N→∞(θ1+θ2−θ2N)=π2.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{\infty}\theta_{2k-1}=\lim\limits _{N\to\infty}(\theta_1+\theta_2-\theta_{2N})=\frac\pi2.

この問題で使う考え方

  • 漸化式
  • 数学的帰納法
  • 総和記号と数列の和
  • 階差・和の利用
  • 三角関数の加法定理
  • 三角関数の相互関係
  • 数列の極限

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