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京都府立医科大学/2016年度/前期

京都府立医科大学 2016年 数学 第2問解答・解説

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1問題

京都府立医科大学2016年度第2問

zz は0でない複素数とし, α=34(z+zˉ),β=34(1z+1zˉ)\displaystyle \alpha=\frac{3}{4}(z+\bar{z}),\qquad \beta=\frac{3}{4}\left(\frac{1}{z}+\frac{1}{\bar{z}}\right) とおく。ただし zˉ\bar{z} は zz に共役な複素数である。

(1) β=0\beta=0 となる zz はどのような複素数か述べよ。

(2) α\alpha と β\beta がともに自然数となる zz をすべて求めよ。

(3) 複素数平面上において,(2)で求めた zz に対応する点のすべてを周または内部に含む円を考え,そのような円のうち最小の面積をもつものを CC とする。CC の中心を表す複素数と CC の半径を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

z=x+yi と置いて α,β を実数x,yで表す。自然数m,nについて y²≧0 から候補を有限個に絞り、最後は共役な点の対に対する距離の下限と包含確認で最小円を定める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) z=ti (t∈R, t≠0)/\space{}z=ti\space{}(t\in\mathbb R,\space{}t\ne0)\quad /\quad (2) z=23±53i, 23±26i, 43±23i/\displaystyle \space{}z=\frac23\pm\frac{\sqrt5}{3}i,\space{}\frac23\pm\frac{\sqrt2}{6}i,\space{}\frac43\pm\frac{\sqrt2}{3}i\quad /\quad (3) Cの中心を表す複素数は 34, C\displaystyle \space{}\frac34,\space{}Cの半径は 34\displaystyle \space{}\frac34

4解答

解答を見る途中式つきの解答

複素数zzをz=x+yi (x,yは実数)z=x+yi\ (x,y\text{は実数})とおく。z≠0z\ne0よりx2+y2>0x^2+y^2>0であり、zˉ=x−yi\bar z=x-yiだから、 α=34(2x)=3x2,β=34(x−yix2+y2+x+yix2+y2)=3x2(x2+y2).\displaystyle \alpha=\frac34(2x)=\frac{3x}{2},\qquad \beta=\frac34\left(\frac{x-yi}{x^2+y^2}+\frac{x+yi}{x^2+y^2}\right)=\frac{3x}{2(x^2+y^2)}.

(1) 分母x2+y2x^2+y^2は正なので、β=0\beta=0となるのはx=0x=0のときに限る。このときz=yiz=yiであり、z≠0z\ne0よりy≠0y\ne0である。したがって、求める複素数はz=ti (tは0でない実数)z=ti\ (t\text{は0でない実数})である。

(2) m=α, n=βm=\alpha,\ n=\betaとおく。 m,n\ m,nは自然数、すなわち正の整数である。上の式からx=2m3\displaystyle x=\frac{2m}{3}であり、またβ=αx2+y2\displaystyle \beta=\frac{\alpha}{x^2+y^2}だからx2+y2=mn\displaystyle x^2+y^2=\frac{m}{n}である。よって y2=mn−4m29=m(9−4mn)9n≧0.\displaystyle y^2=\frac{m}{n}-\frac{4m^2}{9}=\frac{m(9-4mn)}{9n}\ge0. m,n>0m,n>0よりmn≦94\displaystyle mn\le\frac94であるから、mn=1mn=1またはmn=2mn=2となる。したがって(m,n)=(1,1),(1,2),(2,1)(m,n)=(1,1),(1,2),(2,1)である。それぞれについて (m,n)=(1,1): (x,y)=(23, ±53),(m,n)=(1,2): (x,y)=(23, ±26),(m,n)=(2,1): (x,y)=(43, ±23).\displaystyle (m,n)=(1,1):\ (x,y)=\left(\frac23,\ \pm\frac{\sqrt5}{3}\right),\qquad (m,n)=(1,2):\ (x,y)=\left(\frac23,\ \pm\frac{\sqrt2}{6}\right),\qquad (m,n)=(2,1):\ (x,y)=\left(\frac43,\ \pm\frac{\sqrt2}{3}\right). これらの点ではx2+y2=m/n>0x^2+y^2=m/n>0であり、α=m\alpha=m、β=α/(x2+y2)=n\beta=\alpha/(x^2+y^2)=nとなる。よって条件を満たし、ほかの解はない。

(3) (2)の点を P±=23±53i,Q±=23±26i,R±=43±23i\displaystyle P_\pm=\frac23\pm\frac{\sqrt5}{3}i,\qquad Q_\pm=\frac23\pm\frac{\sqrt2}{6}i,\qquad R_\pm=\frac43\pm\frac{\sqrt2}{3}i とする。中心をp+qip+qi、半径をρ\rhoとする任意の円がこれらを含むとする。実部がxx、虚部が±y\pm yである2点までの距離の大きい方の2乗は(p−x)2+(∣q∣+∣y∣)2(p-x)^2+(|q|+|y|)^2である。p≦34\displaystyle p\le\frac34ならR+,R−R_+,R_-から ρ2≧(p−43)2+(∣q∣+23)2≧(712)2+29=916.\displaystyle \rho^2\ge\left(p-\frac43\right)^2+\left(|q|+\frac{\sqrt2}{3}\right)^2\ge\left(\frac{7}{12}\right)^2+\frac29=\frac9{16}. 一方、p≧34\displaystyle p\ge\frac34ならP+,P−P_+,P_-から ρ2≧(p−23)2+(∣q∣+53)2≧(112)2+59=916.\displaystyle \rho^2\ge\left(p-\frac23\right)^2+\left(|q|+\frac{\sqrt5}{3}\right)^2\ge\left(\frac1{12}\right)^2+\frac59=\frac9{16}. したがって、すべての包含円の半径は34\displaystyle \frac34以上である。中心を34\displaystyle \frac34、半径を34\displaystyle \frac34とする円では、P±,R±P_\pm,R_\pmまでの距離はいずれも34\displaystyle \frac34、Q±Q_\pmまでの距離は14\displaystyle \frac14であるから、6点すべてを含む。この円は最小の半径をもち、円の面積は半径の増加とともに増えるので、これが求めるCCである。

この問題で使う考え方

  • 複素数の四則演算
  • 複素数平面

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