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山形大学/2017年度

山形大学 2017年 数学 第6問解答・解説

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1問題

山形大学2017年度第6問

方程式 (z−i)4=−12+32i\displaystyle (z-i)^{4}=-\frac{1}{2}+\frac{\sqrt{3}}{2}i の解を,虚部の大きい方から順に z1,z2,z3,z4z_{1}, z_{2}, z_{3}, z_{4} とする.このとき,次の問に答えよ.

(1) 複素数 z1,z2,z3,z4z_{1}, z_{2}, z_{3}, z_{4} を求めよ.

(2) 複素数 {(3−3)z1z2}10\displaystyle \left\{\left(3-\sqrt{3}\right)\frac{z_{1}}{z_{2}}\right\}^{10} を求めよ.

(3) 実数 s に対して, ∣z3−s∣∣z2−s∣\displaystyle \frac{|z_{3}-s|}{|z_{2}-s|} が最大になる s の値を求めよ.

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) z1=−12+2+32i,  z2=32+32i,  z3=−32+12i,  z4=12+2−32i\displaystyle z_1=-\frac{1}{2}+\frac{2+\sqrt{3}}{2}i,\; z_2=\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{3}{2}i,\; z_3=-\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{2}i,\; z_4=\frac{1}{2}+\frac{2-\sqrt{3}}{2}i
    (2) 32i
    (3) s=1+73\displaystyle s=\frac{1+\sqrt{7}}{\sqrt{3}}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) −12+32i=cos⁡2π3+isin⁡2π3 なので、w=z−i とするとwk=cos⁡(π6+kπ2)+isin⁡(π6+kπ2)(k=0,1,2,3).各 wk に i を加えて虚部の大きい順に並べると、z1=−12+2+32i,z2=32+32i,z3=−32+12i,z4=12+2−32i.(2) z1z2=−1+(2+3)i3+3i=3+36(1+i) だから、{(3−3)z1z2}10=(1+i)10=((1+i)2)5=(2i)5=32i.(3) 距離比の2乗を T(s) とおくと、T(s)=∣z3−s∣2∣z2−s∣2=s2+3s+1s2−3s+3.分母は (s−32)2+94>0。微分するとT′(s)=−23s2+4s+43(s2−3s+3)2=−23(s−s−)(s−s+)(s2−3s+3)2,s±=1±73.したがって T は s<s− で減少し、s−<s<s+ で増加し、s>s+ で減少する。さらに lim⁡s→±∞T(s)=1 で、T(s+)−1=23s+−2s+2−3s++3>0.よって大域的最大は s=s+=1+73 で達成される。距離比は T(s) なので最大となる s も同じである。複素数の極形式で4乗根を求め、虚部の順に並べる。最後は距離比の2乗を実変数の有理関数に変換し、商の微分と増減・無限遠での極限から最大位置を決める。\displaystyle \text{(1) }-\frac12+\frac{\sqrt3}{2}i=\cos\frac{2\pi}{3}+i\sin\frac{2\pi}{3}\text{ なので、}w=z-i\text{ とすると} w_k=\cos\left(\frac{\pi}{6}+\frac{k\pi}{2}\right)+i\sin\left(\frac{\pi}{6}+\frac{k\pi}{2}\right)\quad(k=0,1,2,3). \text{各 }w_k\text{ に }i\text{ を加えて虚部の大きい順に並べると、} z_1=-\frac12+\frac{2+\sqrt3}{2}i,\quad z_2=\frac{\sqrt3}{2}+\frac32i,\quad z_3=-\frac{\sqrt3}{2}+\frac12i,\quad z_4=\frac12+\frac{2-\sqrt3}{2}i. \text{(2) } \frac{z_1}{z_2}=\frac{-1+(2+\sqrt3)i}{\sqrt3+3i} =\frac{3+\sqrt3}{6}(1+i)\text{ だから、} \left\{(3-\sqrt3)\frac{z_1}{z_2}\right\}^{10} =(1+i)^{10}=\bigl((1+i)^2\bigr)^5=(2i)^5=32i. \text{(3) 距離比の2乗を }T(s)\text{ とおくと、} T(s)=\frac{|z_3-s|^2}{|z_2-s|^2} =\frac{s^2+\sqrt3s+1}{s^2-\sqrt3s+3}. \text{分母は }(s-\frac{\sqrt3}{2})^2+\frac94>0\text{。微分すると} T'(s)=\frac{-2\sqrt3s^2+4s+4\sqrt3}{(s^2-\sqrt3s+3)^2} =\frac{-2\sqrt3(s-s_-)(s-s_+)}{(s^2-\sqrt3s+3)^2}, \quad s_\pm=\frac{1\pm\sqrt7}{\sqrt3}. \text{したがって }T\text{ は }s<s_-\text{ で減少し、}s_-<s<s_+\text{ で増加し、}s>s_+\text{ で減少する。さらに }\lim\limits _{s\to\pm\infty}T(s)=1\text{ で、} T(s_+)-1=\frac{2\sqrt3s_+-2}{s_+^2-\sqrt3s_++3}>0. \text{よって大域的最大は }s=s_+=\frac{1+\sqrt7}{\sqrt3}\text{ で達成される。距離比は }\sqrt{T(s)}\text{ なので最大となる }s\text{ も同じである。} 複素数の極形式で4乗根を求め、虚部の順に並べる。最後は距離比の2乗を実変数の有理関数に変換し、商の微分と増減・無限遠での極限から最大位置を決める。

この問題で使う考え方

  • 複素数平面
  • ド・モアブルの定理
  • 複素数の極形式
  • 複素数の四則演算
  • 二次方程式の判別式
  • 多項式の導関数
  • 関数の極限
  • 商の微分

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