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京都府立医科大学/2019年度/前期

京都府立医科大学 2019年 数学 第1問解答・解説

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1問題

京都府立医科大学2019年度第1問

関数 f(x)f(x) を f(x)=ex+e−x2\displaystyle f(x)=\frac{e^{x}+e^{-x}}{2} で定める。xyxy 平面上の曲線 y=f(x)y=f(x) を CC とする。0以上の整数 kk に対して,CC 上の点 (k,f(k))(k,f(k)) を PkP_{k} とおく。nn は1以上の整数とする。   (1) 曲線 CC の概形をかけ。   (2) 線分 Pk−1Pk (k≧1)P_{k-1}P_{k}\ (k\geq1) と曲線 CC で囲まれる部分の面積を aka_{k} とする。aka_{k} を kk を用いて表せ。   (3) (2)の aka_{k} に対して,Sn=∑k=1nak\displaystyle S_{n}=\sum\limits _{k=1}^{n}a_{k} とおく。SnS_{n} を nn を用いて表せ。   (4) 点 P0P_{0} から点 PnP_{n} までの曲線 CC の長さを lnl_{n} とする。(3)の SnS_{n} に対して,Snln\displaystyle \frac{S_{n}}{l_{n}} の値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) f(−x)=f(x),f′(x)=ex−e−x2,f′′(x)=ex+e−x2=f(x)>0.\displaystyle f(-x)=f(x),\qquad f'(x)=\frac{e^x-e^{-x}}2,\qquad f''(x)=\frac{e^x+e^{-x}}2=f(x)>0. したがって曲線はyy軸に関して対称で、常に下に凸である。  またf′(x)<0f'(x)<0はx<0x<0、f′(0)=0f'(0)=0、f′(x)>0f'(x)>0はx>0x>0で成り立つので、x=0x=0で最小値f(0)=1f(0)=1をとる。さらに f(x)−1=12(ex/2−e−x/2)2≧0\displaystyle f(x)-1=\frac12\left(e^{x/2}-e^{-x/2}\right)^2\geq 0 であり、等号はx=0x=0のときに限るから、xx軸とは交わらない。x→±∞x\to\pm\inftyでf(x)→+∞f(x)\to+\inftyである。よって、(0,1)(0,1)を底とし、左右対称に両端が上昇する滑らかな曲線を描けばよい。 x−∞0+∞f′(x)−0+f(x)+∞↘1↗+∞\begin{array}{c|ccccc} x&-\infty&&0&&+\infty\\ \hline f'(x)&&-&0&+&\\ f(x)&+\infty&\searrow&1&\nearrow&+\infty \end{array}

「C: y=(eˣ+e⁻ˣ)/2(xは実数全体)」と題した図で、横軸xは−3から3まで1刻み、縦軸yにはy軸上に目盛線付きで2、4、6、8、10、12の目盛があり、原点はO。青い曲線Cはy軸に関して対称で、最下点の赤点(0,1)から左右へ下に凸の形で上昇し、両端(x=±3.19付近、y≈12)に上向きの矢印がある。曲線名Cは右側の曲線の外側(右下)に離して置かれている。

(2) Pk−1P_{k-1}とPkP_kを結ぶ直線の式を Lk(x)=(k−x)f(k−1)+(x−k+1)f(k)(k−1≦x≦k)L_k(x)=(k-x)f(k-1)+(x-k+1)f(k)\qquad (k-1\leq x\leq k) とおく。f′′(x)>0f''(x)>0だからffは狭義凸であり、この区間の内部では弦が曲線より上にある。従って ak=∫k−1k{Lk(x)−f(x)} dx=f(k−1)+f(k)2−∫k−1kf(x) dx.\displaystyle a_k=\int_{k-1}^{k}\{L_k(x)-f(x)\}\,dx =\frac{f(k-1)+f(k)}2-\int_{k-1}^{k}f(x)\,dx. 各項は f(k−1)+f(k)2=e+14(ek−1+e−k),\displaystyle \frac{f(k-1)+f(k)}2 =\frac{e+1}{4}\left(e^{k-1}+e^{-k}\right), ∫k−1kf(x) dx=12[ex−e−x]k−1k=e−12(ek−1+e−k)\displaystyle \int_{k-1}^{k}f(x)\,dx =\frac12\left[e^x-e^{-x}\right]_{k-1}^{k} =\frac{e-1}{2}\left(e^{k-1}+e^{-k}\right) である。よって ak=3−e4(ek−1+e−k).\displaystyle \boxed{a_k=\frac{3-e}{4}\left(e^{k-1}+e^{-k}\right)}.

(3) e>1e>1なので等比数列の和の公式を使える。(2)を足し合わせると Sn=3−e4(∑k=1nek−1+∑k=1ne−k)=3−e4(en−1e−1+1−e−ne−1)=3−e4(e−1)(en−e−n).\displaystyle \begin{aligned} S_n&=\frac{3-e}{4}\left(\sum\limits _{k=1}^{n}e^{k-1}+\sum\limits _{k=1}^{n}e^{-k}\right)\\ &=\frac{3-e}{4}\left(\frac{e^n-1}{e-1}+\frac{1-e^{-n}}{e-1}\right) =\boxed{\frac{3-e}{4(e-1)}\left(e^n-e^{-n}\right)}. \end{aligned}

(4) 曲線の長さの公式とf′(x)=ex−e−x2\displaystyle f'(x)=\frac{e^x-e^{-x}}2より、f(x)>0f(x)>0に注意すれば 1+{f′(x)}2=(ex+e−x2)2=f(x)\displaystyle \sqrt{1+\{f'(x)\}^2} =\sqrt{\left(\frac{e^x+e^{-x}}2\right)^2} =f(x) である。従って ln=∫0n1+{f′(x)}2 dx=∫0nf(x) dx=12[ex−e−x]0n=en−e−n2>0.\displaystyle l_n=\int_0^n\sqrt{1+\{f'(x)\}^2}\,dx =\int_0^n f(x)\,dx =\frac12\left[e^x-e^{-x}\right]_0^n =\frac{e^n-e^{-n}}2>0. これを(3)に代入し、n≧1n\geq1ゆえにen−e−n>0e^n-e^{-n}>0であることから約分して Snln=3−e2(e−1).\displaystyle \boxed{\frac{S_n}{l_n}=\frac{3-e}{2(e-1)}}. 検算としてn=1n=1では S1=3−e4(e−1)(e−e−1)=3−e4(1+e−1)=a1\displaystyle S_1=\frac{3-e}{4(e-1)}(e-e^{-1})=\frac{3-e}{4}(1+e^{-1})=a_1 となり、和の式は(2)と一致する。またl1=(e−e−1)/2l_1=(e-e^{-1})/2を使うと同じ比が得られる。

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