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奈良県立医科大学/2018年度/前期

奈良県立医科大学 2018年 数学 第4問解答・解説

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1問題

奈良県立医科大学2018年度第4問

以下の文章の空欄に適切な数、式または数学記号を入れて文章を完成させよ。0以上の整数nnに対し、

an=∫0π2cos⁡nx dx\displaystyle a_n=\int_0^{\frac{\pi}{2}}\cos^n x\,dx

とおく。

(1) n≧2n\geq2に対して

ddx(cos⁡n−1xsin⁡x)=αcos⁡n−2x+βcos⁡nx(ただし α,β は x によらない定数)\displaystyle \frac{d}{dx}\left(\cos^{n-1}x\sin x\right)=\alpha\cos^{n-2}x+\beta\cos^n x\qquad(\text{ただし }\alpha,\beta\text{ は }x\text{ によらない定数})

と表すと、α=ア\alpha=\boxed{\text{ア}}、β=イ\beta=\boxed{\text{イ}}である。

(2) n≧2n\geq2に対して、減化式

an=ウan−2a_n=\boxed{\text{ウ}}a_{n-2}

が成り立つ。

(3) n≧0n\geq0に対して、数列{an+1an}\{a_{n+1}a_n\}の一般項の値を求めると

an+1an=エa_{n+1}a_n=\boxed{\text{エ}}

である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

微分恒等式を定積分して減化式を導き、隣り合う積の二段階漸化式を初期値から偶奇別に帰納する。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)α=−(n−1),β=n;\quad \alpha=-(n-1),\quad \beta=n;\qquad (2)an=n−1nan−2;\displaystyle \quad a_n=\frac{n-1}{n}a_{n-2};\qquad (3)an+1an=π2(n+1)\displaystyle \quad a_{n+1}a_n=\frac{\pi}{2(n+1)}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 積の微分法と合成関数の微分法より、n≧2n\geq 2に対して ddx(cos⁡n−1xsin⁡x)=−(n−1)cos⁡n−2xsin⁡2x+cos⁡nx=−(n−1)cos⁡n−2x(1−cos⁡2x)+cos⁡nx=−(n−1)cos⁡n−2x+ncos⁡nx.\displaystyle \begin{aligned} \frac{d}{dx}\left(\cos^{n-1}x\sin x\right) &=-(n-1)\cos^{n-2}x\sin^2x+\cos^n x\\ &=-(n-1)\cos^{n-2}x\left(1-\cos^2x\right)+\cos^n x\\ &=-(n-1)\cos^{n-2}x+n\cos^n x. \end{aligned} したがって、α=−(n−1)\alpha=-(n-1)、β=n\beta=nである。

(2) この等式をx=0x=0からx=π2\displaystyle x=\frac{\pi}{2}まで積分する。左辺の積分は [cos⁡n−1xsin⁡x]0π/2=0\left[\cos^{n-1}x\sin x\right]_{0}^{\pi/2}=0 である。実際、x=0x=0ではsin⁡x=0\sin x=0、x=π2\displaystyle x=\frac{\pi}{2}ではn−1≧1n-1\geq 1よりcos⁡n−1x=0\cos^{n-1}x=0となる。よって 0=−(n−1)an−2+nan0=-(n-1)a_{n-2}+na_n であり、 an=n−1nan−2\displaystyle a_n=\frac{n-1}{n}a_{n-2} を得る。

(3) 初期値は a0=∫0π/21 dx=π2,a1=∫0π/2cos⁡x dx=1\displaystyle a_0=\int_0^{\pi/2}1\,dx=\frac{\pi}{2},\qquad a_1=\int_0^{\pi/2}\cos x\,dx=1 である。Pn=an+1anP_n=a_{n+1}a_nとおくと、n≧2n\geq 2に対して(2)をn+1n+1およびnnに適用して Pn=(nn+1an−1)(n−1nan−2)=n−1n+1Pn−2\displaystyle P_n=\left(\frac{n}{n+1}a_{n-1}\right) \left(\frac{n-1}{n}a_{n-2}\right) =\frac{n-1}{n+1}P_{n-2} となる。また、 P0=a1a0=π2,P1=a2a1=12a0a1=π4.\displaystyle P_0=a_1a_0=\frac{\pi}{2},\qquad P_1=a_2a_1=\frac{1}{2}a_0a_1=\frac{\pi}{4}. この漸化式は添字を2ずつ下げるので、偶数番目と奇数番目に分けて帰納的に求める。Pn−2=π2(n−1)\displaystyle P_{n-2}=\frac{\pi}{2(n-1)}を用いれば Pn=n−1n+1⋅π2(n−1)=π2(n+1).\displaystyle P_n=\frac{n-1}{n+1}\cdot\frac{\pi}{2(n-1)} =\frac{\pi}{2(n+1)}. 初期値P0,P1P_0,P_1もこの式と一致するから、すべてのn≧0n\geq0で an+1an=π2(n+1)\displaystyle a_{n+1}a_n=\frac{\pi}{2(n+1)} である。n=0,1,2n=0,1,2ではそれぞれπ2,π4,π6\displaystyle \frac{\pi}{2},\frac{\pi}{4},\frac{\pi}{6}となり、初期値および漸化式から得る値とも一致する。

この問題で使う考え方

  • 合成関数の微分
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 積の微分
  • 三角関数の微分
  • 数学的帰納法
  • 漸化式

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