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宮崎大学/2017年度/前期

宮崎大学 2017年 数学 第5問解答・解説

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1問題

宮崎大学2017年度第5問

最大2回のじゃんけんから成るゲームを,次のルールA,B,Cに従って nn 人 (n≧3)(n\geq3) で行う。

A  nn 人で1回目のじゃんけんをして1人の勝者が決まったら,2回目のじゃんけんは行わず,そこでゲームを終了する。

B  nn 人で1回目のじゃんけんをして2人以上 n−1n-1 人以下の勝者が決まったら,勝ち残った者だけで2回目のじゃんけんをし,ゲームを終了する。

C  nn 人で1回目のじゃんけんをして誰も勝たなかったら,全員で2回目のじゃんけんをし,ゲームを終了する。

nn 人で1回目のじゃんけんをして kk 人 (1≦k≦n−1)(1\leq k\leq n-1) が勝つ確率を PkP_k とする。ただし,各人はじゃんけんでグー,チョキ,パーをどれも確率 13\displaystyle \frac{1}{3} で出すものとする。このとき,次の各問に答えよ。

(1) P1P_1 を求めよ。

(2) 2≦k≦n−12\leq k\leq n-1 のとき,PkP_k を求めよ。

(3) 1回目のじゃんけんで誰も勝たない確率を求めよ。

(4) 1人の勝者が決まってゲームが終了する確率を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) P1=n3n−1\displaystyle P_1=\frac{n}{3^{n-1}}。 (2) Pk=(nk)3n−1(2≦k≦n−1)\displaystyle P_k=\frac{\binom{n}{k}}{3^{n-1}}\quad(2\le k\le n-1)。 (3) 1−2n−23n−1\displaystyle 1-\frac{2^n-2}{3^{n-1}}。 (4) n3n−1+n(4n−1−2n+1)9n−1\displaystyle \frac{n}{3^{n-1}}+\frac{n(4^{n-1}-2^n+1)}{9^{n-1}}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

各人の出し方は独立で、全事象は 3n3^n 通りである。

1回目に勝者がいるときは、出た手が2種類である。勝つ手を出す人が kk 人なら、勝つ手の種類は3通り、その人の選び方は (nk)\displaystyle \binom{n}{k} 通りであり、残りの人はその勝つ手に負ける手を出す。したがって Pk=3(nk)3n=(nk)3n−1(1≦k≦n−1).\displaystyle P_k=\frac{3\binom{n}{k}}{3^n}=\frac{\binom{n}{k}}{3^{n-1}}\quad(1\leq k\leq n-1). よって P1=n3n−1\displaystyle P_1=\dfrac{n}{3^{n-1}} であり、2≦k≦n−12\leq k\leq n-1 では Pk=(nk)3n−1\displaystyle P_k=\dfrac{\binom{n}{k}}{3^{n-1}} である。

1回目に勝者がいるのは、3組ある「勝つ手・負ける手」の組のいずれかだけが出る場合である。各組について、両方の手が出る並べ方は 2n−22^n-2 通りだから、1回目に少なくとも1人の勝者がいる確率は 3(2n−2)3n=2n−23n−1.\displaystyle \frac{3(2^n-2)}{3^n}=\frac{2^n-2}{3^{n-1}}. したがって、誰も勝たない確率は 1−2n−23n−1\displaystyle 1-\dfrac{2^n-2}{3^{n-1}} である。

mm 人でじゃんけんをしたとき1人だけ勝つ確率は、(1)と同じ数え方により m3m−1\displaystyle \dfrac{m}{3^{m-1}} である。ゲーム全体で1人の勝者が決まるのは、1回目に1人だけ勝つ場合、1回目に誰も勝たず全員で2回目をして1人だけ勝つ場合、または1回目に kk 人(2≦k≦n−12\leq k\leq n-1)が勝ち、その kk 人での2回目に1人だけ勝つ場合である。これらは互いに重ならないので、求める確率 QQ は Q=n3n−1+(1−2n−23n−1)n3n−1+∑k=2n−1(nk)3n−1k3k−1.\displaystyle Q=\frac{n}{3^{n-1}}+\left(1-\frac{2^n-2}{3^{n-1}}\right)\frac{n}{3^{n-1}}+\sum\limits _{k=2}^{n-1}\frac{\binom{n}{k}}{3^{n-1}}\frac{k}{3^{k-1}}. 最後の和について、k(nk)=n(n−1k−1)\displaystyle k\binom{n}{k}=n\binom{n-1}{k-1} と二項定理を用いると ∑k=2n−1(nk)3n−1k3k−1=n3n−1∑j=1n−2(n−1j)(13)j=n(4n−1−3n−1−1)9n−1.\displaystyle \sum\limits _{k=2}^{n-1}\frac{\binom{n}{k}}{3^{n-1}}\frac{k}{3^{k-1}} =\frac{n}{3^{n-1}}\sum\limits _{j=1}^{n-2}\binom{n-1}{j}\left(\frac13\right)^j =\frac{n(4^{n-1}-3^{n-1}-1)}{9^{n-1}}. これを代入して整理すると Q=n3n−1+n(4n−1−2n+1)9n−1.\displaystyle Q=\frac{n}{3^{n-1}}+\frac{n(4^{n-1}-2^n+1)}{9^{n-1}}. 例えば n=3n=3 では、1回目の勝者数が 1,2,01,2,0 となる確率はいずれも 13\displaystyle \dfrac13 であり、全体で1人の勝者が決まる確率は 13+13⋅23+13⋅13=23\displaystyle \dfrac13+\dfrac13\cdot\dfrac23+\dfrac13\cdot\dfrac13=\dfrac23 となる。上の式も 23\displaystyle \dfrac23 を与える。

1回目のじゃんけんの出方を勝者数で場合分けし、全事象の数から勝者数の確率を求める。2回目についても同じ数え方を適用して、ゲーム終了時に1人の勝者が決まる確率を求める。

この問題で使う考え方

  • 場合分けと組合せ
  • 補事象
  • 二項定理による和

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