点Aは中心Oからの距離が2であり、OAと正のx軸との角がθなので A=(2cosθ,2sinθ) である。er=(cosθ,sinθ)、eθ=(−sinθ,cosθ)とおく。
円S2とS1の現在の接点をTとすると、AT=−er。点Aの速度は2θ˙eθである。円S2の回転角を初期状態から反時計回りにφとすると、接点Tの回転による速度成分は−φ˙eθとなる。すべることがないから接点の速度は0であり、 2θ˙−φ˙=0. 初期値φ=0よりφ=2θ。点Pは初めAP=(−1,0)であるから、回転後は AP=(−cos2θ,−sin2θ). よって x(θ)=2cosθ−cos2θ,y(θ)=2sinθ−sin2θ. θ=0ではP=(1,0)、θ=2πでもP=(1,0)となり、出発点に戻る条件に合う。
(2) 0≦θ≦2πに対し、 x(2π−θ)=2cosθ−cos2θ=x(θ),y(2π−θ)=−2sinθ+sin2θ=−y(θ). したがって、曲線上の点(x(θ),y(θ))に対し、同じ曲線上にそのx軸対称点(x(θ),−y(θ))=(x(2π−θ),y(2π−θ))がある。ゆえにCはx軸に関して対称である。
(3) まず r2=x(θ)2+y(θ)2=5−4cosθ≧1 であり、等号はθ=0,2πのときに限る。ただし、この不等式だけでは曲線Cが単純に一周することまでは分からないので、偏角を調べる。三角関数の加法定理から x+iy=(cosθ+isinθ)(2−cosθ−isinθ) と因数分解できる。第2因子の実部は2−cosθ≧1なので、その偏角α(θ)は−π/2<α(θ)<π/2の範囲で連続に定められ、α(0)=α(2π)=0である。従ってCの連続偏角を ϕ(θ)=θ+α(θ) とおくと、ϕ(0)=0, ϕ(2π)=2πとなる。
極座標x=rcosϕ, y=rsinϕを微分するとxy′−yx′=r2ϕ′である。ここで x′=−2sinθ+2sin2θ,y′=2cosθ−2cos2θ, だから xy′−yx′=6(1−cosθ),ϕ′=5−4cosθ6(1−cosθ)>0(0<θ<2π). よってϕは0から2πまで一度だけ増加し、θ=0と2πの始点・終点だけが一致し、それ以外の異なるθではC上の点は重ならない。したがってCは単純閉曲線である。各方向の境界半径はr=5−4cosθ≧1なので、単位円板はCが囲む領域に含まれ、Cとの共通点は(1,0)である。
各小区間で原点と連続する境界点を結んだ三角形に分けると、その面積和は細分を細かくする極限で21∫r2dϕとなる(微小な偏角Δϕに対する三角形面積が21r2Δϕに近づくため)。したがって Cの内部の面積=21∫02πr2dϕ=21∫02π(xy′−yx′)dθ=21∫02π6(1−cosθ)dθ=6π. 円S1の面積はπなので、求める面積は 6π−π=5π.