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長崎大学/2011年度/前期

長崎大学 2011年 数学 第4問解答・解説

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1問題

長崎大学2011年度第4問

【表紙共通指示】医学部志願者は問題2・4・7・8に解答する。  4 次の問いに答えよ。

(1) 関係式 a1=1,nan+1−(n+1)an=1(n=1,2,…)a_{1}=1,\quad na_{n+1}-(n+1)a_{n}=1\quad(n=1,2,\ldots) によって定義される数列 {an}\{a_{n}\} の一般項を求めたい。bn=ann (n=1,2,…)\displaystyle b_{n}=\frac{a_{n}}{n}\ (n=1,2,\ldots) とおいて数列 {bn}\{b_{n}\} の一般項を求めることにより,ana_{n} を求めよ。

(2) x≠1x\neq 1 のとき,等比数列の和の公式 ∑k=0n−1xk=xn−1x−1\displaystyle \sum\limits _{k=0}^{n-1}x^{k}=\frac{x^{n}-1}{x-1} の両辺を xx で微分せよ。その結果を利用して,∑k=1n−1kxk\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n-1}kx^{k} を求めよ。

(3) p≠1p\neq 1 のとき,関係式 c1=0,pcn+1n−cnn+1=1n+1(n=1,2,…)\displaystyle c_{1}=0,\quad\frac{pc_{n+1}}{n}-\frac{c_{n}}{n+1}=\frac{1}{n+1}\quad(n=1,2,\ldots) によって定義される数列 {cn}\{c_{n}\} の一般項を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 条件式に an=nbna_n=nb_n, an+1=(n+1)bn+1a_{n+1}=(n+1)b_{n+1} を代入すると、n(n+1)(bn+1−bn)=1n(n+1)(b_{n+1}-b_n)=1 となる。したがって、bn+1−bn=1n(n+1)=1n−1n+1.\displaystyle b_{n+1}-b_n=\frac1{n(n+1)}=\frac1n-\frac1{n+1}. b1=a1=1b_1=a_1=1 であるから、n≧2n\ge2 についてbn=1+∑k=1n−1(1k−1k+1)=1+1−1n=2−1n.\displaystyle b_n=1+\sum\limits _{k=1}^{n-1}\left(\frac1k-\frac1{k+1}\right)=1+1-\frac1n=2-\frac1n. この式は n=1n=1 のときにも成り立つ。よって an=nbn=2n−1a_n=nb_n=2n-1。実際、a1=1a_1=1 であり、n(2n+1)−(n+1)(2n−1)=1n(2n+1)-(n+1)(2n-1)=1 なので条件を満たす。

(2) x≠1x\ne1 では商の微分法により、∑k=1n−1kxk−1=nxn−1(x−1)−(xn−1)(x−1)2=(n−1)xn−nxn−1+1(x−1)2.\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n-1}kx^{k-1}=\frac{nx^{n-1}(x-1)-(x^n-1)}{(x-1)^2}=\frac{(n-1)x^n-nx^{n-1}+1}{(x-1)^2}. 両辺に xx を掛けると、∑k=1n−1kxk=(n−1)xn+1−nxn+x(x−1)2(x≠1).\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n-1}kx^k=\frac{(n-1)x^{n+1}-nx^n+x}{(x-1)^2}\quad(x\ne1). x=1x=1 のときは和を直接計算して ∑k=1n−1k=n(n−1)/2\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n-1}k=n(n-1)/2 となる。

(3) 条件式の両辺に n(n+1)n(n+1) を掛け、dn=ncnd_n=nc_n とおくと、pdn+1−dn=n,d1=0p d_{n+1}-d_n=n,\qquad d_1=0 を得る。p=0p=0 なら n=1n=1 の式は −d1=1-d_1=1 となり、d1=0d_1=0 に矛盾するため、条件を満たす数列は存在しない。以下 p≠0,1p\ne0,1 とする。漸化式を dn+1=dn/p+n/pd_{n+1}=d_n/p+n/p と書き、これを繰り返すとdn=∑k=1n−1kpn−k=1pn∑k=1n−1kpk.\displaystyle d_n=\sum\limits _{k=1}^{n-1}\frac{k}{p^{n-k}}=\frac1{p^n}\sum\limits _{k=1}^{n-1}kp^k. (2) の公式に x=px=p を代入してdn=(n−1)pn+1−npn+ppn(p−1)2=n(p−1)−p+p1−n(p−1)2.\displaystyle d_n=\frac{(n-1)p^{n+1}-np^n+p}{p^n(p-1)^2}=\frac{n(p-1)-p+p^{1-n}}{(p-1)^2}. cn=dn/nc_n=d_n/n だから、cn=n(p−1)−p+p1−nn(p−1)2(p≠0,1).\displaystyle c_n=\frac{n(p-1)-p+p^{1-n}}{n(p-1)^2}\quad(p\ne0,1). n=1n=1 を代入すると c1=0c_1=0 となる。また n=2n=2 では c2=1/(2p)c_2=1/(2p) となり、元の漸化式の n=1n=1 の場合にも一致する。

この問題で使う考え方

  • 部分分数
  • 等比和の微分
  • 漸化式変換

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