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名古屋市立大学/2022年度/前期

名古屋市立大学 2022年 数学 第1問解答・解説

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1問題

名古屋市立大学2022年度第1問

x>0x>0 の範囲で定義された関数 f(x)=log⁡xx\displaystyle f(x)=\frac{\log x}{x} について,次の問いに答えよ。

(1) 関数 f(x)f(x) の増減と極値,曲線 y=f(x)y=f(x) の凹凸と変曲点を調べ,その曲線の概形をかけ。ただし,lim⁡x→∞f(x)=0\displaystyle \lim\limits _{x\to\infty}f(x)=0 は証明なく用いてよい。

(2) m<nm<n である自然数 m,nm,n の組で mn=nmm^{n}=n^{m} を満たすものをすべて求めよ。

(3) 曲線 y=f(x)y=f(x) と直線 y=log⁡22\displaystyle y=\frac{\log 2}{2} で囲まれた図形の面積を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

(1) 定義域は x>0x>0 である。商の微分法より f′(x)=x⋅1x−log⁡xx2=1−log⁡xx2.\displaystyle f'(x)=\frac{x\cdot \frac1x-\log x}{x^2}=\frac{1-\log x}{x^2}. x2>0x^2>0 であり、log⁡x\log x は増加するから、f′(x)>0f'(x)>0 は 0<x<e0<x<e、f′(e)=0f'(e)=0、f′(x)<0f'(x)<0 は x>ex>e で成り立つ。したがって f(x)f(x) は 0<x<e0<x<e で増加し、x>ex>e で減少する。x=ex=e で極大かつ最大となり、その値は f(e)=1/ef(e)=1/e である。極小値はない。

さらに f′′(x)=2log⁡x−3x3.\displaystyle f''(x)=\frac{2\log x-3}{x^3}. よって 0<x<e3/20<x<e^{3/2} では f′′(x)<0f''(x)<0 で上に凸、x>e3/2x>e^{3/2} では f′′(x)>0f''(x)>0 で下に凸であり、x=e3/2x=e^{3/2} で凹凸が変わる。このとき f(e3/2)=log⁡(e3/2)e3/2=32e3/2,\displaystyle f(e^{3/2})=\frac{\log(e^{3/2})}{e^{3/2}}=\frac{3}{2e^{3/2}}, したがって変曲点は (e3/2,32e3/2)\displaystyle \left(e^{3/2},\frac{3}{2e^{3/2}}\right) である。また f(1)=0f(1)=0。x→0+x\to0^+ のとき t=1/x→∞t=1/x\to\infty とおけば f(x)=−tlog⁡t→−∞f(x)=-t\log t\to-\infty であり、問題文より x→∞x\to\infty では f(x)→0f(x)\to0 である。x>1x>1 では f(x)>0f(x)>0 だから、曲線は (1,0)(1,0) を通り、最大点 (e,1/e)(e,1/e) を経て、変曲点より先で下に凸のまま y=0y=0 に上側から近づく概形となる。

(2) 0を自然数に含める場合に m=0m=0 なら、n>0n>0 より mn=0≠1=nmm^n=0\ne1=n^m なので解ではない。以下 m,nm,n は正の整数とする。両辺の対数をとると mn=nmすなわちnlog⁡m=mlog⁡nすなわちlog⁡mm=log⁡nnすなわちf(m)=f(n).\displaystyle m^n=n^m\quad\text{すなわち}\quad n\log m=m\log n\quad\text{すなわち}\quad \frac{\log m}{m}=\frac{\log n}{n}\quad\text{すなわち}\quad f(m)=f(n). ここで整数の範囲を判定するために 2<e<32<e<3 を示す。 1<t<21<t<2 では 1/t<11/t<1 であり、t>1t>1 では (t+1)2−4t=(t−1)2>0(t+1)^2-4t=(t-1)^2>0 より 1/t>4/(t+1)21/t>4/(t+1)^2 である。よって log⁡2=∫12dtt<1=∫134 dt(t+1)2<∫13dtt=log⁡3.\displaystyle \log 2=\int_1^2\frac{dt}{t}<1=\int_1^3\frac{4\,dt}{(t+1)^2}<\int_1^3\frac{dt}{t}=\log 3. log⁡e=1\log e=1 かつ対数関数は、変数が大きくなると値も必ず大きくなる関数だから、2<e<32<e<3 である。

m=1m=1 では f(m)=0f(m)=0 である一方、n>1n>1 なら f(n)>0f(n)>0 なので解はない。m≧3m\ge3 なら e<3≦m<ne<3\le m<n であり、(1)より ff はこの範囲で、変数が大きくなると値が必ず小さくなる関数だから f(m)>f(n)f(m)>f(n) となり、解はない。

残る m=2m=2 のとき、n=3n=3 なら f(3)>f(2)すなわちlog⁡33>log⁡22すなわちlog⁡9>log⁡8,\displaystyle f(3)>f(2)\quad\text{すなわち}\quad \frac{\log3}{3}>\frac{\log2}{2}\quad\text{すなわち}\quad \log9>\log8, よって等しくない。n=4n=4 では f(4)=log⁡44=log⁡22=f(2)\displaystyle f(4)=\frac{\log4}{4}=\frac{\log2}{2}=f(2) であり、実際 24=42=162^4=4^2=16。n≧5n\ge5 なら 4<n4<n かつ e<4e<4 より (1)の減少性から f(4)>f(n)f(4)>f(n) となる。したがって求める組は (m,n)=(2,4)(m,n)=(2,4) のみである。

(3) f(2)=log⁡22\displaystyle f(2)=\frac{\log2}{2} であり、また f(4)=log⁡44=log⁡22\displaystyle f(4)=\frac{\log4}{4}=\frac{\log2}{2} である。2<e<42<e<4 なので、(1)の増減より、曲線と直線 y=log⁡22\displaystyle y=\frac{\log2}{2} の交点は x=2,4x=2,4 の2点だけで、その間では曲線が直線より上にある。したがって面積 SS は S=∫24(log⁡xx−log⁡22) dx=[12(log⁡x)2−log⁡22x]24=(2(log⁡2)2−2log⁡2)−(12(log⁡2)2−log⁡2)=32(log⁡2)2−log⁡2.\displaystyle \begin{aligned} S&=\int_2^4\left(\frac{\log x}{x}-\frac{\log2}{2}\right)\,dx\\ &=\left[\frac12(\log x)^2-\frac{\log2}{2}x\right]_2^4\\ &=\left(2(\log2)^2-2\log2\right)-\left(\frac12(\log2)^2-\log2\right)\\ &=\frac32(\log2)^2-\log2. \end{aligned} ここで原始関数は微分すると被積分関数に戻るので、積分計算も確かめられる。   (1)の概形:

横軸x、縦軸yの座標平面に、曲線 y=f(x)=log x/x(x>0)を青い実線で示した図。曲線は下端から急に上がって点(1,0)を通り、極大 (e, 1/e) に達したあと、変曲点 (e^{3/2}, 3/(2e^{3/2})) を過ぎてゆるやかに下がる。横軸に 1、e、e^{3/2}、8、12、縦軸に 0、1/e の目盛があり、3点を黒点で示す。注記として「x→∞ で f(x)→0」「x→+0 で f(x)→−∞」を添えている。

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