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名古屋市立大学/2022年度/前期

名古屋市立大学 2022年 数学 第3問解答・解説

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1問題

名古屋市立大学2022年度第3問

下図のように1辺の長さが1の正方形 ABCDABCD がある。また,硬貨を投げて,表ならば2だけ,裏ならば1だけ,この正方形の辺上を動く点 P,QP,Q を考える。点 PP は,頂点 AA を出発点とし,時計回りに動く。点 QQ は,頂点 BB を出発点とし,反時計回りに動く。はじめに硬貨を10回投げて点 PP のみを動かしたあと,さらに硬貨を10回投げて点 QQ のみを動かすとき,次の問いに答えよ。

正方形 ABCD の図。Aは左上、Bは左下、Cは右下、Dは右上にある。上辺 AD 上の黒点 P、下辺 BC 上の黒点 Q から、それぞれ右向きの矢印が示されている。

(1) 点 PP を動かし終わったあとに,点 PP が頂点 A,B,C,DA,B,C,D にある確率をそれぞれ求めよ。

(2) 点 P,QP,Q を動かし終わったあとに,点 PP と点 QQ が異なる頂点にある確率を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

10回の表の回数を二項係数で数え、移動距離を正方形の周長4での剰余に対応させる。点Pと点Qの各頂点の確率を求めたうえで、独立性を使って同じ頂点にある確率を計算し、余事象を求める。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)P(A)=14,P(B)=1764,P(C)=14,P(D)=1564.\displaystyle \quad P(A)=\frac14,\quad P(B)=\frac{17}{64},\quad P(C)=\frac14,\quad P(D)=\frac{15}{64}.\qquad (2)34\displaystyle \quad \frac34

4解答

解答を見る途中式つきの解答

表が出た回数を HH とすると,10回の移動距離は 2H+(10−H)=10+H2H+(10-H)=10+H である。正方形の周の長さは 44 だから,移動後の位置は 10+H10+H を 44 で割った余りで決まる。

10回のうち表が kk 回出る場合の数は (10k)\displaystyle \binom{10}{k} であり,全事象は 210=10242^{10}=1024 通りである。したがって,HH を 44 で割った余りが 0,1,2,30,1,2,3 となる場合の数は,それぞれ H≡0:(100)+(104)+(108)=1+210+45=256,H≡1:(101)+(105)+(109)=10+252+10=272,H≡2:(102)+(106)+(1010)=45+210+1=256,H≡3:(103)+(107)=120+120=240.\displaystyle \begin{aligned} H\equiv0&:\binom{10}{0}+\binom{10}{4}+\binom{10}{8}=1+210+45=256,\\ H\equiv1&:\binom{10}{1}+\binom{10}{5}+\binom{10}{9}=10+252+10=272,\\ H\equiv2&:\binom{10}{2}+\binom{10}{6}+\binom{10}{10}=45+210+1=256,\\ H\equiv3&:\binom{10}{3}+\binom{10}{7}=120+120=240. \end{aligned}

(1) 点 PP は AA から時計回りに進むので,頂点は A,D,C,BA,D,C,B の順に並ぶ。H≡2,3,0,1(mod4)H\equiv2,3,0,1\pmod4 のとき 10+H10+H の余りは順に 0,1,2,30,1,2,3 であるから,それぞれ A,D,C,BA,D,C,B に着く。よって,求める順に P(A)=2561024=14,P(B)=2721024=1764,P(C)=2561024=14,P(D)=2401024=1564.\displaystyle P(A)=\frac{256}{1024}=\frac14,\quad P(B)=\frac{272}{1024}=\frac{17}{64},\quad P(C)=\frac{256}{1024}=\frac14,\quad P(D)=\frac{240}{1024}=\frac{15}{64}.

(2) 点 QQ は BB から反時計回りに進むので,頂点は B,C,D,AB,C,D,A の順に並ぶ。同じ余りの数え上げから,QQ が A,B,C,DA,B,C,D にある確率は順に 17/64,16/64,15/64,16/6417/64,16/64,15/64,16/64 である。点 PP と点 QQ の移動に使う硬貨投げは別々の10回であり,両者は独立である。両点が同じ頂点にある確率は 16⋅17+17⋅16+16⋅15+15⋅16642=10244096=14.\displaystyle \frac{16\cdot17+17\cdot16+16\cdot15+15\cdot16}{64^2} =\frac{1024}{4096}=\frac14. したがって異なる頂点にある確率は,余事象を用いて 1−14=34\displaystyle 1-\frac14=\boxed{\frac34} である。なお,(1)の4確率の和は 11 となり,(2)の同じ頂点・異なる頂点の確率の和も 11 となる。

この問題で使う考え方

  • 組合せ
  • 独立な試行
  • 確率の基本法則

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