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日本医科大学/2021年度/前期

日本医科大学 2021年 数学 第I問解答・解説

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1問題

日本医科大学2021年度第I問

3枚の硬貨 X,Y,ZX,Y,Z を同時に投げて、表裏を調べるという試行 TT を繰り返し行う。座標空間内の動点 PP は定点 A(a,b,c)A(a,b,c) から出発し、硬貨の表裏に応じて、次の規則にしたがって移動する。

[規則1] XX が表の場合は xx 軸方向に +1+1、裏の場合は xx 軸方向に −1-1 だけ平行移動する。

[規則2] YY が表の場合は yy 軸方向に +1+1、裏の場合は yy 軸方向に −1-1 だけ平行移動する。

[規則3] ZZ が表の場合は zz 軸方向に +1+1、裏の場合は zz 軸方向に −1-1 だけ平行移動する。このとき、以下の各問いに答えよ。

問1 はじめに、試行 TT を続けて6回行ったところ、X,Y,ZX,Y,Z が表となった回数はそれぞれ 2,3,42,3,4 であり、このとき、PP は原点にあったという。a,b,ca,b,c の値をそれぞれ求めよ。答えのみでよい。

問2 次に、動点 PP を問1で定まった定点 AA に戻してから、試行 TT を続けて5回行った。このとき、PP が次の集合に属する確率をそれぞれ求めよ。答えのみでよい。ただし、有理数は既約分数で表すこと。

(1) {(x,y,z)∣z=−1}\{(x,y,z)\mid z=-1\}

(2) {(x,y,z)∣y≦4,  z=−1}\{(x,y,z)\mid y\le 4,\;z=-1\}

(3) {(x,y,z)∣x>2,  y+z=2}\{(x,y,z)\mid x>2,\;y+z=2\}

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

各硬貨の表の回数で座標を表し、独立な二項分布と組合せによって問2の各事象を数える。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • 問1: (a,b,c)=(2,0,−2),(a,b,c)=(2,0,-2),\quad 問2(1): 516,\displaystyle \frac{5}{16},\quad 問2(2): 155512,\displaystyle \frac{155}{512},\quad 問2(3): 15256.\displaystyle \frac{15}{256}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

問1  6回中、各硬貨の表の回数をそれぞれ hX,hY,hZh_X,h_Y,h_Z とすると、その硬貨による軸方向の移動量は h−(6−h)=2h−6h-(6-h)=2h-6 である。したがって原点に到着した条件から a+(2⋅2−6)=0,b+(2⋅3−6)=0,c+(2⋅4−6)=0,a+(2\cdot2-6)=0,\qquad b+(2\cdot3-6)=0,\qquad c+(2\cdot4-6)=0, ゆえに a=2, b=0, c=−2a=2,\ b=0,\ c=-2 を得る。

問2  5回の試行で、各硬貨が表となった回数を HX,HY,HZH_X,H_Y,H_Z とする。これらは互いに独立で、いずれも 0≦H≦50\le H\le5、Pr⁡(H=k)=(5k)/25\displaystyle \Pr(H=k)=\binom5k/2^5 を満たす。問1で求めた A=(2,0,−2)A=(2,0,-2) から出発するので、終点の座標は x=2HX−3,y=2HY−5,z=2HZ−7.x=2H_X-3,\qquad y=2H_Y-5,\qquad z=2H_Z-7. (1)  z=-1 は HZ=3H_Z=3 と同値であるから、確率は (53)/25=5/16\displaystyle \binom53/2^5=5/16。

(2)  条件は HZ=3H_Z=3 かつ HY≦4H_Y\le4 と同値である。異なる硬貨の表の回数は独立であり、Pr⁡(HY≦4)=1−1/32=31/32\Pr(H_Y\le4)=1-1/32=31/32 だから、求める確率は (5/16)(31/32)=155/512(5/16)(31/32)=155/512。

(3)  x>2x>2 は HX≧3H_X\ge3 と同値で、その確率は ((53)+(54)+(55))/32=1/2\displaystyle (\binom53+\binom54+\binom55)/32=1/2。また y+z=2y+z=2 は HY+HZ=7H_Y+H_Z=7 と同値であり、該当する組合せ数は ∑j=25(5j)(57−j)=10+50+50+10=120\displaystyle \sum\limits _{j=2}^{5}\binom5j\binom5{7-j}=10+50+50+10=120 である。よってその確率は 120/210=15/128120/2^{10}=15/128。これは HXH_X の条件と独立なので、求める確率は (1/2)(15/128)=15/256(1/2)(15/128)=15/256。

この問題で使う考え方

  • 積の法則
  • 組合せ
  • 確率の基本法則
  • 二項分布

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