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日本医科大学/2025年度/前期

日本医科大学 2025年 数学 第I問解答・解説

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1問題

日本医科大学2025年度第I問

1から6の目をもつ1つのさいころがある。iiを虚数単位とするとき,複素数平面上の点zzがz0=1z_0=1から出発して,さいころを1回投げるごとに,次の規則に従って動く。

〔規則〕「4以下の目が出たら現在の点に対応する複素数に2i\sqrt{2}iを掛け,5または6の目が出たら1+i1+iで割る。このようにして得られる複素数に対応する点を新たな点zzとする。」

nnを1以上の整数とし,さいころをnn回投げたとき,4以下の目がk (k=0,1,2,…,n)k\ (k=0,1,2,\ldots,n)回出る確率をPn,kP_{n,k}とし,この場合の点zzに対応する複素数をzn,kz_{n,k}と表すとき,以下の空欄に適する1以上の整数を求めよ。

問1 確率Pn,kP_{n,k}は,二項係数nCk{}_{n}C_{k}を用いて Pn,k=nCkアkイn\displaystyle P_{n,k}={}_{n}C_{k}\frac{\boxed{\text{ア}}^{k}}{\boxed{\text{イ}}^{n}} と表せる。また複素数zn,kz_{n,k}は zn,k=ウエk−nオ{cos⁡(カk−nキπ)+isin⁡(カk−nキπ)}\displaystyle z_{n,k}=\boxed{\text{ウ}}^{\frac{\boxed{\text{エ}}k-n}{\boxed{\text{オ}}}}\left\{\cos\left(\frac{\boxed{\text{カ}}k-n}{\boxed{\text{キ}}}\pi\right)+i\sin\left(\frac{\boxed{\text{カ}}k-n}{\boxed{\text{キ}}}\pi\right)\right\} となる。

問2 確率P2025,kP_{2025,k}は,k=クk=\boxed{\text{ク}}のとき,最大値をとる。

問3 複素数z2025,kz_{2025,k}が純虚数となるkkはケ\boxed{\text{ケ}}個ある。

(計算用紙)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

独立な二項試行として確率を表し、複素数の倍率を極形式で掛け合わせた。二項確率の比で最頻値を特定し、偏角条件を合同式に直して純虚数となる場合を数えた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • ア=2, =2,\space{} イ=3, =3,\space{} ウ=2, =2,\space{} エ=2, =2,\space{} オ=2, =2,\space{} カ=3, =3,\space{} キ=4, =4,\space{} ク=1350, =1350,\space{} ケ=507.=507.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(問1) 1回の試行で「4以下」が出る確率は 4/6=2/34/6=2/3、「5または6」が出る確率は 2/6=1/32/6=1/3 である。各回は独立なので、4以下がちょうど kk 回となる確率は Pn,k=(nk)(23)k(13)n−k=(nk)2k3n.\displaystyle P_{n,k}=\binom nk\left(\frac23\right)^k\left(\frac13\right)^{n-k} =\binom nk\frac{2^k}{3^n}. したがって ア=2, イ=3\text{ア}=2,\ \text{イ}=3 である。

「4以下」が出たときの複素数の倍率は 2i=2(cos⁡π2+isin⁡π2),\displaystyle \sqrt2 i=\sqrt2\left(\cos\frac\pi2+i\sin\frac\pi2\right), 「5または6」が出たときの倍率は 11+i=1−i2=12(cos⁡(−π4)+isin⁡(−π4)).\displaystyle \frac1{1+i}=\frac{1-i}{2} =\frac1{\sqrt2}\left(\cos\left(-\frac\pi4\right)+i\sin\left(-\frac\pi4\right)\right). 従って、4以下が kk 回、残り n−kn-k 回なら、極形式の積から zn,k=(2i)k(11+i)n−k=2(2k−n)/2{cos⁡(3k−n4π)+isin⁡(3k−n4π)}.\displaystyle \begin{aligned} z_{n,k} &=(\sqrt2 i)^k\left(\frac1{1+i}\right)^{n-k}\\ &=2^{(2k-n)/2} \left\{\cos\left(\frac{3k-n}{4}\pi\right)+i\sin\left(\frac{3k-n}{4}\pi\right)\right\}. \end{aligned} よって ウ=2, エ=2, オ=2, カ=3, キ=4\text{ウ}=2,\ \text{エ}=2,\ \text{オ}=2,\ \text{カ}=3,\ \text{キ}=4 である。

(問2) k=0,1,…,2024k=0,1,\ldots,2024 に対し、隣り合う確率の比は P2025,k+1P2025,k=2025−kk+1⋅2.\displaystyle \frac{P_{2025,k+1}}{P_{2025,k}} =\frac{2025-k}{k+1}\cdot2. これは 2(2025−k)>k+12(2025-k)>k+1、すなわち k<4049/3k<4049/3 のとき1より大きい。従って k≦1349k\le1349 までは確率が増加し、k≧1350k\ge1350 では減少するので、最大値は k=1350k=1350 でとる。よって ク=1350\text{ク}=1350 である。

(問3) z2025,kz_{2025,k} の絶対値は正なので、純虚数となる条件は偏角の余弦が0となることである。 cos⁡(3k−20254π)=0すなわち3k−2025≡2(mod4).\displaystyle \cos\left(\frac{3k-2025}{4}\pi\right)=0 \quad\text{すなわち}\quad 3k-2025\equiv2\pmod4. ここで 2025≡1(mod4)2025\equiv1\pmod4 だから、3k≡3(mod4)3k\equiv3\pmod4、従って k≡1(mod4)k\equiv1\pmod4 となる。0≦k≦20250\le k\le2025 の範囲では k=1,5,9,…,2025k=1,5,9,\ldots,2025 であり、その個数は (2025−1)/4+1=507(2025-1)/4+1=507 個である。よって ケ=507\text{ケ}=507 である。

検算として、確率の総和は二項定理より ∑k=0nPn,k=(1+2)n3n=1\displaystyle \sum\limits _{k=0}^nP_{n,k}=\frac{(1+2)^n}{3^n}=1 となる。問2の比は k=1349k=1349 で1より大きく、k=1350k=1350 で1より小さい。また問3では最初と最後の候補 1,20251,2025 がともに範囲内で、4刻みの507個と一致する。

この問題で使う考え方

  • 組合せ
  • 独立な試行
  • 確率の基本法則
  • 二項分布
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式
  • ド・モアブルの定理

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