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大分大学/2013年度/前期

大分大学 2013年 数学 第1問解答・解説

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1問題

大分大学2013年度第1問

次の問に答えよ。

(1) 次の xx と yy に関する連立方程式を解け。ただし,aa と bb は実数の定数とする。 {ax+y=1,x+by=1\left\{ \begin{aligned} ax+y&=1,\\ x+by&=1 \end{aligned} \right.

(2) cos⁡x≧1−x22(0≦x≦π2)\displaystyle \cos x\geq1-\frac{x^2}{2}\quad\left(0\leq x\leq\frac{\pi}{2}\right) を証明せよ。

(3) 不定積分 ∫eaxsin⁡bx dx\displaystyle\int e^{ax}\sin bx\,dx を求めよ。ただし,aa と bb は実数の定数とする。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) ab≠1ab\ne1 のとき x=b−1ab−1, y=a−1ab−1\displaystyle x=\frac{b-1}{ab-1},\ y=\frac{a-1}{ab-1}。a=b=1a=b=1 のとき x+y=1x+y=1(無数解)。ab=1ab=1 かつ b≠1b\ne1 のとき解なし。 (2) 0≦x≦π2\displaystyle 0\le x\le\frac{\pi}{2} において cos⁡x≧1−x22\displaystyle \cos x\ge1-\frac{x^2}{2}。 (3) a2+b2>0a^2+b^2>0 のとき
    ∫eaxsin⁡(bx) dx=eax(asin⁡bx−bcos⁡bx)a2+b2+C.\displaystyle \int e^{ax}\sin(bx)\,dx =\frac{e^{ax}(a\sin bx-b\cos bx)}{a^2+b^2}+C.
    a=b=0a=b=0 のとき CC。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 第2式を aa 倍して第1式を引き、第1式を bb 倍して第2式を引くと (ab−1)y=a−1,(ab−1)x=b−1.(ab-1)y=a-1,\qquad (ab-1)x=b-1. ab≠1ab\ne1 なら x=b−1ab−1,y=a−1ab−1.\displaystyle \boxed{x=\frac{b-1}{ab-1},\quad y=\frac{a-1}{ab-1}}. ab=1ab=1 なら、第1式の bb 倍は x+by=bx+by=b。第2式と両立するには b=1b=1、従って a=1a=1 が必要。この場合は x+y=1x+y=1 を満たすすべての組が解。それ以外の ab=1ab=1 の場合は解がない。

(2) u(x)=x−sin⁡xu(x)=x-\sin x とおく。u(0)=0u(0)=0、u′(x)=1−cos⁡x≧0u'(x)=1-\cos x\ge0 より u(x)≧0u(x)\ge0。次に v(x)=cos⁡x−1+x2/2v(x)=\cos x-1+x^2/2 とおくと v(0)=0v(0)=0、v′(x)=u(x)≧0v'(x)=u(x)\ge0。従って 0≦x≦π/20\le x\le\pi/2 で cos⁡x≧1−x2/2.\boxed{\cos x\ge1-x^2/2}.

(3) a2+b2>0a^2+b^2>0 では F(x)=eax(asin⁡bx−bcos⁡bx)a2+b2\displaystyle F(x)=\frac{e^{ax}(a\sin bx-b\cos bx)}{a^2+b^2} とおく。積の微分から F′(x)=eaxa2+b2{a(asin⁡bx−bcos⁡bx)+abcos⁡bx+b2sin⁡bx}=eaxsin⁡bx.\displaystyle \begin{aligned}F'(x)&=\frac{e^{ax}}{a^2+b^2}\{a(a\sin bx-b\cos bx)+ab\cos bx+b^2\sin bx\}\\&=e^{ax}\sin bx.\end{aligned} よって ∫eaxsin⁡bx dx=F(x)+C.\displaystyle \boxed{\int e^{ax}\sin bx\,dx=F(x)+C}. a=b=0a=b=0 なら被積分関数が0なので不定積分は任意定数 CC である。

(1) 連立方程式の第2式を aa 倍して第1式を引くと (ab−1)y=a−1(ab-1)y=a-1 を得る。また、第1式を bb 倍して第2式を引くと (ab−1)x=b−1(ab-1)x=b-1 を得る。したがって ab≠1ab\ne1 のとき、x=b−1ab−1,y=a−1ab−1\displaystyle x=\dfrac{b-1}{ab-1}, y=\dfrac{a-1}{ab-1} である。 ab=1ab=1 のときは、第1式を bb 倍すると x+by=bx+by=b となり、第2式 x+by=1x+by=1 と両立するためには b=1b=1 が必要である。このとき ab=1ab=1 より a=1a=1 で、2式はともに x+y=1x+y=1 となる。よって a=b=1a=b=1 ならば x+y=1x+y=1 を満たすすべての x,yx,y が解であり、ab=1ab=1 かつ b≠1b\ne1 ならば解はない。

(2) u(x)=x−sin⁡xu(x)=x-\sin x とおく。u(0)=0u(0)=0、また 0≦x≦π2\displaystyle 0\le x\le\dfrac{\pi}{2} で u′(x)=1−cos⁡x≧0u'(x)=1-\cos x\ge0 だから、u(x)≧0u(x)\ge0、すなわち x−sin⁡x≧0x-\sin x\ge0 である。次に v(x)=cos⁡x−1+x22\displaystyle v(x)=\cos x-1+\dfrac{x^2}{2} とおくと、v(0)=0v(0)=0 かつ v′(x)=x−sin⁡x=u(x)≧0v'(x)=x-\sin x=u(x)\ge0 である。したがって v(x)≧0v(x)\ge0、すなわち cos⁡x≧1−x22\displaystyle \cos x\ge1-\dfrac{x^2}{2} が示された。

(3) a2+b2>0a^2+b^2>0 とし、F(x)=eax(asin⁡bx−bcos⁡bx)a2+b2\displaystyle F(x)=\dfrac{e^{ax}(a\sin bx-b\cos bx)}{a^2+b^2} とおく。積の微分法より F′(x)=eaxa2+b2{a(asin⁡bx−bcos⁡bx)+abcos⁡bx+b2sin⁡bx}=eaxsin⁡bx\displaystyle F'(x)=\dfrac{e^{ax}}{a^2+b^2}\{a(a\sin bx-b\cos bx)+ab\cos bx+b^2\sin bx\}=e^{ax}\sin bx となる。よって ∫eaxsin⁡bx dx=eax(asin⁡bx−bcos⁡bx)a2+b2+C\displaystyle\int e^{ax}\sin bx\,dx=\dfrac{e^{ax}(a\sin bx-b\cos bx)}{a^2+b^2}+C である。a=b=0a=b=0 のときは被積分関数が 00 なので、積分は CC である。

この問題で使う考え方

  • 消去法と特異な場合の分類
  • 微分による不等式証明
  • 原始関数の微分確認

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