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大分大学/2016年度/前期

大分大学 2016年 数学 第1問解答・解説

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1問題

大分大学2016年度第1問

00でない実数 rr が ∣r∣<1|r|<1 のとき,以下の問いに答えなさい。ただし,自然数 nn に対して lim⁡n→∞nrn=0,lim⁡n→∞n(n−1)rn=0\displaystyle \lim\limits _{n\to\infty}nr^{n}=0,\qquad \lim\limits _{n\to\infty}n(n-1)r^{n}=0 である。

(1) Rn=∑k=0nrkとSn=∑k=0nkrk−1\displaystyle R_{n}=\sum\limits _{k=0}^{n}r^{k}\quad\text{と}\quad S_{n}=\sum\limits _{k=0}^{n}kr^{k-1} を求めなさい。

(2) Tn=∑k=0nk(k−1)rk−2\displaystyle T_{n}=\sum\limits _{k=0}^{n}k(k-1)r^{k-2} を求めなさい。

(3) ∑k=0∞k2rk\displaystyle \sum\limits _{k=0}^{\infty}k^{2}r^{k} を求めなさい。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) R_n
    (1−r(n+1))/(1−r)(1−r^{(n+1)})/(1−r)
  • (1) S_n
    [1−(n+1)rn+nr(n+1)]/(1−r)2[1−(n+1)r^n+n r^{(n+1)}]/(1−r)^2
  • (2)
    2−n(n+1)rn−1+2(n2−1)rn−n(n−1)rn+1(1−r)3\displaystyle \frac{2-n(n+1)r^{n-1}+2(n^2-1)r^n-n(n-1)r^{n+1}}{(1-r)^3}
  • (3)
    ∑k=0∞k2rk=r(1+r)(1−r)3\displaystyle\sum\limits _{k=0}^{\infty}k^2r^k=\frac{r(1+r)}{(1-r)^3}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

有限等比和を Rn=1+r+⋯+rn=(1−rn+1)/(1−r)R_n=1+r+\cdots+r^n=(1-r^{n+1})/(1-r) とおく。r≠0r\ne0 なので、項別微分により Rn′=∑k=0nkrk−1=Sn\displaystyle R_n'=\sum\limits _{k=0}^n kr^{k-1}=S_n、Rn′′=∑k=0nk(k−1)rk−2=Tn\displaystyle R_n''=\sum\limits _{k=0}^n k(k-1)r^{k-2}=T_n である。商の微分で Sn=1−(n+1)rn+nrn+1(1−r)2,\displaystyle S_n=\frac{1-(n+1)r^n+nr^{n+1}}{(1-r)^2}, さらに微分して Tn=2−n(n+1)rn−1+2(n2−1)rn−n(n−1)rn+1(1−r)3.\displaystyle T_n=\frac{2-n(n+1)r^{n-1}+2(n^2-1)r^n-n(n-1)r^{n+1}}{(1-r)^3}. これで(1)(2)。

∣r∣<1|r|<1 なので rn→0r^n\to0。与えられた二つの極限から、上の式で (n+1)rn(n+1)r^n、nrn+1nr^{n+1}、n(n+1)rn−1n(n+1)r^{n-1}、(n2−1)rn(n^2-1)r^n、n(n−1)rn+1n(n-1)r^{n+1} はすべて0へ行く(r≠0r\ne0 を用いて n(n+1)rn−1=[n(n−1)rn+2nrn]/rn(n+1)r^{n-1}=[n(n-1)r^n+2nr^n]/r と書ける)。従って Sn→1/(1−r)2S_n\to1/(1-r)^2、Tn→2/(1−r)3T_n\to2/(1-r)^3。

k2=k(k−1)+kk^2=k(k-1)+k より ∑k=0nk2rk=r2Tn+rSn.\displaystyle \sum\limits _{k=0}^n k^2r^k=r^2T_n+rS_n. ∣r∣<1|r|<1 ではこの級数は収束し、極限を取れば ∑k=0∞k2rk=2r2(1−r)3+r(1−r)2=r(1+r)(1−r)3.\displaystyle \sum\limits _{k=0}^{\infty}k^2r^k=\frac{2r^2}{(1-r)^3}+\frac{r}{(1-r)^2}=\frac{r(1+r)}{(1-r)^3}.

この問題で使う考え方

  • 有限等比和
  • 有限和の項別微分
  • 与えられた極限を用いた無限級数計算

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