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大分大学/2020年度/前期

大分大学 2020年 数学 第1問解答・解説

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1問題

大分大学2020年度第1問

nn を任意の正の整数とし,2つの関数 f(x),g(x)f(x),g(x) はともに nn 回微分可能な関数とする。このとき以下の問いに答えなさい。

(1) 積 f(x)g(x)f(x)g(x) の第4次導関数 d4dx4{f(x)g(x)}\displaystyle \frac{d^4}{dx^4}\{f(x)g(x)\} を求めなさい。

(2) 積 f(x)g(x)f(x)g(x) の第 nn 次導関数 dndxn{f(x)g(x)}\displaystyle \frac{d^n}{dx^n}\{f(x)g(x)\} における f(n−r)(x)g(r)(x)f^{(n-r)}(x)g^{(r)}(x) の係数を類推し,その類推が正しいことを数学的帰納法を用いて証明しなさい。ただし,rr は負でない nn 以下の整数とし,f(0)(x)=f(x)f^{(0)}(x)=f(x),g(0)(x)=g(x)g^{(0)}(x)=g(x) とする。

(3) 関数 h(x)=x3exh(x)=x^3e^x の第 nn 次導関数 h(n)(x)h^{(n)}(x) を求めなさい。ただし,ee は自然対数の底であり,n≧4n\geq4 とする。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) n≧4なら f(4)g+4f(3)g′+6f″g″+4f′g(3)+fg(4)f^{(4)}g+4f^{(3)}g′+6f″g″+4f′g^{(3)}+fg^{(4)}。(2) 第n次導関数の係数は二項係数 C(n,r)。(3)h(n)(x)=ex[x3+3nx2+3n(n−1)x+n(n−1)(n−2)](3) h^{(n)}(x)=e^x[x^3+3nx^2+3n(n−1)x+n(n−1)(n−2)]。ただし原文条件 n≧1 だけでは(1)の4階導関数の存在は保証されない。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) n≧4n\ge4 の場合、積の微分を4回適用すると (fg)(4)=f(4)g+4f(3)g′+6f′′g′′+4f′g(3)+fg(4).(fg)^{(4)}=f^{(4)}g+4f^{(3)}g'+6f''g''+4f'g^{(3)}+fg^{(4)}. (2) 一般式は (fg)(n)=∑r=0n(nr)f(n−r)g(r).\displaystyle (fg)^{(n)}=\sum\limits _{r=0}^{n}\binom nr f^{(n-r)}g^{(r)}. n=1n=1 では積の微分法則に一致する。nn 次で成立すると仮定して両辺を微分し、隣接項をまとめると (nr)+(nr−1)=(n+1r)\displaystyle \binom nr+\binom n{r-1}=\binom{n+1}r だから n+1n+1 次でも成立する。帰納法により証明された。 (3) n≧4n\ge4 に対し、Leibniz の公式で x3x^3 の0〜3階導関数を用いると h(n)(x)=ex(x3+3nx2+3n(n−1)x+n(n−1)(n−2)).h^{(n)}(x)=e^x\left(x^3+3nx^2+3n(n-1)x+n(n-1)(n-2)\right). ただし原文の共通仮定は n≧1n\ge1 のみなので、(1)では n≧4n\ge4 を追加しないと4階導関数の存在が保証されない。

(1) n≧4n\ge4なら積の微分を4回適用すると係数はパスカル型に並び、f(4)g+4f(3)g′+6f′′g′′+4f′g(3)+fg(4)f^{(4)}g+4f^{(3)}g^{\prime}+6f^{\prime\prime} g^{\prime\prime}+4f^{\prime} g^{(3)}+fg^{(4)}となる。しかし原文はnを任意の正整数としてf,gがn回微分可能とするだけなので、n=1,2,3n=1,2,3では4階導関数の存在が保証されない。(2) n=1で積の微分法則が成立する。nで成立すると仮定して微分し、隣接項をまとめると係数は (nr)+(nr−1)=(n+1r)\displaystyle \binom nr+\binom n{r-1}=\binom{n+1}r になるので、帰納法で一般式が成立する。(3) Leibniz式で h=x3exh=x^3e^x とし、x3x^3の0〜3階導関数だけが非零であることから ex(x3+3nx2+3n(n−1)x+n(n−1)(n−2))e^x\left(x^3+3nx^2+3n(n-1)x+n(n-1)(n-2)\right) を得る。

この問題で使う考え方

  • 積の微分法則
  • 二項係数による一般化
  • 数学的帰納法

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