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聖マリアンナ医科大学/2019年度/一般

聖マリアンナ医科大学 2019年 数学 第4問解答・解説

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1問題

聖マリアンナ医科大学2019年度第4問

以下の設問に対する解答を解答用紙の所定の欄に述べよ。

(1) 次の等式が成り立つことを nn についての数学的帰納法を用いて示せ。13+23+⋯+n3={12n(n+1)}2(n=1,2,3,…).\displaystyle 1^3+2^3+\cdots+n^3=\left\{\frac{1}{2}n(n+1)\right\}^2\qquad(n=1,2,3,\ldots).

(2) 等式 (k+1)5−k5=5k4+10k3+10k2+5k+1(k+1)^5-k^5=5k^4+10k^3+10k^2+5k+1 を利用して、 ∑k=1nk4(n=1,2,3,…)\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}k^4\qquad(n=1,2,3,\ldots) は nn に関する5次式として表せることを示せ。

(3) dd を自然数とすると、 ∑k=1nkd(n=1,2,3,…)\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}k^d\qquad(n=1,2,3,\ldots) は nn に関する d+1d+1 次式として表せることを、dd についての数学的帰納法を用いて示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

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  • ∑k=1nk3=(n(n+1)2)2;∑k=1nk4=n(n+1)(2n+1)(3n2+3n−1)30;deg⁡n∑k=1nkd=d+1\displaystyle \sum\limits _{k=1}^{n}k^3=\left(\frac{n(n+1)}2\right)^2;\quad \sum\limits _{k=1}^{n}k^4=\frac{n(n+1)(2n+1)(3n^2+3n-1)}{30};\quad \deg_n\sum\limits _{k=1}^nk^d=d+1

3解答

解答を見る途中式つきの解答

第4問 (1) P(n):13+23+⋯+n3={n(n+1)2}2\displaystyle P(n):\quad 1^3+2^3+\cdots+n^3=\left\{\frac{n(n+1)}2\right\}^2 とおく。n=1n=1では両辺とも1であり、P(1)P(1)は成り立つ。 P(m)P(m)が成り立つと仮定すると 13+⋯+m3+(m+1)3=m2(m+1)24+(m+1)3=(m+1)2(m24+m+1)=(m+1)2(m+2)24={(m+1)(m+2)2}2.\displaystyle \begin{aligned} 1^3+\cdots+m^3+(m+1)^3 &=\frac{m^2(m+1)^2}{4}+(m+1)^3\\ &=(m+1)^2\left(\frac{m^2}{4}+m+1\right)\\ &=\frac{(m+1)^2(m+2)^2}{4} =\left\{\frac{(m+1)(m+2)}2\right\}^2. \end{aligned} 従ってP(m+1)P(m+1)も成り立つ。数学的帰納法により、すべての自然数nnについて示された。 (2) Tj(n)=∑k=1nkj\displaystyle T_j(n)=\sum\limits _{k=1}^{n}k^jとおく。まず ∑k=1n{(k+1)2−k2}=(n+1)2−1=2T1(n)+n\displaystyle \sum\limits _{k=1}^n\{(k+1)^2-k^2\}=(n+1)^2-1=2T_1(n)+n よりT1(n)=n(n+1)/2T_1(n)=n(n+1)/2である。また ∑k=1n{(k+1)3−k3}=(n+1)3−1=3T2(n)+3T1(n)+n\displaystyle \sum\limits _{k=1}^n\{(k+1)^3-k^3\}=(n+1)^3-1=3T_2(n)+3T_1(n)+n だから T2(n)=n(n+1)(2n+1)6.\displaystyle T_2(n)=\frac{n(n+1)(2n+1)}6. T3(n)=n2(n+1)2/4T_3(n)=n^2(n+1)^2/4は(1)で示した。 設問の恒等式をk=1k=1からnnまで足すと (n+1)5−1=5T4(n)+10T3(n)+10T2(n)+5T1(n)+n.(n+1)^5-1=5T_4(n)+10T_3(n)+10T_2(n)+5T_1(n)+n. 従って T4(n)=(n+1)5−1−10T3(n)−10T2(n)−5T1(n)−n5=n(n+1)(2n+1)(3n2+3n−1)30=15n5+12n4+13n3−130n.\displaystyle \begin{aligned} T_4(n)&=\frac{(n+1)^5-1-10T_3(n)-10T_2(n)-5T_1(n)-n}{5}\\ &=\frac{n(n+1)(2n+1)(3n^2+3n-1)}{30}\\ &=\frac15n^5+\frac12n^4+\frac13n^3-\frac1{30}n. \end{aligned} これはnnに関する5次式である。 (3) T0(n)=nT_0(n)=nとする。命題PmP_mを「すべての整数jj (1≦j≦m1\le j\le m)についてTj(n)T_j(n)はnnのj+1j+1次式である」と定める。 m=1m=1では T1(n)=n(n+1)2\displaystyle T_1(n)=\frac{n(n+1)}2 なのでP1P_1は成り立つ。 PmP_mを仮定する。二項定理から (k+1)m+2−km+2=(m+2)km+1+∑j=0m(m+2j)kj.\displaystyle (k+1)^{m+2}-k^{m+2} =(m+2)k^{m+1}+\sum\limits _{j=0}^{m}\binom{m+2}{j}k^j. これをk=1k=1からnnまで足す。このとき左辺の和では隣り合う項が打ち消し合うので、 (n+1)m+2−1=(m+2)Tm+1(n)+∑j=0m(m+2j)Tj(n).\displaystyle (n+1)^{m+2}-1=(m+2)T_{m+1}(n)+\sum\limits _{j=0}^{m}\binom{m+2}{j}T_j(n). よって Tm+1(n)=(n+1)m+2−1−∑j=0m(m+2j)Tj(n)m+2.\displaystyle T_{m+1}(n)=\frac{(n+1)^{m+2}-1-\sum\limits _{j=0}^{m}\binom{m+2}{j}T_j(n)}{m+2}. 仮定によりj=1,…,mj=1,\ldots,mの各Tj(n)T_j(n)は次数j+1≦m+1j+1\le m+1の多項式であり、T0(n)=nT_0(n)=nも次数1である。従って右辺は多項式であり、分子の第1項だけが次数m+2m+2、その最高次係数は1であるから、Tm+1(n)T_{m+1}(n)は最高次係数1/(m+2)1/(m+2)のm+2m+2次式である。ゆえにPm+1P_{m+1}も成り立つ。数学的帰納法により、任意の自然数ddについてTd(n)T_d(n)はnnに関するd+1d+1次式である。

この問題で使う考え方

  • 数学的帰納法
  • 階差・和の利用
  • 総和記号と数列の和
  • 等差数列の一般項と和
  • 二項定理

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