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佐賀大学/2018年度/前期

佐賀大学 2018年 数学 第3問解答・解説

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1問題

佐賀大学2018年度第3問

f(x)=xe−xf(x)=xe^{-x} とする。O(0,0),P(t,0),Q(t,f(t)),R(4,0) とする。ただし,0<t<40<t<4 とする。△PQR\triangle PQR の面積を S1(t)S_1(t) とし,線分 OQ と曲線 y=f(x)y=f(x) で囲まれた図形の面積を S2(t)S_2(t) とする。S(t)=S1(t)+S2(t)S(t)=S_1(t)+S_2(t) とおく。このとき,次の問に答えよ。

(1) 曲線 y=f(x)y=f(x) の概形をかけ。ただし,lim⁡x→∞f(x)=0\displaystyle \lim\limits _{x\to\infty}f(x)=0 は用いてよい。

(2) S1(t)S_1(t) を t を用いて表せ。

(3) S2(t)S_2(t) を t を用いて表せ。

(4) S(t)S(t) の極値を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

f(x)=xe−xf(x)=xe^{-x}の増減・凹凸を微分で調べて概形を述べ、S1(t)S_1(t)は直角三角形の底辺×高さ、S2(t)S_2(t)は直線OQと曲線の上下関係を確認したうえで部分積分による定積分で求め、両者の和S(t)を整理してから微分し、因数分解した導関数の符号変化から極値を特定した。最後に数値代入で検算した。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) f(x)=xe−x (1)\space{}f(x)=xe^{-x}\space{} は原点を通り, (−∞,1) \space{}(-\infty,1)\space{} で増加, x=1 \space{}x=1\space{} で極大値 1e \displaystyle \space{}\tfrac{1}{e}\space{} をとり, (1,∞) \space{}(1,\infty)\space{} で減少する。 x=2 \space{}x=2\space{} に変曲点 (2,2e2) \displaystyle \space{}\left(2,\tfrac{2}{e^{2}}\right)\space{} をもち(x<2 x<2\space{} で上に凸, x>2 \space{}x>2\space{} で下に凸), lim⁡x→∞f(x)=0 (f(x)>0), lim⁡x→−∞f(x)=−∞.\displaystyle \space{}\lim\limits _{x\to\infty}f(x)=0\space{}(f(x)>0),\space{}\lim\limits _{x\to-\infty}f(x)=-\infty.
    (2) S1(t)=12 t(4−t)e−t\displaystyle (2)\space{}S_1(t)=\dfrac{1}{2}\,t(4-t)e^{-t}
    (3) S2(t)=1−(t22+t+1)e−t\displaystyle (3)\space{}S_2(t)=1-\left(\dfrac{t^{2}}{2}+t+1\right)e^{-t}
    (4) S(t) は t=1 \space{}t=1\space{} で極大値 1−1e\displaystyle \space{}1-\dfrac{1}{e}, t=2 \space{}t=2\space{} で極小値 1−3e2 \displaystyle \space{}1-\dfrac{3}{e^{2}}\space{} をとる。

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) f(x)=xe−xf(x)=xe^{-x} とおく。

f′(x)=e−x−xe−x=(1−x)e−xf'(x)=e^{-x}-xe^{-x}=(1-x)e^{-x} であるから,f′(x)=0f'(x)=0 となるのは x=1x=1 のときで,x<1x<1 で f′(x)>0f'(x)>0(増加),x>1x>1 で f′(x)<0f'(x)<0(減少)。よって x=1x=1 で極大値 f(1)=1e\displaystyle f(1)=\dfrac{1}{e} をとる。

f′′(x)=−e−x−(1−x)e−x=(x−2)e−xf''(x)=-e^{-x}-(1-x)e^{-x}=(x-2)e^{-x} であるから,x<2x<2 で f′′(x)<0f''(x)<0(上に凸),x>2x>2 で f′′(x)>0f''(x)>0(下に凸)となり,x=2x=2 が変曲点で f(2)=2e2\displaystyle f(2)=\dfrac{2}{e^{2}}。

f(0)=0f(0)=0,x>0x>0 では常に f(x)>0f(x)>0 であり,与えられた lim⁡x→∞f(x)=0\displaystyle\lim\limits _{x\to\infty}f(x)=0 より,x→∞x\to\infty で曲線は xx 軸に上から漸近する。x→−∞x\to-\infty では f(x)=xe−x→−∞f(x)=xe^{-x}\to-\infty。

したがって,原点を通り,x=1x=1 に極大点 (1,1e)\displaystyle \left(1,\dfrac1e\right),x=2x=2 に変曲点 (2,2e2)\displaystyle \left(2,\dfrac{2}{e^{2}}\right) をもち,x→∞x\to\infty で xx 軸に漸近する山型の曲線となる(x<0x<0 では単調増加で −∞-\infty へ向かう)。

(2) P(t,0)\mathrm P(t,0),Q(t,f(t))\mathrm Q(t,f(t)) は x=tx=t 上にあり,線分 PQ\mathrm{PQ} は xx 軸に垂直で長さ f(t)=te−tf(t)=te^{-t}(0<t<40<t<4 より f(t)>0f(t)>0)。R(4,0)\mathrm R(4,0) も xx 軸上にあるから,PR\mathrm{PR} の長さは 4−t>04-t>0 で,これが底辺,PQ\mathrm{PQ} が高さとなる直角三角形である。ゆえに S1(t)=12⋅(4−t)⋅f(t)=12 t(4−t)e−t.\displaystyle S_1(t)=\frac12\cdot(4-t)\cdot f(t)=\frac12\,t(4-t)e^{-t}. (3) 直線 OQ\mathrm{OQ} は原点と Q(t,f(t))\mathrm Q(t,f(t)) を結ぶから,その方程式は y=f(t)tx=e−tx(0≦x≦t).\displaystyle y=\frac{f(t)}{t}x=e^{-t}x\qquad(0\le x\le t). 0<x<t0<x<t のとき e−x>e−te^{-x}>e^{-t}(指数関数の単調減少性)であるから f(x)−e−tx=x(e−x−e−t)>0,f(x)-e^{-t}x=x(e^{-x}-e^{-t})>0, すなわち0<x<t0<x<t の範囲で曲線 y=f(x)y=f(x) は線分 OQ\mathrm{OQ} より上にある(両端点 x=0,tx=0,t で一致)。したがって S2(t)=∫0t(f(x)−e−tx) dx=∫0txe−x dx−e−t∫0tx dx.\displaystyle S_2(t)=\int_0^t\bigl(f(x)-e^{-t}x\bigr)\,dx=\int_0^t xe^{-x}\,dx-e^{-t}\int_0^t x\,dx. 部分積分により ∫0txe−x dx=[−(x+1)e−x]0t=1−(t+1)e−t,\displaystyle \int_0^t xe^{-x}\,dx=\Bigl[-(x+1)e^{-x}\Bigr]_0^t=1-(t+1)e^{-t}, また e−t∫0tx dx=e−t⋅t22.\displaystyle e^{-t}\int_0^t x\,dx=e^{-t}\cdot\frac{t^{2}}{2}. よって S2(t)=1−(t+1)e−t−t22e−t=1−(t22+t+1)e−t.\displaystyle S_2(t)=1-(t+1)e^{-t}-\frac{t^{2}}{2}e^{-t}=1-\left(\frac{t^{2}}{2}+t+1\right)e^{-t}. (t→0t\to0 で S2(t)→0S_2(t)\to0 となり,図形が退化する状況と整合する。)

(4) (2),(3)(2),(3) より S(t)=S1(t)+S2(t)=12t(4−t)e−t+1−(t22+t+1)e−t.\displaystyle S(t)=S_1(t)+S_2(t)=\frac12t(4-t)e^{-t}+1-\left(\frac{t^{2}}{2}+t+1\right)e^{-t}. 12t(4−t)=2t−t22\displaystyle \dfrac12t(4-t)=2t-\dfrac{t^{2}}{2} であるから,e−te^{-t} の係数をまとめると S(t)=1+e−t[(2t−t22)−(t22+t+1)]=1+e−t(t−t2−1)=1−e−t(t2−t+1).\displaystyle S(t)=1+e^{-t}\left[\left(2t-\frac{t^{2}}{2}\right)-\left(\frac{t^{2}}{2}+t+1\right)\right]=1+e^{-t}\bigl(t-t^{2}-1\bigr)=1-e^{-t}\bigl(t^{2}-t+1\bigr). これを微分すると S′(t)=e−t(t2−t+1)−e−t(2t−1)=e−t[(t2−t+1)−(2t−1)]=e−t(t2−3t+2)=e−t(t−1)(t−2).S'(t)=e^{-t}(t^{2}-t+1)-e^{-t}(2t-1)=e^{-t}\bigl[(t^{2}-t+1)-(2t-1)\bigr]=e^{-t}(t^{2}-3t+2)=e^{-t}(t-1)(t-2). e−t>0e^{-t}>0 より,S′(t)S'(t) の符号は (t−1)(t−2)(t-1)(t-2) の符号と一致する。0<t<40<t<4 における増減表は次の通り。 t0⋯1⋯2⋯4S′(t)+0−0+S(t)↗極大↘極小↗\begin{array}{c|ccccccc} t & 0 & \cdots & 1 & \cdots & 2 & \cdots & 4\\ \hline S'(t) & & + & 0 & - & 0 & + & \\ S(t) & & \nearrow & \text{極大} & \searrow & \text{極小} & \nearrow & \end{array} したがって S(t)S(t) は t=1t=1 で極大値 S(1)=1−e−1(1−1+1)=1−1e,\displaystyle S(1)=1-e^{-1}(1-1+1)=1-\frac1e, をとり,t=2t=2 で極小値 S(2)=1−e−2(4−2+1)=1−3e2,\displaystyle S(2)=1-e^{-2}(4-2+1)=1-\frac{3}{e^{2}}, をとる。(数値検算:S(1)≈0.6321S(1)\approx0.6321,S(2)≈0.5940S(2)\approx0.5940 で,増減表の符号と整合する。)

この問題で使う考え方

  • 積の微分
  • 指数・対数関数の微分
  • 凹凸と変曲点
  • 部分積分法
  • 三角・指数・対数関数等の積分
  • 曲線で囲まれた面積
  • 導関数と増減
  • 極大・極小

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