高校範囲・使う事実 f′′(x)<0 からグラフが上に凸で、異なる2点を結ぶ弦より内部で必ず上にあること、f′(x)>0 からxが大きくなると関数値が必ず大きくなること、対称区間積分、区間ごとの積分評価を使う。高校微積分と不等式の範囲で示す。
(1) グラフが上に凸であることより、a−21≦x≦a+21 の範囲ではグラフは両端を結ぶ弦より厳密に上にある(内部点で)。弦の積分は区間幅1により端点値の平均である。したがって 2f(a−21)+f(a+21)<∫a−21a+21f(x)dx. また、グラフが上に凸で、異なる2点を結ぶ弦より内部で必ず上にあることから 0<t≦21 で f(a−t)+f(a+t)<2f(a)。これを 0≦t≦21 で積分して ∫a−21a+21f(x)dx<f(a). よって大小関係は 2f(a−21)+f(a+21)<∫a−21a+21f(x)dx<f(a). 条件 a≧23 により、区間全体が定義域 x>0 に含まれる。
(2) 右側の不等式について、グラフが上に凸であることにより k<x<k+1 で f(x)>(k+1−x)f(k)+(x−k)f(k+1)。区間積分を取ると ∫kk+1f(x)dx>2f(k)+f(k+1). k=1,…,n−1 で加え、f(1)=0 を使えば ∫1nf(x)dx>k=1∑n−1f(k)+21f(n).
左側について、グラフが上に凸であることから各整数 j=2,…,n−1 に対し対称区間上の平均値は中央の値より小さいので ∫j−21j+21f(x)dx<f(j). さらに f はxが大きくなると必ず大きくなるため ∫n−21nf(x)dx<21f(n). 23≦x≦n の範囲を j−21≦x≦j+21 (j=2,…,n−1) と n−21≦x≦n の範囲に分けて加えると、f(1)=0 より ∫23nf(x)dx<j=2∑n−1f(j)+21f(n)=k=1∑n−1f(k)+21f(n). n=2 のときは中央区間の和が空で、末尾半区間の評価だけで同じ不等式を得る。以上で両側を示した。
(3) f(x)=logx は f(1)=0、f′(x)=1/x>0、f′′(x)=−1/x2<0 を満たすから、(2)を適用できる。 ∫23nlogxdx<log((n−1)!)+21logn<∫1nlogxdx. 中央は log(n!)−21logn。積分 ∫1nlogxdx=nlogn−n+1 と ∫3/2nlogxdx=nlogn−n+c、ただし c=23−23log(23) は定数、を代入すると 21logn+c<n+log(n!)−nlogn<21logn+1. n→∞ で logn→∞ なので、logn で割ってはさみうちの原理を用いれば n→∞limlognn+log(n!)−log(nn)=21.
独立判定 (1)–(3)を独立に確認し、数学はPASS。凹関数の厳密不等式を積分し、整数単位の和を挟み、logx に適用して極限を得る。単元:数学III・微分積分、数列の極限。不等式評価・区間積分・はさみうちの原理。テーマ:凹関数の積分評価から階乗対数の増大率を評価。
照合と修正記録 forward resultの最終回答と証明は本稿と一致する。別のbackward resultも最終回答は一致するが、(2)左側で半区間 [k−21,k] の和が [23,n] 全体を覆うとした箇所は誤りで、間の区間を落としている。本稿の単位幅の対称区間 [j−21,j+21] と終端半区間による評価に差し替える。元の記録は保持する。