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東京医科歯科大学/2010年度

東京医科歯科大学 2010年 数学 第2問解答・解説

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1問題

東京医科歯科大学2010年度第2問

座標空間において,8点 O(0,0,0), A(1,0,0), B(0,1,0), C(0,0,1), D(0,1,1), E(1,0,1), F(1,1,0), G(1,1,1) をとり,この8点を頂点とする立方体をQとする。また点P(x,y,z)と正の実数tに対し,6点 (x+t,y,z), (x-t,y,z), (x,y+t,z), (x,y-t,z), (x,y,z+t), (x,y,z-t) を頂点とする正八面体をα_t(P),その外部の領域をβ_t(P)で表す。ただし,立方体および正八面体は内部の領域も含むものとする。このとき以下の各問いに答えよ。

(1) 0<t≦1 のとき,Q∩β_t(O)∩β_t(D)∩β_t(E)∩β_t(F) の体積,すなわち5個の領域 Q, β_t(O), β_t(D), β_t(E), β_t(F) の共通部分の体積をtで表せ。

(2) Q∩α_1(O)∩β_1(A)∩β_1(B)∩β_1(C) の体積を求めよ。

(3) 0<t≦1 のとき,Q∩β_t(O)∩β_t(A)∩β_t(B)∩β_t(C)∩β_t(D)∩β_t(E)∩β_t(F)∩β_t(G) の体積をtで表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2解答

解答を見る答えはこの解答の中にあります

立方体の頂点 V=(v1,v2,v3)V=(v_1,v_2,v_3) を中心とする正八面体は、∣x−v1∣+∣y−v2∣+∣z−v3∣≦t|x-v_1|+|y-v_2|+|z-v_3|\le t で表される。境界の体積は0なので、外部との境界を含めるかどうかは体積に影響しない。

(1) QQ 内で頂点を中心とする八面体が切り取る部分は、各軸に沿う3辺が長さ tt の四面体であり、体積は t3/6t^3/6。頂点 O,D,E,FO,D,E,F のどの2点間も座標差の絶対値和は2である。半径 t<1t<1 の部分は交わらず、t=1t=1 でも交わりは面積をもつ集合までで体積0(三角不等式の等号の場合)である。したがって Vol⁡(Q∩βt(O)∩βt(D)∩βt(E)∩βt(F))=1−4⋅t36=1−2t33.\displaystyle \operatorname{Vol}\left(Q\cap\beta_t(O)\cap\beta_t(D)\cap\beta_t(E)\cap\beta_t(F)\right) =1-4\cdot\frac{t^3}{6}=1-\frac{2t^3}{3}.

(2) Q∩α1(O)Q\cap\alpha_1(O) は四面体 T={(x,y,z):x,y,z≧0, x+y+z≦1},Vol⁡(T)=16.\displaystyle T=\{(x,y,z):x,y,z\ge0,\ x+y+z\le1\},\qquad \operatorname{Vol}(T)=\frac16. この中で β1(A)\beta_1(A) の条件は (1−x)+y+z≧1(1-x)+y+z\ge1、すなわち y+z≧xy+z\ge x。同様に β1(B),β1(C)\beta_1(B),\beta_1(C) は x+z≧y, x+y≧zx+z\ge y,\ x+y\ge z である。境界平面 x+y+z=1x+y+z=1 では、3条件は x,y,z≦1/2x,y,z\le1/2 となり、三角形ABCの各辺の中点を頂点とする中央の三角形を切り出す。この中央三角形の辺は元の三角形の半分なので面積比は 1/41/4。3条件は原点Oからの相似な断面を作るため、共通領域はOを頂点とする四角錐で、高さがTと同じである。したがって体積比も 1/41/4 であり、求める体積は 16⋅14=124.\displaystyle \frac16\cdot\frac14=\frac1{24}.

(3) r(x)=min⁡(x,1−x)\displaystyle r(x)=\min(x,1-x) とする。点 (x,y,z)∈Q(x,y,z)\in Q から8頂点のうち最も近いものまでの座標差の絶対値和は r(x)+r(y)+r(z)r(x)+r(y)+r(z)。よって全ての βt(V)\beta_t(V) の外部にある条件は r(x)+r(y)+r(z)>t.r(x)+r(y)+r(z)>t. 各座標の中点で立方体を8個の小立方体に分け、u=2r(x), v=2r(y), w=2r(z)u=2r(x),\ v=2r(y),\ w=2r(z) とおく。各小立方体はこの変換で単位立方体へ写り、体積倍率は8。8個の小立方体の体積はそれぞれ元の 1/81/8 なので、全体の体積は単位立方体内の u+v+w>2tu+v+w>2t の体積に等しい。s=2ts=2t とする。

0<s≦10<s\le1 では、単位立方体の外に出ない四面体 u+v+w≦su+v+w\le s の体積は s3/6s^3/6。したがって求める体積は 1−s3/6=1−4t3/31-s^3/6=1-4t^3/3。

1≦s≦21\le s\le2 では、第一象限の四面体 u+v+w≦su+v+w\le s から、一つの座標が1を超える部分を引く。各部分は辺長 s−1s-1 の四面体で体積 (s−1)3/6(s-1)^3/6。二つの座標が同時に1を超える部分は s≦2s\le2 では体積0である。よって Vol⁡{(u,v,w):0≦u≦1, 0≦v≦1, 0≦w≦1, u+v+w>s}=1−s3−3(s−1)36=1−4t33+4(t−12)3.\displaystyle \begin{aligned} \operatorname{Vol}\{(u,v,w):0\le u\le1,\ 0\le v\le1,\ 0\le w\le1,\ u+v+w>s\} &=1-\frac{s^3-3(s-1)^3}{6}\\ &=1-\frac{4t^3}{3}+4\left(t-\frac12\right)^3. \end{aligned} まとめると Vol⁡={1−4t33,0<t≦12,1−4t33+4(t−12)3,12≦t≦1.\displaystyle \operatorname{Vol}=\begin{cases} 1-\dfrac{4t^3}{3},&0<t\le\dfrac12,\\[2pt] 1-\dfrac{4t^3}{3}+4\left(t-\dfrac12\right)^3,&\dfrac12\le t\le1. \end{cases}

この問題で使う考え方

  • 空間図形の計量
  • 不等式の表す領域
  • 空間図形の性質

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