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東京医科歯科大学/2024年度

東京医科歯科大学 2024年 数学 第2問解答・解説

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1問題

東京医科歯科大学2024年度第2問

xyz 空間において、点 A(1,0,0), B(0,1,0), C(-1,0,0), D(0,0,1) をとり、線分 CD の中点を M とする。さらに、N を線分 BD 上の点とする。また、z 軸と平行でない直線上の異なる2点 P(x,y,z), Q(x',y',z') に対して、z′−z(x′−x)2+(y′−y)2\displaystyle \frac{z'-z}{\sqrt{(x'-x)^2+(y'-y)^2}} をベクトル PQ→\overrightarrow{PQ} の勾配と呼ぶ。AN→\overrightarrow{AN} の勾配を t1t_1、NM→\overrightarrow{NM} の勾配を t2t_2 とするとき、以下の各問いに答えよ。

(1) t2=0t_2=0 となるように N をとったとき、t1t_1 の値を求めよ。

(2) l=∣AN→∣+∣NM→∣l=|\overrightarrow{AN}|+|\overrightarrow{NM}| とし、l が最小となるように N をとったとき、l の値を求めよ。

(3) 0≦t2≦t10\leq t_2\leq t_1 となるように N をとったとき、N の y 座標を s とする。s がとり得る値の範囲を求めよ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) t1=15\displaystyle t_1=\frac{1}{\sqrt5}。(2) min⁡l=142\displaystyle \min l=\frac{\sqrt{14}}2(N=(0,13,23)\displaystyle N=(0,\frac13,\frac23))。(3) 12≦s≦12\displaystyle \frac12\leq s\leq\frac1{\sqrt2}。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

線分 BDBD 上の点を N=(0,s,1−s)N=(0,s,1-s)、0≦s≦10\leq s\leq1 と表す。M=(−1/2,0,1/2)M=(-1/2,0,1/2)。AN→=(−1,s,1−s),NM→=(−1/2,−s,s−1/2)\overrightarrow{AN}=(-1,s,1-s),\qquad \overrightarrow{NM}=(-1/2,-s,s-1/2) なので、水平距離と高さの差から t1=1−s1+s2,t2=s−1/2s2+1/4.\displaystyle t_1=\frac{1-s}{\sqrt{1+s^2}},\qquad t_2=\frac{s-1/2}{\sqrt{s^2+1/4}}.

(1) 分母は正だから t2=0t_2=0 は s=1/2s=1/2 と同値。このとき t1=1/25/4=15.\displaystyle t_1=\frac{1/2}{\sqrt{5/4}}=\frac1{\sqrt5}.

(2) BB から DD への単位方向 e=(0,−1,1)/2\boldsymbol e=(0,-1,1)/\sqrt2 に沿う座標を ξ\xi とする。NN の座標は ξ=BN→⋅e=2(1−s)\xi=\overrightarrow{BN}\cdot\boldsymbol e=\sqrt2(1-s)。A,MA,M の射影座標は ξA=BA→⋅e=12,ξM=BM→⋅e=322.\displaystyle \xi_A=\overrightarrow{BA}\cdot\boldsymbol e=\frac1{\sqrt2},\qquad \xi_M=\overrightarrow{BM}\cdot\boldsymbol e=\frac3{2\sqrt2}. BDBD への垂直距離を hA,hMh_A,h_M とすると、ピタゴラスの定理から hA2=∣BA∣2−ξA2=2−12=32,hM2=∣BM∣2−ξM2=32−98=38.\displaystyle h_A^2=|BA|^2-\xi_A^2=2-\frac12=\frac32,\qquad h_M^2=|BM|^2-\xi_M^2=\frac32-\frac98=\frac38. 補助平面に A′=(ξA,hA), M′=(ξM,−hM), N′=(ξ,0)A'=(\xi_A,h_A),\ M'=(\xi_M,-h_M),\ N'=(\xi,0) を置くと、射影成分と垂直成分から ∣AN∣=∣A′N′∣|AN|=|A'N'|、∣NM∣=∣N′M′∣|NM|=|N'M'|。よって三角不等式から l≧∣A′M′∣l\geq|A'M'|。ξM−ξA=122,hA+hM=364\displaystyle \xi_M-\xi_A=\frac1{2\sqrt2},\qquad h_A+h_M=\frac{3\sqrt6}{4} より ∣A′M′∣2=18+278=72,∣A′M′∣=142.\displaystyle |A'M'|^2=\frac18+\frac{27}{8}=\frac72, \qquad |A'M'|=\frac{\sqrt{14}}2. 線分 A′M′A'M' は hA=2hMh_A=2h_M より A′A' から 2/32/3 進んだところで ξ\xi 軸と交わる。そこで ξ∗=ξA+23(ξM−ξA)=223.\displaystyle \xi_* =\xi_A+\frac23(\xi_M-\xi_A)=\frac{2\sqrt2}{3}. ξ∗=2(1−s)\xi_* =\sqrt2(1-s) から s=1/3s=1/3。これは 0≦s≦10\leq s\leq1 を満たし、対応する N′N' は線分 A′M′A'M' 上にあるので三角不等式の等号が成立する。従って最小値は 14/2\sqrt{14}/2。

(3) 0≦t20\leq t_2 は s≧1/2s\geq1/2 と同値。線分条件から s≦1s\leq1 なので t1≧0t_1\geq0 でもある。この範囲で両辺非負のため、t2≦t1t_2\leq t_1 を二乗して分母を払うと (s−1/2)2(1+s2)≦(1−s)2(s2+1/4).(s-1/2)^2(1+s^2)\leq(1-s)^2(s^2+1/4). 右辺から左辺を引くと (1−s)2(s2+1/4)−(s−1/2)2(1+s2)=s2(1−2s2).\displaystyle (1-s)^2(s^2+1/4)-(s-1/2)^2(1+s^2)=\frac{s}{2}(1-2s^2). s≧1/2>0s\geq1/2>0 より、この差が非負であることは s≦1/2s\leq1/\sqrt2 と同値。従って必要十分範囲は 12≦s≦12.\displaystyle \frac12\leq s\leq\frac1{\sqrt2}.

線分BD上の点を N=(0,s,1−s), 0≦s≦1N=(0,s,1-s),\ 0\leq s\leq1 と表す。M=(−12,0,12)\displaystyle M=(-\frac12,0,\frac12)。AN→=(−1,s,1−s),NM→=(−12,−s,s−12)\displaystyle \overrightarrow{AN}=(-1,s,1-s),\quad\overrightarrow{NM}=(-\frac12,-s,s-\frac12) なので水平距離と高さの差から t1=1−s1+s2,t2=s−12s2+14\displaystyle t_1=\frac{1-s}{\sqrt{1+s^2}},\quad t_2=\frac{s-\frac12}{\sqrt{s^2+\frac14}}。

(1) 分母は正だから t2=0t_2=0 は s=12\displaystyle s=\frac12 と同値。このとき t1=1/25/4=15\displaystyle t_1=\frac{1/2}{\sqrt{5/4}}=\frac1{\sqrt5}。

(2) BからDへの単位方向 e=(0,−1,1)/2\boldsymbol e=(0,-1,1)/\sqrt2 に沿う座標を ξ とする。Nの座標は ξ=BN→⋅e=2(1−s)\xi=\overrightarrow{BN}\cdot\boldsymbol e=\sqrt2(1-s)。A,Mの射影座標は ξA=BA→⋅e=12,ξM=BM→⋅e=322\displaystyle \xi_A=\overrightarrow{BA}\cdot\boldsymbol e=\frac1{\sqrt2},\quad\xi_M=\overrightarrow{BM}\cdot\boldsymbol e=\frac3{2\sqrt2}。BDへの垂直距離は、∣BA∣2=2|BA|^2=2より hA2=2−ξA2=32\displaystyle h_A^2=2-\xi_A^2=\frac32、∣BM∣2=32\displaystyle |BM|^2=\frac32より hM2=32−ξM2=38\displaystyle h_M^2=\frac32-\xi_M^2=\frac38。

補助平面に A′=(ξA,hA), M′=(ξM,−hM), N′=(ξ,0)A'=(\xi_A,h_A),\ M'=(\xi_M,-h_M),\ N'=(\xi,0) を置くと、射影成分と垂直成分から ∣AN∣=∣A′N′∣,∣NM∣=∣N′M′∣|AN|=|A'N'|,\quad|NM|=|N'M'|。よって三角不等式から l≧∣A′M′∣l\geq|A'M'|。ξM−ξA=122,hA+hM=364\displaystyle \xi_M-\xi_A=\frac1{2\sqrt2},\quad h_A+h_M=\frac{3\sqrt6}{4} なので ∣A′M′∣2=18+278=72\displaystyle |A'M'|^2=\frac18+\frac{27}{8}=\frac72、従って l≧142\displaystyle l\geq\frac{\sqrt{14}}2。線分A'M'はhA=2hMh_A=2h_MよりA'から23\displaystyle \frac23進んだところでξ軸と交わり、そこで ξ∗=ξA+23(ξM−ξA)=223\displaystyle \xi_*=\xi_A+\frac23(\xi_M-\xi_A)=\frac{2\sqrt2}{3}。ξ∗=2(1−s)\xi_*=\sqrt2(1-s)から s=13\displaystyle s=\frac13。この値は0≦s≦10\leq s\leq1内で、対応するN'は線分A'M'上にあるので三角不等式の等号が成立する。したがって最小値は142\displaystyle \frac{\sqrt{14}}2。

(3) 0≦t20\leq t_2 は s≧12\displaystyle s\geq\frac12 と同値。線分条件からs≦1s\leq1なのでt1≧0t_1\geq0でもある。この範囲で両辺非負のため、t2≦t1t_2\leq t_1を二乗して分母を払うと (s−12)2(1+s2)≦(1−s)2(s2+14)\displaystyle (s-\frac12)^2(1+s^2)\leq(1-s)^2(s^2+\frac14)。右辺から左辺を引くと s2(1−2s2)\displaystyle \frac{s}{2}(1-2s^2)。s≧12>0\displaystyle s\geq\frac12>0 より、この差が非負であることは s≦12\displaystyle s\leq\frac1{\sqrt2} と同値。従って必要十分範囲は 12≦s≦12\displaystyle \frac12\leq s\leq\frac1{\sqrt2}。

この問題で使う考え方

  • 線分のパラメータ表示
  • 内積による射影
  • ピタゴラスの定理
  • 三角不等式
  • 非負条件の下で二乗比較

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