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滋賀医科大学/2020年度/前期

滋賀医科大学 2020年 数学 第4問解答・解説

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1問題

滋賀医科大学2020年度第4問

kk を正の整数とし,kk 以下の正の整数全体の集合を UU とする。すなわち,U={1,…,k}U=\{1,\ldots,k\} である。UU の部分集合 AA と UU の要素 xx に対して fA(x)f_A(x) を,x∈Ax\in A ならば fA(x)=1f_A(x)=1,x∉Ax\notin A ならば fA(x)=0f_A(x)=0 と定める。例えば k=3, A={2,3}k=3,\ A=\{2,3\} のとき,fA(1)=0, fA(2)=1, fA(3)=1f_A(1)=0,\ f_A(2)=1,\ f_A(3)=1 である。また,UU の部分集合 AA に対して,AA の要素の個数を n(A)n(A) で表す。

(1) A,BA,B を UU の部分集合,A‾\overline{A} を UU に関する AA の補集合とする。 fA‾(x)=1−fA(x),fA∩B(x)=fA(x)fB(x)f_{\overline{A}}(x)=1-f_A(x),\qquad f_{A\cap B}(x)=f_A(x)f_B(x) を示せ。

(2) AA を UU の部分集合とする。n(A)n(A) を fA(1),…,fA(k)f_A(1),\ldots,f_A(k) すべてを用いて表せ。

(3) A1,A2,A3,A4A_1,A_2,A_3,A_4 を UU の部分集合,A1,A2,A3,A4A_1,A_2,A_3,A_4 の少なくとも一つに属する要素全体の集合を PP とする。 fP(x)=1−(1−fA1(x))(1−fA2(x))(1−fA3(x))(1−fA4(x))f_P(x)=1-(1-f_{A_1}(x))(1-f_{A_2}(x))(1-f_{A_3}(x))(1-f_{A_4}(x)) を示せ。

(4) (3)の A1,A2,A3,A4A_1,A_2,A_3,A_4 と PP について考える。整数 1,2,3,41,2,3,4 から異なる pp 個を選んで i1,…,ipi_1,\ldots,i_p とし,Ai1,…,AipA_{i_1},\ldots,A_{i_p} のどれにも属する要素全体の集合 SS をつくる。i1,…,ipi_1,\ldots,i_p の選び方 4Cp{}_4C_p 通りをすべて考え,それぞれが定める集合 SS を任意に並べて S1(p),…,S4Cp(p)S_1^{(p)},\ldots,S_{{}_4C_p}^{(p)} とおく。さらに, s(p)=∑i=14Cpn(Si(p))\displaystyle s(p)=\sum\limits _{i=1}^{{}_4C_p}n\left(S_i^{(p)}\right) とする。このとき, n(P)=s(1)−s(2)+s(3)−s(4)n(P)=s(1)-s(2)+s(3)-s(4) を示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)fA‾(x)=1−fA(x),fA∩B(x)=fA(x)fB(x).(2)n(A)=∑j=1kfA(j).(3)fP(x)=1−∏i=14(1−fAi(x)).(4)n(P)=s(1)−s(2)+s(3)−s(4).\displaystyle \begin{gathered} (1)\quad f_{\overline A}(x)=1-f_A(x),\qquad f_{A\cap B}(x)=f_A(x)f_B(x).\\ (2)\quad n(A)=\sum\limits _{j=1}^k f_A(j).\\ (3)\quad f_P(x)=1-\prod\limits _{i=1}^4(1-f_{A_i}(x)).\\ (4)\quad n(P)=s(1)-s(2)+s(3)-s(4). \end{gathered}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) fA(x)∈{0,1}f_A(x)\in\{0,1\}である。x∈Ax\in Aなら fA(x)=1, fA‾(x)=0f_A(x)=1,\ f_{\overline A}(x)=0、x∉Ax\notin Aなら fA(x)=0, fA‾(x)=1f_A(x)=0,\ f_{\overline A}(x)=1なので、 fA‾(x)=1−fA(x).f_{\overline A}(x)=1-f_A(x). また、x∈A∩Bx\in A\cap Bのときは fA(x)=fB(x)=1f_A(x)=f_B(x)=1で積は1。どちらか一方でも x∉Ax\notin Aまたはx∉Bx\notin Bなら積は0である。ゆえに fA∩B(x)=fA(x)fB(x).f_{A\cap B}(x)=f_A(x)f_B(x). (2) fA(j)f_A(j)は j∈Aj\in Aのときだけ1で、それ以外は0なので、 n(A)=∑j=1kfA(j).\displaystyle n(A)=\sum\limits _{j=1}^k f_A(j). (3) 各因子 1−fAi(x)1-f_{A_i}(x)は、x∉Aix\notin A_iのとき1、x∈Aix\in A_iのとき0である。したがって ∏i=14(1−fAi(x))\displaystyle \prod\limits _{i=1}^4(1-f_{A_i}(x)) は、xxが4集合のどれにも属さないときだけ1で、それ以外は0。ゆえに fP(x)=1−∏i=14(1−fAi(x)).\displaystyle f_P(x)=1-\prod\limits _{i=1}^4(1-f_{A_i}(x)). (4) r=fA1(x)+fA2(x)+fA3(x)+fA4(x)r=f_{A_1}(x)+f_{A_2}(x)+f_{A_3}(x)+f_{A_4}(x)とする。これは xxを含む集合の個数である。s(p)s(p)の和で、xxを含む pp集合の交わりが数えられる回数は、該当する rr個から pp個を選ぶ数 (rp)\displaystyle \binom rpである。従って s(1)−s(2)+s(3)−s(4)s(1)-s(2)+s(3)-s(4)における xxの寄与は ∑p=14(−1)p+1(rp)=1−(1−1)r.\displaystyle \sum\limits _{p=1}^4(-1)^{p+1}\binom rp=1-(1-1)^r. ここで (rp)=0 (p>r)\displaystyle \binom rp=0\ (p>r)と約束する。r=0r=0なら上式は0、r≧1r\ge1なら二項定理により1である。これはちょうど fP(x)f_P(x)に等しい。全ての x∈Ux\in Uについて足し、(2)を用いると、 n(P)=s(1)−s(2)+s(3)−s(4).n(P)=s(1)-s(2)+s(3)-s(4).

この問題で使う考え方

  • 集合と包含
  • 組合せ
  • 二項定理

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