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信州大学/2024年度

信州大学 2024年 数学 第6問解答・解説

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1問題

信州大学2024年度第6問

e を自然対数の底とするとき, 次の問いに答えよ。(1) すべての実数 x に対して, 不等式 (e^x + e^-x)/2 ≧ 1 + (1/2)x² が成り立つことを示せ。(2) 等式 ∫[0,π/2] e^(-cos 2t) dt = ∫[0,π/2] e^(cos 2t) dt が成り立つことを示せ。(3) 不等式 ∫[0,π/2] e^(cos 2t) dt ≧ (5/8)π が成り立つことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) ex+e−x2≧1+x22 (x∈R),\displaystyle (1)\space{}\frac{e^x+e^{-x}}{2}\ge1+\frac{x^2}{2}\space{}(x\in\mathbb R),
    (2) ∫0π/2e−cos⁡2t dt=∫0π/2ecos⁡2t dt,\displaystyle (2)\space{}\int_0^{\pi/2}e^{-\cos2t}\,dt=\int_0^{\pi/2}e^{\cos2t}\,dt,
    (3) ∫0π/2ecos⁡2t dt≧5π8\displaystyle (3)\space{}\int_0^{\pi/2}e^{\cos2t}\,dt\ge\frac{5\pi}{8}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

・ F(x)=ex+e−x2−1−x22\displaystyle F(x)=\frac{e^x+e^{-x}}{2}-1-\frac{x^2}{2} とおく。F(−x)=F(x)F(-x)=F(x) だから、x≧0x\ge0 の場合を示せばよい。 F′(x)=ex−e−x2−x,F′′(x)=ex+e−x2−1=12(ex/2−e−x/2)2≧0.\displaystyle F'(x)=\frac{e^x-e^{-x}}{2}-x,\qquad F''(x)=\frac{e^x+e^{-x}}{2}-1 =\frac12\left(e^{x/2}-e^{-x/2}\right)^2\ge0. よって x≧0x\ge0 で F′F' は増加し、F′(0)=0F'(0)=0 から F′(x)≧0F'(x)\ge0 である。したがって FF も x≧0x\ge0 で増加し、F(0)=0F(0)=0 より F(x)≧0F(x)\ge0。偶関数であることと合わせて、すべての実数 xx について ex+e−x2≧1+x22\displaystyle \frac{e^x+e^{-x}}{2}\ge1+\frac{x^2}{2} が成り立つ。

・ t=π2−u\displaystyle t=\dfrac{\pi}{2}-u とおくと、dt=−dudt=-du であり、t=0,π2\displaystyle t=0,\dfrac{\pi}{2} はそれぞれ u=π2,0\displaystyle u=\dfrac{\pi}{2},0 に対応する。また cos⁡2t=cos⁡(π−2u)=−cos⁡2u.\cos 2t=\cos(\pi-2u)=-\cos 2u. したがって ∫0π/2e−cos⁡2t dt=∫0π/2e−cos⁡(π−2u) du=∫0π/2ecos⁡2u du,\displaystyle \int_0^{\pi/2}e^{-\cos2t}\,dt =\int_0^{\pi/2}e^{-\cos(\pi-2u)}\,du =\int_0^{\pi/2}e^{\cos2u}\,du, となり、求める等式が成り立つ。

・ (1)で x=cos⁡2tx=\cos2t とすると ecos⁡2t+e−cos⁡2t2≧1+12cos⁡22t.\displaystyle \frac{e^{\cos2t}+e^{-\cos2t}}{2} \ge 1+\frac12\cos^2 2t. 両辺を 00 から π2\displaystyle \dfrac{\pi}{2} まで積分し、(2)の等式を用いると ∫0π/2ecos⁡2t dt≧π2+12∫0π/2cos⁡22t dt.\displaystyle \int_0^{\pi/2}e^{\cos2t}\,dt \ge \frac{\pi}{2}+\frac12\int_0^{\pi/2}\cos^2 2t\,dt. ここで ∫0π/2cos⁡22t dt=12∫0π/2(1+cos⁡4t) dt=π4\displaystyle \int_0^{\pi/2}\cos^2 2t\,dt =\frac12\int_0^{\pi/2}(1+\cos4t)\,dt =\frac{\pi}{4} なので、 ∫0π/2ecos⁡2t dt≧π2+π8=5π8.\displaystyle \int_0^{\pi/2}e^{\cos2t}\,dt \ge \frac{\pi}{2}+\frac{\pi}{8} =\frac{5\pi}{8}.

この問題で使う考え方

  • 指数・対数関数の微分
  • 不定積分・定積分の性質
  • 第二次導関数
  • 置換積分法
  • 二倍角の公式
  • 有理数指数と指数法則
  • 三角関数の相互関係

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