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昭和大学/2019年度/Ⅰ期

昭和大学 2019年 数学 第1問解答・解説

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1問題

昭和大学2019年度第1問

数学(その1) 1 次の各問いに答えよ。ただし、答えは結果のみを解答欄に記入せよ。 複素数平面上の点 z0=x0+iy0z_{0}=x_{0}+iy_{0} を考える。また z0z_{0} を極形式で表した場合の絶対値を rr、偏角を θ0\theta_{0} とし、θ\theta を 0<θ≦π2\displaystyle 0<\theta\le\frac{\pi}{2} である定数とする。原点 OO を中心とし、点 z0z_{0} を正の向きに角 θ\theta(ラジアン)回転させた点と OO を結ぶ線分を1:2に内分する点を z1=x1+iy1z_{1}=x_{1}+iy_{1} とする。次に OO を中心とし、点 z1z_{1} を正の向きに角 θ\theta 回転させた点と OO を結ぶ線分を1:2に内分する点を z2=x2+iy2z_{2}=x_{2}+iy_{2} とする。以下同様にし、点 zn=xn+iynz_{n}=x_{n}+iy_{n} を定める。このとき、次の問いに答えよ。

(1) znz_{n} を r, θ0, θr,\ \theta_{0},\ \theta および nn を用いて表せ。

(2) zn+1−zn=t(z1−z0)z_{n+1}-z_{n}=t(z_{1}-z_{0})(tt は実数)となるような正の整数 nn があるとき、nn を求めよ。

(3) z0,z1,⋯ ,znz_{0},z_{1},\cdots,z_{n} の実部を xx 座標、虚部を yy 座標とした xyxy 平面上の点を P0(x0,y0),P1(x1,y1),⋯ ,Pn(xn,yn)P_{0}(x_{0},y_{0}),\allowbreak P_{1}(x_{1},y_{1}),\allowbreak\cdots,\allowbreak P_{n}(x_{n},y_{n}) とする。△PnPn+1Pn+2\triangle P_{n}P_{n+1}P_{n+2} の面積を SnS_{n} とするとき、無限級数 ∑n=0∞Sn\displaystyle \sum\limits _{n=0}^{\infty}S_{n} の和を r, θr,\ \theta を用いて表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

記載順による内分比を位置関係から確定し、複素数の回転、二辺と夾角の面積公式、無限等比級数を用いた。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) zn=r(23)n{cos⁡(θ0+nθ)+isin⁡(θ0+nθ)};\displaystyle z_n=r\left(\frac23\right)^n\{\cos(\theta_0+n\theta)+i\sin(\theta_0+n\theta)\};\quad (2) nθ∈πZ, n∈Z>0 (θ/π=u/vn\theta\in\pi\mathbb Z,\space{}n\in\mathbb Z_{>0}\space{}(\theta/\pi=u/v を既約に表せるなら n=v,2v,…);n=v,2v,\ldots);\quad (3) ∑n=0∞Sn=r2(13−12cos⁡θ)sin⁡θ15.\displaystyle\sum\limits _{n=0}^{\infty}S_n=\frac{r^2(13-12\cos\theta)\sin\theta}{15}.

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) znz_nを正の向きに角θ\theta回転させた点をQQとすると、対応する複素数はeiθzne^{i\theta}z_nである。問題文は「回転させた点とOOを結ぶ線分を1:21:2に内分」とこの順に指定している。したがってQzn+1:zn+1O=1:2Qz_{n+1}:z_{n+1}O=1:2であり、zn+1z_{n+1}はQQからOOへ線分の1/31/3だけ進んだ点、すなわちOOからQQへ2/32/3進んだ点である。よって zn+1=23eiθzn.\displaystyle z_{n+1}=\frac23e^{i\theta}z_n. z0=r{cos⁡θ0+isin⁡θ0}z_0=r\{\cos\theta_0+i\sin\theta_0\}を用いて帰納的に zn=r(23)n{cos⁡(θ0+nθ)+isin⁡(θ0+nθ)}\displaystyle z_n=r\left(\frac23\right)^n\{\cos(\theta_0+n\theta)+i\sin(\theta_0+n\theta)\} を得る。

(2) q=23(cos⁡θ+isin⁡θ)\displaystyle q=\frac23(\cos\theta+i\sin\theta)とおくとzn=qnz0z_n=q^nz_0である。z0≠0z_0\ne0は偏角θ0\theta_0を定めていることから従い、q≠1q\ne1なのでz1−z0≠0z_1-z_0\ne0。したがって zn+1−znz1−z0=qn=(23)n{cos⁡(nθ)+isin⁡(nθ)}.\displaystyle \frac{z_{n+1}-z_n}{z_1-z_0}=q^n=\left(\frac23\right)^n\{\cos(n\theta)+i\sin(n\theta)\}. 実数ttが存在する条件はsin⁡(nθ)=0\sin(n\theta)=0、すなわちnθn\thetaがπ\piの整数倍になることである。θ/π=u/v\theta/\pi=u/vを既約正分数で表せるなら、条件を満たす正整数はn=v,2v,3v,…n=v,2v,3v,\ldots。無理数ならそのような正整数は存在しない。

(3) Dn=zn+1−znD_n=z_{n+1}-z_nとおくとDn+1=qDnD_{n+1}=qD_nである。三角形PnPn+1Pn+2P_nP_{n+1}P_{n+2}のPn+1P_{n+1}から出る二辺の長さは∣Dn∣|D_n|と∣Dn+1∣=23∣Dn∣\displaystyle |D_{n+1}|=\frac23|D_n|。二辺のなす角はπ−θ\pi-\thetaで、その正弦はsin⁡θ\sin\thetaである。高校数学の面積公式12absin⁡C\displaystyle \frac12 ab\sin Cより Sn=12∣Dn∣ ∣Dn+1∣sin⁡θ=13∣Dn∣2sin⁡θ.\displaystyle S_n=\frac12|D_n|\,|D_{n+1}|\sin\theta =\frac13|D_n|^2\sin\theta. さらに複素数の絶対値または余弦定理により ∣Dn∣2=∣zn∣2∣q−1∣2=r2(49)n(1+49−43cos⁡θ)=r2(49)n13−12cos⁡θ9.\displaystyle |D_n|^2=|z_n|^2|q-1|^2 =r^2\left(\frac49\right)^n\left(1+\frac49-\frac43\cos\theta\right) =r^2\left(\frac49\right)^n\frac{13-12\cos\theta}{9}. ゆえに Sn=r2(13−12cos⁡θ)sin⁡θ27(49)n.\displaystyle S_n=\frac{r^2(13-12\cos\theta)\sin\theta}{27}\left(\frac49\right)^n. 公比4/94/9の無限等比級数を足して ∑n=0∞Sn=r2(13−12cos⁡θ)sin⁡θ27⋅11−4/9=r2(13−12cos⁡θ)sin⁡θ15.\displaystyle \sum\limits _{n=0}^{\infty}S_n =\frac{r^2(13-12\cos\theta)\sin\theta}{27}\cdot\frac1{1-4/9} =\frac{r^2(13-12\cos\theta)\sin\theta}{15}.

この問題で使う考え方

  • 三角比による面積
  • 余弦定理
  • 一般角と弧度法
  • 等比数列の一般項と和
  • 無限等比級数
  • 複素数平面
  • 複素数の極形式

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