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東海大学/2008年度/A2/6

東海大学 2008年 数学 第2問解答・解説

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1問題

東海大学2008年度第2問

次の空欄を埋めなさい。解答は,分数の場合には既約分数の形で書きなさい。

(1) 自然数 mm の正の約数の総和を S(m)S(m) で表す。たとえば,S(10)=1+2+5+10=18S(10)=1+2+5+10=18 である。

(i) pp を素数,nn を自然数とすると,S(pn)=アp−1\displaystyle S(p^n)=\frac{\boxed{\text{ア}}}{p-1}となる。

(ii) 自然数 a,ba,b の最大公約数が1のとき,S(ab)S(ab) は S(a)S(a) と S(b)S(b) を用いて表され S(ab)=イS(ab)=\boxed{\text{イ}} となる。

(iii) nn を自然数とし,2n+1−12^{n+1}-1 が素数のとき,m=2n(2n+1−1)m=2^n(2^{n+1}-1) とおく。S(m)S(m) を mm を用いて表すと S(m)=ウS(m)=\boxed{\text{ウ}} である。

(iv) i,ji,j を自然数とするとき,m=2i3j5m=2^i3^j5 の形をしていて,S(m)=3mS(m)=3m となる最小の mm は エ\boxed{\text{エ}} である。

(2) xyxy 平面上で xx 座標と yy 座標がともに整数である点を格子点とよぶ。m,nm,n は自然数で,O(0,0), A(m,0), B(0,n)\mathrm{O}(0,0),\ \mathrm{A}(m,0),\ \mathrm{B}(0,n) とする。次のように L,M,NL,M,N を定める。

L=△OABL=\triangle OAB の内部にある格子点の個数。

M=△OABM=\triangle OAB の内部または周上にある格子点の個数。

N=N= 辺 ABAB 上にある格子点の個数,ただし点 A,BA,B は除く。

このとき,m,nm,n を用いて表すと

(i) 2L+N=オ2L+N=\boxed{\text{オ}} である。

(ii) 2M−N=カ2M-N=\boxed{\text{カ}} である。

(iii) ゆえに,△OAB\triangle OAB の面積は L,ML,M を用いて キ\boxed{\text{キ}} と表せる。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(i): pn+1−1,(1)(ii): S(a)S(b),(1)(iii): 2m,(1)(iv): 120,(2)(i): (m−1)(n−1),(2)(ii): mn+m+n+3,(2)(iii): L+M−22.\displaystyle \begin{aligned} (1)(i)&:\space{}p^{n+1}-1,& (1)(ii)&:\space{}S(a)S(b),\\ (1)(iii)&:\space{}2m,& (1)(iv)&:\space{}120,\\ (2)(i)&:\space{}(m-1)(n-1),& (2)(ii)&:\space{}mn+m+n+3,\\ (2)(iii)&:\space{}\frac{L+M-2}{2}. \end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 約数の総和 S(m)S(m)

(i)

pnp^n の正の約数は 1,p,…,pn1,p,\ldots,p^n なので、等比数列の和から S(pn)=1+p+⋯+pn=pn+1−1p−1.\displaystyle S(p^n)=1+p+\cdots+p^n=\frac{p^{n+1}-1}{p-1}. 従って ア=pn+1−1\boxed{\text{ア}=p^{n+1}-1}。

(ii)

gcd⁡(a,b)=1\gcd(a,b)=1 なら、abab の各正の約数は aa の約数 uu と bb の約数 vv の積 uvuv とただ一通りに表せる。従って S(ab)=∑u∣a∑v∣buv=(∑u∣au)(∑v∣bv)=S(a)S(b).\displaystyle S(ab)=\sum\limits _{u\mid a}\sum\limits _{v\mid b}uv =\left(\sum\limits _{u\mid a}u\right)\left(\sum\limits _{v\mid b}v\right) =\boxed{S(a)S(b)}.

(iii)

q=2n+1−1q=2^{n+1}-1 は素数で、奇数だから gcd⁡(2n,q)=1\gcd(2^n,q)=1。よって (ii) と (i) より S(m)=S(2n)S(q)=(2n+1−1)(1+q)=(2n+1−1)2n+1=2m.\begin{aligned} S(m) &=S(2^n)S(q) =(2^{n+1}-1)(1+q)\\ &=(2^{n+1}-1)2^{n+1} =2m. \end{aligned} 従って ウ=2m\boxed{\text{ウ}=2m}。

(iv)

m=2i3j5m=2^i3^j5 で各因子は互いに素なので、 S(m)m=S(2i)2iS(3j)3jS(5)5=(2−12i)(32−12⋅3j)65.\displaystyle \frac{S(m)}m =\frac{S(2^i)}{2^i}\frac{S(3^j)}{3^j}\frac{S(5)}5 =\left(2-\frac1{2^i}\right) \left(\frac32-\frac1{2\cdot3^j}\right)\frac65. これが 33 である条件を整理すると (2i+1−1)(3j+1−1)=5⋅2i3jすなわち(2i−3)(3j−2)=5.(2^{i+1}-1)(3^{j+1}-1)=5\cdot2^i3^j \quad\text{すなわち}\quad (2^i-3)(3^j-2)=5. i=1i=1 なら左辺は負なので不可能。i≧2i\ge2 なら両因子は正の整数である。積が素数 55 だから、因子の組は (1,5)(1,5) または (5,1)(5,1) に限られる。(1,5)(1,5) は i=2i=2 と 3j=73^j=7 を要求し不可能。(5,1)(5,1) は i=3, j=1i=3,\ j=1 を与える。候補 i=3, j=1i=3,\ j=1 では S(m)=S(23)S(3)S(5)=15⋅4⋅6=360=3⋅120S(m)=S(2^3)S(3)S(5)=15\cdot4\cdot6=360=3\cdot120 となり、実際に条件を満たす。従って条件を満たす最小(唯一)の値は m=23⋅3⋅5=120.\boxed{m=2^3\cdot3\cdot5=120}.

(2) 格子点の個数

d=gcd⁡(m,n)d=\gcd(m,n) とおく。直線 ABAB は xm+yn=1\displaystyle \frac{x}{m}+\frac{y}{n}=1 で表される。高さ y=jy=j(1≦j≦n−11\le j\le n-1)の水平行で、三角形の内部にある格子点の個数を ℓj\ell_j とする。内部点は 0<x<m(n−j)/n0<x<m(n-j)/n を満たす整数 xx なので、 ℓj=⌈m(n−j)n⌉−1.\displaystyle \ell_j=\left\lceil\frac{m(n-j)}n\right\rceil-1. qj=m(n−j)/nq_j=m(n-j)/n とすると qj+qn−j=mq_j+q_{n-j}=m。両方が整数なら ℓj+ℓn−j=m−2\ell_j+\ell_{n-j}=m-2。整数でない場合、二つの小数部分の和は 11 なので、それぞれの切り上げの和は m+1m+1 となり、ℓj+ℓn−j=m−1\ell_j+\ell_{n-j}=m-1。従って ℓj+ℓn−j={m−2,qj が整数,m−1,qj が整数でない.\ell_j+\ell_{n-j}= \begin{cases} m-2,&q_j\text{ が整数},\\ m-1,&q_j\text{ が整数でない}. \end{cases} qjq_j が整数となるのは n∣mjn\mid mj のときである。m=dm0, n=dn0, gcd⁡(m0,n0)=1m=dm_0,\ n=dn_0,\ \gcd(m_0,n_0)=1 と書くと、n∣mjn\mid mj は n0∣jn_0\mid j と同値である。1≦j≦dn0−11\le j\le dn_0-1 のうち n0n_0 の倍数は d−1d-1 個なので、そのような jj は d−1d-1 個である。全ての jj について足すと左辺は 2L2L になるので、 2L=(d−1)(m−2)+(n−d)(m−1)=(m−1)(n−1)−(d−1).2L=(d-1)(m-2)+(n-d)(m-1) =(m-1)(n-1)-(d-1). また、辺 ABAB 上の格子点は両端を含め d+1d+1 個だから N=d−1N=d-1。従って 2L+N=(m−1)(n−1).\boxed{2L+N=(m-1)(n-1)}.

境界の格子点は、辺 OAOA の内部に m−1m-1 個、辺 OBOB の内部に n−1n-1 個、辺 ABAB の内部に d−1d-1 個あり、頂点が3個ある。ゆえに境界点の総数は m+n+dm+n+d、すなわち M=L+m+n+dM=L+m+n+d。従って 2M−N=2L+2(m+n+d)−(d−1)=(m−1)(n−1)+2m+2n+2=mn+m+n+3.\begin{aligned} 2M-N &=2L+2(m+n+d)-(d-1)\\ &=(m-1)(n-1)+2m+2n+2\\ &=\boxed{mn+m+n+3}. \end{aligned} 二つの式を足すと 2(L+M)=2mn+4,mn=L+M−2.2(L+M)=2mn+4,\qquad mn=L+M-2. 三角形 OABOAB の面積は mn/2mn/2 だから、 面積=L+M−22.\displaystyle \boxed{\text{面積}=\frac{L+M-2}{2}}.

最終答案

(1)(i): pn+1−1,(1)(ii): S(a)S(b),(1)(iii): 2m,(1)(iv): 120,(2)(i): (m−1)(n−1),(2)(ii): mn+m+n+3,(2)(iii): L+M−22.\displaystyle \begin{aligned} (1)(i)&:\ p^{n+1}-1,& (1)(ii)&:\ S(a)S(b),\\ (1)(iii)&:\ 2m,& (1)(iv)&:\ 120,\\ (2)(i)&:\ (m-1)(n-1),& (2)(ii)&:\ mn+m+n+3,\\ (2)(iii)&:\ \frac{L+M-2}{2}. \end{aligned}

使用した解法

約数の和の等比数列、互いに素な整数の約数の積、素因数分解と因数分解、水平行ごとの格子点数の対称性、最大公約数による辺上の格子点数を用いた。

この問題で使う考え方

  • 約数・倍数
  • 等比数列の一般項と和
  • 総和記号と数列の和
  • 等式・不等式の証明
  • 直線の方程式
  • 不等式の表す領域
  • 和の法則

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