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東海大学/2008年度/A2/6

東海大学 2008年 数学 第3問解答・解説

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1問題

東海大学2008年度第3問

(1) 次の定積分を計算し,因数分解した形で表しなさい。ただし,a,ba,b は定数とする。  (i) ∫0ax(x−a)(x−b) dx=ア\displaystyle \int_0^a x(x-a)(x-b)\,dx=\boxed{\text{ア}}  (ii) ∫abx(x−a)(x−b) dx=イ\displaystyle \int_a^b x(x-a)(x-b)\,dx=\boxed{\text{イ}}  (2) 関数 y=f(x)=x3−3x2−3xy=f(x)=x^3-3x^2-3x のグラフを GG とする。グラフ GG 上の2点 (0,0)(0,0) と (4,4)(4,4) を通る直線は GG ともう1つの点 (ウ,エ)(\boxed{\text{ウ}},\boxed{\text{エ}}) で交わる。GG とこの直線で囲まれる図形は図1のように2つできる。

図1に、左から上昇して山を作り、下降して谷を作った後に再び上昇する曲線と、右上がりの直線が描かれている。両者は三点で交わり、間に二つの閉じた部分ができている。

これら2つの図形のうち面積が大きい方の図形の面積は オ\boxed{\text{オ}} である。

(3) 一般にグラフ GG 上の点 (0,0)(0,0) と点 (a,f(a)) (a>0)(a,f(a))\ (a>0) を通る直線 LL と GG で囲まれる図形は1つまたは2つできる。そのうち面積が大きい方(小さくない方)の面積を S(a)S(a) と書く。ただし,GG と LL で囲まれる図形が1つのときは,その図形の面積を S(a)S(a) と書く。たとえば S(4)=オS(4)=\boxed{\text{オ}} である。  (i) LL が (0,0)(0,0) における GG の接線になっているとき,図2のように GG と LL で囲まれた図形は1つの図形からなる。

図2に、左から上昇して山を作り、下降して谷を作った後に再び上昇する曲線と、右下がりの直線が描かれている。直線は曲線の山付近で接し、右の上昇部分で交わり、間に一つの閉じた部分ができている。

このとき a=カa=\boxed{\text{カ}} かつ S(カ)=キS(\boxed{\text{カ}})=\boxed{\text{キ}} である。  (ii) 0<a<32\displaystyle 0<a<\frac{3}{2} における S(a)S(a) の最小値は ク\boxed{\text{ク}} である。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)(i): a3(2b−a)12,(1)(ii): (a−b)3(a+b)12,(2): (ウ,エ)=(−1,−1),オ=32,(3)(i): カ=3,キ=274,(3)(ii): ク=14.\displaystyle \begin{aligned} (1)(i)&:\space{}\frac{a^3(2b-a)}{12},& (1)(ii)&:\space{}\frac{(a-b)^3(a+b)}{12},\\ (2)&:\space{}(ウ,エ)=(-1,-1),\quad \text{オ}=32,\\ (3)(i)&:\space{}\text{カ}=3,\quad \text{キ}=\frac{27}{4},& (3)(ii)&:\space{}\text{ク}=\frac14. \end{aligned}

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 定積分

(i)

展開して積分すると ∫0ax(x−a)(x−b) dx=∫0a{x3−(a+b)x2+abx} dx=a44−(a+b)a33+a3b2=a3(2b−a)12.\displaystyle \begin{aligned} \int_0^a x(x-a)(x-b)\,dx &=\int_0^a\{x^3-(a+b)x^2+abx\}\,dx\\ &=\frac{a^4}{4}-\frac{(a+b)a^3}{3}+\frac{a^3b}{2}\\ &=\boxed{\frac{a^3(2b-a)}{12}}. \end{aligned}

(ii)

d=b−ad=b-a、x=a+tx=a+t とおく。積分区間は t=0t=0 から t=dt=d までであり、 x(x−a)(x−b)=(t+a)t(t−d)=t3+(a−d)t2−adt.x(x-a)(x-b)=(t+a)t(t-d) =t^3+(a-d)t^2-adt. よって ∫abx(x−a)(x−b) dx=d44+(a−d)d33−ad32=−d3(d+2a)12=−(b−a)3(a+b)12=(a−b)3(a+b)12.\displaystyle \begin{aligned} \int_a^b x(x-a)(x-b)\,dx &=\frac{d^4}{4}+\frac{(a-d)d^3}{3}-\frac{ad^3}{2}\\ &=-\frac{d^3(d+2a)}{12} =-\frac{(b-a)^3(a+b)}{12}\\ &=\boxed{\frac{(a-b)^3(a+b)}{12}}. \end{aligned} この計算は d=b−ad=b-a の符号を限定せずに成立する。

(2) 直線と曲線でできる図形

点 (0,0)(0,0)、(4,4)(4,4) を通る直線は y=xy=x である。交点は x3−3x2−3x=x、すなわちx(x−4)(x+1)=0.x^3-3x^2-3x=x \quad\text{、すなわち}\quad x(x-4)(x+1)=0. 従ってもう一つの交点は (−1,−1)(-1,-1)。曲線と直線の差を g(x)=f(x)−x=x(x−4)(x+1)g(x)=f(x)-x=x(x-4)(x+1) とする。符号は −1<x<0-1<x<0 で正、0<x<40<x<4 で負である。原始関数は H(x)=x44−x3−2x2.\displaystyle H(x)=\frac{x^4}{4}-x^3-2x^2. 二つの面積は ∫−10g(x) dx=H(0)−H(−1)=34,\displaystyle \int_{-1}^0g(x)\,dx=H(0)-H(-1)=\frac34, −∫04g(x) dx=H(0)−H(4)=32.\displaystyle -\int_0^4g(x)\,dx=H(0)-H(4)=32. よって大きい方は 32,\boxed{32}, また空欄の交点座標は (−1,−1)\boxed{(-1,-1)} である。従って S(4)=32S(4)=32。

(3)(i) 原点での接線の場合

(0,0)(0,0) と (a,f(a))(a,f(a)) を通る直線 LL の傾きは f(a)a=a2−3a−3\displaystyle \frac{f(a)}a=a^2-3a-3 である。一方、GG の x=0x=0 における接線の傾きは f′(0)=−3f'(0)=-3。従って原点で接する条件は a2−3a−3=−3,a>0,a^2-3a-3=-3,\qquad a>0, すなわち a=3a=3 である。この直線は y=−3xy=-3x であり、 f(x)−(−3x)=x3−3x2=x2(x−3).f(x)-(-3x)=x^3-3x^2=x^2(x-3). 0<x<30<x<3 でこれは負なので、囲まれる図形の面積は S(3)=−∫03x2(x−3) dx=−[x44−x3]03=274.\displaystyle S(3)=-\int_0^3x^2(x-3)\,dx =-\left[\frac{x^4}{4}-x^3\right]_0^3 =\boxed{\frac{27}{4}}. したがって カ=3, キ=274\displaystyle \boxed{\text{カ}=3,\ \text{キ}=\frac{27}{4}}。

(3)(ii) 0<a<3/20<a<3/2 における S(a)S(a) の最小値

直線 LL の傾きは a2−3a−3a^2-3a-3 だから、GG と LL の差は ga(x)=f(x)−(a2−3a−3)x=x(x−a)(x−(3−a)).g_a(x)=f(x)-(a^2-3a-3)x =x(x-a)(x-(3-a)). 0<a<3/20<a<3/2 では交点の xx 座標は 0<a<3−a0<a<3-a の順に並び、二つの図形ができる。左側の面積を A1(a)A_1(a)、右側を A2(a)A_2(a) とすると、 A1(a)=∫0aga(x) dx=a3(2−a)4.\displaystyle \begin{aligned} A_1(a) &=\int_0^a g_a(x)\,dx =\boxed{\frac{a^3(2-a)}4}. \end{aligned} 右側では ga(x)≦0g_a(x)\le0。u=x−32\displaystyle u=x-\frac32、d=32−a>0\displaystyle d=\frac32-a>0 と置けば、積分区間は −d≦u≦d-d\le u\le d で、 ga(x)=(32+u)(u2−d2).\displaystyle g_a(x)=\left(\frac32+u\right)(u^2-d^2). 奇関数部分の積分は対称区間で 00 になるので、 A2(a)=−∫−dd(32+u)(u2−d2) du=−32(2d33−2d3)=2d3=(3−2a)34.\displaystyle \begin{aligned} A_2(a) &=-\int_{-d}^d\left(\frac32+u\right)(u^2-d^2)\,du\\ &=-\frac32\left(\frac{2d^3}{3}-2d^3\right) =2d^3 =\boxed{\frac{(3-2a)^3}{4}}. \end{aligned} 従って S(a)=max⁡{A1(a),A2(a)}\displaystyle S(a)=\max\{A_1(a),A_2(a)\}。区間 0<a<3/20<a<3/2 で A1′(a)=a2(3−2a)2>0,A2′(a)=−32(3−2a)2<0.\displaystyle A_1'(a)=\frac{a^2(3-2a)}2>0,\qquad A_2'(a)=-\frac32(3-2a)^2<0. すなわち A1A_1 は増加、A2A_2 は減少する。a=1a=1 では A1(1)=A2(1)=14.\displaystyle A_1(1)=A_2(1)=\frac14. よって a<1a<1 なら S(a)≧A2(a)>A2(1)S(a)\ge A_2(a)>A_2(1)、a>1a>1 なら S(a)≧A1(a)>A1(1)S(a)\ge A_1(a)>A_1(1)。最小値は 14\displaystyle \boxed{\frac14} であり、a=1a=1 でとる。

最終答案

(1)(i): a3(2b−a)12,(1)(ii): (a−b)3(a+b)12,(2): (ウ,エ)=(−1,−1),オ=32,(3)(i): カ=3,キ=274,(3)(ii): ク=14.\displaystyle \begin{aligned} (1)(i)&:\ \frac{a^3(2b-a)}{12},& (1)(ii)&:\ \frac{(a-b)^3(a+b)}{12},\\ (2)&:\ (\text{ウ},\text{エ})=(-1,-1),\quad \text{オ}=32,\\ (3)(i)&:\ \text{カ}=3,\quad \text{キ}=\frac{27}{4},& (3)(ii)&:\ \text{ク}=\frac14. \end{aligned}

使用した解法

多項式の展開積分、交点の因数分解、符号に基づく面積計算、接線の傾き、置換積分と単調性による最大面積の最小化を用いた。

この問題で使う考え方

  • 定積分
  • 高次方程式
  • 直線の方程式
  • 定積分による面積
  • 接線の方程式
  • 多項式の導関数
  • 導関数と増減

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