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徳島大学/2022年度/前期

徳島大学 2022年 数学 第4問解答・解説

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1問題

徳島大学2022年度第4問

nn を2以上の自然数とする。nn 桁の自然数 aa を a=bn−110n−1+bn−210n−2+⋯+b110+b0a=b_{n-1}10^{n-1}+b_{n-2}10^{n-2}+\cdots+b_1 10+b_0 と表す。ただし、b0,b1,…,bn−1b_0,b_1,\ldots,b_{n-1} は0から9までの整数で、bn−1b_{n-1} は0ではない。このとき、nn 桁の自然数 aa で、bk (0≦k≦n−1)b_k\ (0\leq k\leq n-1) がいずれも3で割り切れないような aa 全体の集合を UnU_n とする。集合 UnU_n の要素 aa を選ぶとき、aa が3で割り切れる確率を PnP_n、3で割って1余る数である確率を QnQ_n、3で割って2余る数である確率を RnR_n とする。

(1) P2P_2 および P3P_3 を求めよ。

(2) Qn=RnQ_n=R_n が成り立つことを示せ。

(3) 漸化式 Pn+1=QnP_{n+1}=Q_n および Qn+1=12(Pn+Qn)\displaystyle Q_{n+1}=\frac{1}{2}(P_n+Q_n) が成り立つことを示せ。

(4) PnP_n および QnQ_n をそれぞれ nn の式で表せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) P2=12, P3=14\displaystyle P_2=\frac12,\ P_3=\frac14。 (2) Qn=RnQ_n=R_n。 (3) Pn+1=QnP_{n+1}=Q_n, Qn+1=12(Pn+Qn)\displaystyle Q_{n+1}=\frac12(P_n+Q_n)。 (4) Pn=13+23(−12)n\displaystyle P_n=\frac13+\frac23(-\frac12)^n, Qn=13−13(−12)n\displaystyle Q_n=\frac13-\frac13(-\frac12)^n。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1)  3で割り切れない数字は 1,2,4,5,7,81,2,4,5,7,8 の6個であり、そのうち3個ずつが3で割って1余り、2余る。したがって、UnU_n の要素は許された数字列全体に一様に対応する。また 10≡1(mod3)10\equiv1\pmod3 より a≡b0+b1+⋯+bn−1(mod3)a\equiv b_0+b_1+\cdots+b_{n-1}\pmod3 である。

n=2n=2 のとき全体は 62=366^2=36 個で、和が3の倍数となるのは二つの数字の余りが (1,2)(1,2) または (2,1)(2,1) の場合である。各場合は 32=93^2=9 個だから、P2=18/36=1/2P_2=18/36=1/2。

n=3n=3 のとき全体は 63=2166^3=216 個である。各数字の余りを 11 または 22 とし、余り1の数字が xx 個あるとすると、余りの和は x+2(3−x)=6−xx+2(3-x)=6-x である。これが3の倍数となるのは x=0x=0 または x=3x=3 の場合に限る。それぞれ実際の数字列は 33=273^3=27 個なので、P3=54/216=1/4P_3=54/216=1/4。

(2)  許された各数字について、余り1の数字と余り2の数字を一対一に対応させて入れ替える。この操作を各桁に行うと、許された数字列どうしの一対一の対応となる。元の数字列の各桁の余りの和を ss とすると、入れ替え後の余りの和は 3n−s3n-s と合同であるから、元の余りが1なら入れ替え後は2、元の余りが2なら入れ替え後は1となる。よって両者の個数は等しく、Qn=RnQ_n=R_n。

(3)  Un+1U_{n+1} の数字列は、上位 nn 桁が表す UnU_n の要素と、下一桁の許された数字との組に一対一に対応する。下一桁の余り1、2はそれぞれ同数の3個ずつある。したがって、余りの組合せから

Pn+1=12(Qn+Rn),Qn+1=12(Pn+Rn),Rn+1=12(Pn+Qn).\displaystyle P_{n+1}=\frac12(Q_n+R_n),\qquad Q_{n+1}=\frac12(P_n+R_n),\qquad R_{n+1}=\frac12(P_n+Q_n).

(2) の Qn=RnQ_n=R_n を用いれば、Pn+1=QnP_{n+1}=Q_n および Qn+1=12(Pn+Qn)\displaystyle Q_{n+1}=\frac12(P_n+Q_n) を得る。

(4)  (3) より Qn=Pn+1Q_n=P_{n+1} なので、

Pn+2=Qn+1=12(Pn+Qn)=12(Pn+Pn+1)(n≧2).\displaystyle P_{n+2}=Q_{n+1}=\frac12(P_n+Q_n)=\frac12(P_n+P_{n+1})\qquad(n\ge2).

Sn=Pn−13\displaystyle S_n=P_n-\frac13 とおくと、Sn+2=12(Sn+Sn+1)\displaystyle S_{n+2}=\frac12(S_n+S_{n+1}) であり、S2=16\displaystyle S_2=\frac16, S3=−112\displaystyle S_3=-\frac1{12} である。そこで Sn=16(−12)n−2\displaystyle S_n=\frac16(-\frac12)^{n-2} とする。この式は n=2,3n=2,3 で成り立ち、これが n,n+1n,n+1 で成り立つとき、

12(Sn+Sn+1)=112(−12)n−2(1−12)=124(−12)n−2=16(−12)n=Sn+2.\displaystyle \frac12(S_n+S_{n+1})=\frac1{12}\left(-\frac12\right)^{n-2}\left(1-\frac12\right)=\frac1{24}\left(-\frac12\right)^{n-2}=\frac16\left(-\frac12\right)^n=S_{n+2}.

したがって漸化式によりすべての n≧2n\ge2 で成り立つ。ゆえに

Pn=13+16(−12)n−2=13+23(−12)n.\displaystyle P_n=\frac13+\frac16\left(-\frac12\right)^{n-2}=\frac13+\frac23\left(-\frac12\right)^n.

さらに Qn=Pn+1Q_n=P_{n+1} から

Qn=13+16(−12)n−1=13−13(−12)n.\displaystyle Q_n=\frac13+\frac16\left(-\frac12\right)^{n-1}=\frac13-\frac13\left(-\frac12\right)^n.

各桁の3を法とする余りに注目し、許される数字列を等確率の余り列として数える。余り1と2の対称性でQn=RnQ_n=R_nを示し、下一桁を分けた確率漸化式を初期値から解く。

この問題で使う考え方

  • 剰余類による分類
  • 全単射による個数比較
  • 漸化式と一般項

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