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大阪医科薬科大学/2022年度/一般(前期)

大阪医科薬科大学 2022年 数学 第5問解答・解説

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1問題

大阪医科薬科大学2022年度第5問

数字 1,2,…,n1,2,\ldots,n の順列 x1,x2,…,xnx_1,x_2,\ldots,x_n に対して、xyxy 平面上の点の集合 {(1,x1),(2,x2),…,(n,xn)}\{(1,x_1),(2,x_2),\ldots,(n,x_n)\} を考える。この集合が直線 y=xy=x に関して線対称であるような順列をここでは対称な順列と呼ぶことにする。対称な順列の個数を ana_n とするとき、a1=1, a2=2a_1=1,\ a_2=2 である。

(1) 数列 {an}\{a_n\} は次の漸化式を満たすことを示せ。 an=an−1+(n−1)an−2a_n=a_{n-1}+(n-1)a_{n-2}

(2) すべての自然数 kk に対し、 a3k+1≡a3k(mod3),a3k+2≡2a3k(mod3)\begin{aligned} a_{3k+1}&\equiv a_{3k}\pmod{3},\\ a_{3k+2}&\equiv 2a_{3k}\pmod{3} \end{aligned} を示せ。ただし、整数 a,ba,b と正整数 mm について、a−ba-b が mm の倍数であるとき a≡b(modm)a\equiv b\pmod{m} と表す。

(3) すべての自然数 nn に対し、ana_n は3の倍数でないことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • an=an−1+(n−1)an−2,a3k+1≡a3k,a3k+2≡2a3k(mod3),an≢0(mod3).a_n=a_{n-1}+(n-1)a_{n-2},\quad a_{3k+1}\equiv a_{3k},\quad a_{3k+2}\equiv2a_{3k}\pmod3,\quad a_n\not\equiv0\pmod3.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

〔5〕

agraph{(1)} 順列を σ(i)=xi\sigma(i)=x_i とみなす。点集合が y=xy=x に関して線対称であることは、各点 (i,xi)(i,x_i) の反射 (xi,i)(x_i,i) も集合に属することと同値である。第1座標が xix_i である点は (xi,xxi)(x_i,x_{x_i}) だから、これは xxi=ix_{x_i}=i、すなわち σ(σ(i))=i\sigma(\sigma(i))=i が全ての ii で成立することと同値である。従って対象は互換と固定点だけからなる順列である。 nn の行き先で場合分けする。σ(n)=n\sigma(n)=n なら残りは n−1n-1 個の対象上の対称な順列で an−1a_{n-1} 通り。σ(n)≠n\sigma(n)\ne n なら相手 j=σ(n)j=\sigma(n) を n−1n-1 通りから選ぶと、σ(j)=n\sigma(j)=n と定まり、残り n−2n-2 個は自由な対称な順列となる。よって(n≧3n\ge3) an=an−1+(n−1)an−2.\boxed{a_n=a_{n-1}+(n-1)a_{n-2}}. 空集合の順列を a0=1a_0=1 と数えれば、この式は n=2n=2 にも成り立つ。

agraph{(2)} 漸化式を法3で用いると a3k+1=a3k+3k a3k−1≡a3k(mod3).a_{3k+1}=a_{3k}+3k\,a_{3k-1}\equiv a_{3k}\pmod3. さらに a3k+2=a3k+1+(3k+1)a3k≡a3k+1+a3k≡2a3k(mod3).a_{3k+2}=a_{3k+1}+(3k+1)a_{3k} \equiv a_{3k+1}+a_{3k} \equiv2a_{3k}\pmod3. 従って二つの合同式が成り立つ。

agraph{(3)} まず a3=a2+2a1=4≡1(mod3)a_3=a_2+2a_1=4\equiv1\pmod3。k≧2k\ge2 とし、問(2)を k−1k-1 に適用すると a3k−1=a3(k−1)+2≡2a3k−3,a3k−2=a3(k−1)+1≡a3k−3(mod3).a_{3k-1}=a_{3(k-1)+2}\equiv2a_{3k-3},\qquad a_{3k-2}=a_{3(k-1)+1}\equiv a_{3k-3}\pmod3. よって a3k=a3k−1+(3k−1)a3k−2≡a3k−1−a3k−2≡a3k−3(mod3).a_{3k}=a_{3k-1}+(3k-1)a_{3k-2} \equiv a_{3k-1}-a_{3k-2} \equiv a_{3k-3}\pmod3. 帰納的に全ての k≧1k\ge1 で a3k≡a3≡1(mod3)a_{3k}\equiv a_3\equiv1\pmod3。問(2)から a3k+1≡1a_{3k+1}\equiv1、a3k+2≡2(mod3)a_{3k+2}\equiv2\pmod3 であり、初項 a1=1,a2=2a_1=1,a_2=2 も同じ剰余である。従って全ての自然数 nn について an≢0(mod3).\boxed{a_n\not\equiv0\pmod3}.

agraph{検算} n=1,2,3n=1,2,3 では a1=1,a2=2,a3=4a_1=1,a_2=2,a_3=4 で剰余は1,2,1。漸化式から3項ごとの剰余が1,1,2の並びで繰り返すことが示され、結論と一致する。

この問題で使う考え方

  • 順列
  • 和の法則
  • 積の法則
  • 漸化式
  • 約数・倍数
  • 数学的帰納法

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