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富山大学/2021年度

富山大学 2021年 数学 第1問解答・解説

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1問題

富山大学2021年度第1問

実数全体で定義された次の関数 f(x),g(x)f(x),g(x) を考える。 f(x)=sin⁡xx2+x+2,g(x)=(x2+x+2)2f′(x)\displaystyle f(x)=\frac{\sin x}{x^2+x+2},\qquad g(x)=(x^2+x+2)^2f'(x) また,0≦x≦2π0\leq x\leq2\pi における f(x)f(x) の最大値を MM とおく。

(1) 0≦x≦2π0\leq x\leq2\pi の範囲において方程式 g(x)=0g(x)=0 はちょうど2つの解をもつことを示せ。

(2) (1)で示した2つの解のうち,小さい方を α\alpha とする。M=cos⁡α2α+1\displaystyle M=\frac{\cos\alpha}{2\alpha+1} を示せ。

(3) 不等式 M<2π+2\displaystyle M<\frac{\sqrt2}{\pi+2} を示せ。 (解答用紙は,1を使用せよ)

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 解は (0,π/2)(0,\pi/2) と (π,3π/2)(\pi,3\pi/2) に各1つ。(2) M=cos⁡α2α+1.\displaystyle M=\frac{\cos\alpha}{2\alpha+1}.
    (3) M<2π+2.\displaystyle (3)\space{}M<\frac{\sqrt2}{\pi+2}.

3解答

解答を見る途中式つきの解答

 q(x)=x2+x+2=(x+12)2+74>0 とおく。g(x)=q(x)2f′(x)=q(x)cos⁡x−(2x+1)sin⁡x. R(x)=q(x)2x+1 とすると、x≧0 で R(x)>0 であり、R′(x)=2x2+2x−3(2x+1)2,1−R′(x)=2x2+2x+4(2x+1)2>0.したがって F(x)=tan⁡x−R(x) は 0<x<π/2 および π<x<3π/2 でF′(x)=sec⁡2x−R′(x)>1−R′(x)>0 を満たす。第1区間では F(0)=−2<0, lim⁡x→π/2−F(x)=+∞ だから、F(x)=0 はただ1解 α をもつ。第2区間では F(π)=−R(π)<0, lim⁡x→3π/2−F(x)=+∞ だから、ただ1解 β をもつ。 π/2<x<π では qcos⁡x<0<(2x+1)sin⁡x より g(x)<0; 3π/2<x<2π では qcos⁡x>0>(2x+1)sin⁡x より g(x)>0.また x=0,π,2π では g(x)=q(x)cos⁡x≠0、x=π/2,3π/2 でも g(x)=−(2x+1)sin⁡x≠0.よって g(x)=0 の解は α,β のちょうど2つ。 f′(x)=g(x)/q(x)2 であり、上の単調性と各区間での符号から、f は 0≦x≦α の範囲で増加し、α から β まで減少し、β から 2π まで増加する。f(0)=f(2π)=0,f(β)<0,f(α)>0 なので、区間全体の最大値は M=f(α).g(α)=0 より q(α)cos⁡α=(2α+1)sin⁡α。従ってM=sin⁡αq(α)=cos⁡α2α+1.さらに R(x)−1=x2−x+12x+1>0 だから F(π/4)=1−R(π/4)<0. F は 0<x<π/2 で増加し F(α)=0 なので α>π/4.ゆえに0<cos⁡α<12,2α+1>π+22,M=cos⁡α2α+1<1/2(π+2)/2=2π+2.\displaystyle \text{ }q(x)=x^2+x+2=(x+\tfrac12)^2+\tfrac74>0\text{ とおく。} g(x)=q(x)^2f'(x)=q(x)\cos x-(2x+1)\sin x. \text{ }R(x)=\frac{q(x)}{2x+1}\text{ とすると、}x\ge0\text{ で }R(x)>0\text{ であり、} R'(x)=\frac{2x^2+2x-3}{(2x+1)^2},\qquad 1-R'(x)=\frac{2x^2+2x+4}{(2x+1)^2}>0. \text{したがって }F(x)=\tan x-R(x)\text{ は }0<x<\pi/2\text{ および }\pi<x<3\pi/2\text{ で} F'(x)=\sec^2x-R'(x)>1-R'(x)>0\text{ を満たす。} \text{第1区間では }F(0)=-2<0,\ \lim\limits _{x\to\pi/2^-}F(x)=+\infty\text{ だから、}F(x)=0\text{ はただ1解 }\alpha\text{ をもつ。} \text{第2区間では }F(\pi)=-R(\pi)<0,\ \lim\limits _{x\to3\pi/2^-}F(x)=+\infty\text{ だから、ただ1解 }\beta\text{ をもつ。} \text{ }\pi/2<x<\pi\text{ では }q\cos x<0<(2x+1)\sin x\text{ より }g(x)<0;\ 3\pi/2<x<2\pi\text{ では }q\cos x>0>(2x+1)\sin x\text{ より }g(x)>0.\text{また }x=0,\pi,2\pi\text{ では }g(x)=q(x)\cos x\ne0\text{、}x=\pi/2,3\pi/2\text{ でも }g(x)=-(2x+1)\sin x\ne0.\text{よって }g(x)=0\text{ の解は }\alpha,\beta\text{ のちょうど2つ。} \text{ }f'(x)=g(x)/q(x)^2\text{ であり、上の単調性と各区間での符号から、}f\text{ は }0\le x\le\alpha\text{ の範囲で増加し、}\alpha\text{ から }\beta\text{ まで減少し、}\beta\text{ から }2\pi\text{ まで増加する。} f(0)=f(2\pi)=0,\quad f(\beta)<0,\quad f(\alpha)>0\text{ なので、区間全体の最大値は }M=f(\alpha). g(\alpha)=0\text{ より }q(\alpha)\cos\alpha=(2\alpha+1)\sin\alpha\text{。従って} M=\frac{\sin\alpha}{q(\alpha)}=\frac{\cos\alpha}{2\alpha+1}. \text{さらに }R(x)-1=\frac{x^2-x+1}{2x+1}>0\text{ だから }F(\pi/4)=1-R(\pi/4)<0.\text{ }F\text{ は }0<x<\pi/2\text{ で増加し }F(\alpha)=0\text{ なので }\alpha>\pi/4.\text{ゆえに} 0<\cos\alpha<\frac1{\sqrt2},\qquad 2\alpha+1>\frac{\pi+2}{2},\qquad M=\frac{\cos\alpha}{2\alpha+1}<\frac{1/\sqrt2}{(\pi+2)/2}=\frac{\sqrt2}{\pi+2}.

この問題で使う考え方

  • 商の微分と導関数の符号
  • 単調性と中間値の定理
  • 三角関数の符号・単調性による評価

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