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和歌山県立医科大学/2018年度/前期

和歌山県立医科大学 2018年 数学 第1問解答・解説

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1問題

和歌山県立医科大学2018年度第1問

(1) 2\sqrt{2} は有理数でないことを示せ。

(2) 有理数がある自然数の平方根となるとき、その有理数は整数であることを示せ。

(3) 有理数とその逆数との差が、0でない整数となることはあるか。あるときは例を与え、ないときはそのことを示せ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

既約分数と整数の偶奇・素数による割り切りを使って (1),(2) を証明し、(3) では差を整数と仮定して二乗完成した式に (2) を適用し、整数の平方差の因数分解から矛盾を導く。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1) 2∉Q(2) q∈Q, q2∈N⟹q∈Z(3) 該当する有理数は存在しない\begin{gathered}\text{(1) }\sqrt{2}\notin\mathbb{Q}\\\text{(2) }q\in\mathbb{Q},\space{}q^2\in\mathbb{N}\Longrightarrow q\in\mathbb{Z}\\\text{(3) 該当する有理数は存在しない}\end{gathered}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) 2\sqrt{2} が有理数であると仮定する。互いに素な正の整数 a,ba,b を用いて 2=ab\displaystyle \sqrt{2}=\dfrac{a}{b} と表せる。この両辺を二乗すると a2=2b2a^2=2b^2 となるので、a2a^2 は偶数である。奇数の平方は奇数だから aa は偶数であり、a=2ca=2c とおける。これを代入すると 4c2=2b24c^2=2b^2、すなわち b2=2c2b^2=2c^2 となるから、同じ理由で bb も偶数である。これは a,ba,b が互いに素であることに反する。したがって 2\sqrt{2} は有理数ではない。

(2) 有理数 xx と自然数 NN が x2=Nx^2=N を満たすとする。x=ab\displaystyle x=\dfrac{a}{b} と、aa は整数、bb は正の整数で a,ba,b が互いに素となるように表す。もし b>1b>1 なら、bb を割る素数 pp がある。等式 a2=Nb2a^2=Nb^2 より p∣a2p\mid a^2 であるため、素数の性質から p∣ap\mid a となり、a,ba,b が互いに素であることに反する。よって b=1b=1 であり、x=ax=a は整数である。この議論は N=0N=0 の場合も含む。

(3) 有理数 xx とその逆数との差が 00 でない整数になると仮定する。逆数があるので x≠0x\ne0 であり、差の順序を x−1x\displaystyle x-\dfrac1x としても符号を反転するだけなので、ある整数 d≠0d\ne0 に対し x−1x=d\displaystyle x-\frac1x=d とおける。両辺に xx を掛けると x2−dx−1=0x^2-dx-1=0 であり、平方完成して (2x−d)2=d2+4(2x-d)^2=d^2+4 を得る。ここで 2x−d2x-d は有理数で、d2+4d^2+4 は自然数だから、(2) より m=2x−dm=2x-d は整数である。そこで M=∣m∣M=|m|、D=∣d∣D=|d| とおくと、D≧1D\ge1 かつ M2−D2=4M^2-D^2=4 である。したがって M>DM>D。また、整数の平方は偶数なら 00、奇数なら 11 を 44 で割った余りにもつので、この平方差が 44 で割り切れることから M,DM,D は同じ偶奇である。ゆえに M−DM-D と M+DM+D は正の偶数であり、 (M−D)(M+D)=4(M-D)(M+D)=4 を満たす。積が 44 である正の偶数二つはともに 22 しかないが、その場合 (M+D)−(M−D)=2D=0(M+D)-(M-D)=2D=0 となり、D≧1D\ge1 に反する。したがって、そのような有理数は存在しない。

検算として、因数の条件が許す境界 D=0D=0 は d=0d=0 に当たる。この場合、元の式は x−1x=0\displaystyle x-\dfrac1x=0、すなわち x2=1x^2=1 となり、x=1,−1x=1,-1 はいずれも差が確かに 00 である。したがって因数分解で残る場合は問題の「00 でない」という条件から除かれる。

この問題で使う考え方

  • 実数と無理数
  • 対偶・背理法による証明
  • 約数・倍数

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