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和歌山県立医科大学/2018年度/前期

和歌山県立医科大学 2018年 数学 第4問解答・解説

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1問題

和歌山県立医科大学2018年度第4問

aa を正の実数とする。座標平面において、次の3直線 l1,l2,l3l_1,l_2,l_3 を考える。 l1:y=ax+a,l2:y=−ax,l3:y=0l_1:y=ax+a,\qquad l_2:y=-ax,\qquad l_3:y=0

(1) 3直線 l1,l2,l3l_1,l_2,l_3 のいずれとも接する円の方程式をすべて求めよ。

(2) (1)で求めた円のうちで、最大となるものの半径を MM とする。MM を aa の関数と考えて、そのグラフをかけ。

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2考え方

考え方を見る解き方の方針だけを確かめる

円の中心から3直線までの距離を半径に等置し、符号を全列挙して接円を求める。次に4個の半径を比較し、最大半径の式とそのグラフの増減を示す。

3答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)s=1+a2\text{(1)\quad }\quad s=\sqrt{1+a^2}\quad .
    (x−s−12)2+(y−a2)2=(a2)2,(x+s+12)2+(y−a2)2=(a2)2,(x+12)2+(y−a2(s+1))2=(a2(s+1))2,(x+12)2+(y+a2(s−1))2=(a2(s−1))2.\displaystyle \quad \begin{aligned} \left(x-\frac{s-1}{2}\right)^2+\left(y-\frac a2\right)^2&=\left(\frac a2\right)^2,\\ \left(x+\frac{s+1}{2}\right)^2+\left(y-\frac a2\right)^2&=\left(\frac a2\right)^2,\\ \left(x+\frac12\right)^2+\left(y-\frac{a}{2(s+1)}\right)^2&=\left(\frac{a}{2(s+1)}\right)^2,\\ \left(x+\frac12\right)^2+\left(y+\frac{a}{2(s-1)}\right)^2&=\left(\frac{a}{2(s-1)}\right)^2. \end{aligned} \quad
    (2)
    M={1+a2+12a(0<a≦3),a2(a≧3).\displaystyle \quad M=\begin{cases}\dfrac{\sqrt{1+a^2}+1}{2a}&(0<a\le\sqrt3),\\ \dfrac a2&(a\ge\sqrt3).\end{cases}

4解答

解答を見る途中式つきの解答

s=1+a2s=\sqrt{1+a^2} とおく。a>0a>0 だから s>1s>1 である。円の中心を C(u,v)C(u,v)、半径を rr とする。直線 l3:y=0l_3:y=0 との距離が rr なので、r=∣v∣>0r=|v|>0 であり、v=σrv=\sigma r(σ=1\sigma=1 または −1-1)と書ける。

直線 l1,l2l_1,l_2 をそれぞれ ax−y+a=0, ax+y=0ax-y+a=0,\ ax+y=0 と表すと、点 CC と各直線との距離が rr である条件は ∣au−v+a∣=sr,∣au+v∣=sr|au-v+a|=sr,\qquad |au+v|=sr である。したがって、それぞれ1または−1の値をとるε1,ε2\varepsilon_1,\varepsilon_2を用いて au−v+a=ε1sr,au+v=ε2srau-v+a=\varepsilon_1sr,\qquad au+v=\varepsilon_2sr と書ける。v=σrv=\sigma r を代入し、2式の差をとると a=r{2σ+s(ε1−ε2)},au=r(ε2s−σ)a=r\{2\sigma+s(\varepsilon_1-\varepsilon_2)\},\qquad au=r(\varepsilon_2s-\sigma) を得る。ここで a,r>0a,r>0 なので、最初の式の右辺の括弧は正でなければならない。

まず ε1=ε2=τ\varepsilon_1=\varepsilon_2=\tau(τ=±1\tau=\pm1)の場合、a=2σra=2\sigma r だから σ=1, r=a/2\sigma=1,\ r=a/2 である。さらに au=r(τs−1)au=r(\tau s-1) より u=(τs−1)/2u=(\tau s-1)/2 となる。従って、τ=1,−1\tau=1,-1 に対し、中心はそれぞれ ((s−1)/2,a/2)((s-1)/2,a/2)、(−(s+1)/2,a/2)(-(s+1)/2,a/2) である。

次に (ε1,ε2)=(1,−1)(\varepsilon_1,\varepsilon_2)=(1,-1) の場合、a=2r(σ+s)a=2r(\sigma+s) である。σ=1\sigma=1 なら r=a/[2(s+1)]r=a/[2(s+1)]、au=−r(s+1)au=-r(s+1) から u=−1/2u=-1/2 であり、中心は (−1/2,a/[2(s+1)])(-1/2,a/[2(s+1)]) となる。σ=−1\sigma=-1 なら r=a/[2(s−1)]r=a/[2(s-1)](s>1s>1 より正)で、au=r(−s+1)au=r(-s+1) から u=−1/2u=-1/2 であり、中心は (−1/2,−a/[2(s−1)])(-1/2,-a/[2(s-1)]) となる。

最後に (ε1,ε2)=(−1,1)(\varepsilon_1,\varepsilon_2)=(-1,1) なら a=2r(σ−s)a=2r(\sigma-s) となるが、s>1, σ=±1s>1,\ \sigma=\pm1 から σ−s<0\sigma-s<0 であり、これは a,r>0a,r>0 に反する。以上で全ての場合を尽くした。得られた各中心・半径は対応する符号付き2式と v=σrv=\sigma r を満たすので、3直線からの距離がいずれも rr となり、実際に3直線すべてに接する。よって円の方程式は (x−s−12)2+(y−a2)2=(a2)2,(x+s+12)2+(y−a2)2=(a2)2,\displaystyle \left(x-\frac{s-1}{2}\right)^2+\left(y-\frac a2\right)^2=\left(\frac a2\right)^2,\qquad \left(x+\frac{s+1}{2}\right)^2+\left(y-\frac a2\right)^2=\left(\frac a2\right)^2, (x+12)2+(y−a2(s+1))2=(a2(s+1))2,(x+12)2+(y+a2(s−1))2=(a2(s−1))2.\displaystyle \left(x+\frac12\right)^2+\left(y-\frac{a}{2(s+1)}\right)^2=\left(\frac{a}{2(s+1)}\right)^2,\qquad \left(x+\frac12\right)^2+\left(y+\frac{a}{2(s-1)}\right)^2=\left(\frac{a}{2(s-1)}\right)^2.

次に半径を比べる。s+1>1s+1>1 なので a/[2(s+1)]<a/2a/[2(s+1)]<a/2 である。また s−1>0s-1>0 より、a/[2(s−1)]a/[2(s-1)] と a/2a/2 の大小は 1/(s−1)1/(s-1) と 11 の大小で決まり、s≶2s\lessgtr2、すなわち a≶3a\lessgtr\sqrt3 に応じて入れ替わる。したがって M={a2(s−1)=s+12a=1+a2+12a(0<a≦3),a2(a≧3).\displaystyle M=\begin{cases}\dfrac{a}{2(s-1)}=\dfrac{s+1}{2a}=\dfrac{\sqrt{1+a^2}+1}{2a}&(0<a\le\sqrt3),\\\dfrac a2&(a\ge\sqrt3).\end{cases} 境界 a=3a=\sqrt3 では s=2s=2 となり、両方の式は M=3/2M=\sqrt3/2 を与える。

左側の枝の形を見るため t=1/at=1/a とおくと、M=(t2+1+t)/2M=(\sqrt{t^2+1}+t)/2 である。t>0t>0 では右辺は tt とともに増加する一方、t=1/at=1/a は aa とともに減少するので、この枝は aa とともに単調に減少する。また M=(s+1)/(2a)>1/aM=(s+1)/(2a)>1/a だから、aa が 00 に近づくと左側の枝は上方へ伸びる。右側の枝 M=a/2M=a/2 は右上がりの直線である。従ってグラフは、定義域 a>0a>0 で左上方から減少して (3,3/2)(\sqrt3,\sqrt3/2) に達し、そこから M=a/2M=a/2 に沿って右上がりとなる。この点が唯一の最小点である。

この問題で使う考え方

  • 座標による距離
  • 直線の方程式
  • 円の方程式
  • 無理関数の性質
  • 関数の極限

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