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和歌山県立医科大学/2020年度/前期

和歌山県立医科大学 2020年 数学 第1問解答・解説

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1問題

和歌山県立医科大学2020年度第1問

(1) 数直線上の閉区間 [0,1][0,1] を I0I_0 とし,点 A(a)A(a) を a>1a>1 となるようにとる.このとき,AA を含む閉区間 II に対して,不等式 L(I∩I0)L(I)≦1a\displaystyle \frac{L(I\cap I_0)}{L(I)}\leq\frac{1}{a} が成立することを示せ.さらに,等号成立は I=[0,a]I=[0,a] のときのみであることを示せ.ただし,II は数直線上の異なる2点を両端とし,L(I),L(I∩I0)L(I),L(I\cap I_0) はそれぞれの区間の両端の間の距離を表し,I∩I0I\cap I_0 が1点または空集合のときは L(I∩I0)=0L(I\cap I_0)=0 とする.

(2) 座標平面上で,(0,0),(1,0),(1,1),(0,1)(0,0),(1,0),(1,1),(0,1) を頂点とする正方形を Q0Q_0 とし,点 P(a,b)P(a,b) を 2≦a,1≦b≦a2\leq a,1\leq b\leq a となるようにとる.各辺が xx 軸または yy 軸に平行な正方形 QQ が PP を含むとき,不等式 S(Q∩Q0)S(Q)≦1a2\displaystyle \frac{S(Q\cap Q_0)}{S(Q)}\leq\frac{1}{a^2} が成立することを,次の各場合について示せ.  (i) QQ の辺の長さが aa 以上のとき,  (ii) QQ の辺の長さが aa より小さく,a−1a-1 より大きいとき,  (iii) QQ の辺の長さが a−1a-1 以下のとき.  さらに,等号が成立する QQ をすべて求めよ.ただし,S(Q),S(Q∩Q0)S(Q),S(Q\cap Q_0) はそれぞれ Q,Q∩Q0Q,Q\cap Q_0 の面積を表し,Q∩Q0Q\cap Q_0 が1点,線分,または空集合のときは S(Q∩Q0)=0S(Q\cap Q_0)=0 とする.

まずは自分で解いてみましょう。詰まったら「考え方」、解けたら「答え」で確かめられます。

2答え

答えを見る自分の答えと照らし合わせる
  • (1)L(I∩I0)L(I)≦1a,\displaystyle (1)\quad \frac{L(I\cap I_0)}{L(I)}\leq\frac1a,\quad 等号成立は I=[0,a]I=[0,a] のときに限る。
    (2)(2)\quad (i) s≧as\geq a のとき成立し、等号成立は Q=[0,a]×[c,c+a] (b−a≦c≦0)Q=[0,a]\times[c,c+a]\space{}(b-a\leq c\leq0) のとき。

    (ii),(iii) では狭義不等号が成立する。

3解答

解答を見る途中式つきの解答

(1) I=[x,y] とおくと x≦a≦y である。まず x<0 なら I∩I0=[0,1] だから L(I∩I0)=1 であり、L(I)=y−x≧a−x>a より aL(I∩I0)<L(I) となる。0≦x<1 なら L(I∩I0)=1−x で、aL(I∩I0)=a(1−x)≦a−x≦y−x=L(I).ここで最初の不等式は (a−1)x≧0 による。等号には x=0 が必要であり、次の不等式の等号には y=a が必要である。したがって全体の等号成立は x=0,y=a、すなわち I=[0,a] のときに限る。最後に x≧1 なら交わりの長さは 0 であり、1/a>0 だから不等式は狭義に成立する。以上で (1) が示された。(2) Q の一辺を s>0 とする。点 P(a,b) から Q の左辺、下辺までの距離を α,β とおけば、0≦α,β≦s であり、Q=[a−α,a−α+s]×[b−β,b−β+s] と表せる。水平方向と垂直方向の Q0 との重なりの長さをそれぞれ X,Y とする。水平方向の右端 a+s−α は a 以上で、a≧2 だから 1 より大きい。従ってX=min⁡{1,max⁡{0,α−a+1}}.同様に垂直方向の右端 b+s−β は b≧1 以上だからY=min⁡{1,max⁡{0,β−b+1}}.長方形 Q∩Q0 の横と縦の長さは X,Y であるから S(Q∩Q0)=XY である。(i) s≧a のとき、X,Y≦1 よりS(Q∩Q0)S(Q)=XYs2≦1s2≦1a2.等号には s=a かつ XY=1 が必要である。X,Y≦1 なのでこれは X=Y=1 と同値であり、X=1であるための必要十分条件はα=a,Y=1であるための必要十分条件はβ≧b と β≦a である。したがって α=a, b≦β≦a であり、Q はQ=[0,a]×[c,c+a],b−a≦c≦0と表される。このとき Q0⊆Q なので共通部分の面積は 1、面積比は 1/a2 である。(ii) a−1<s<a のとき、α≦s より X≦s−a+1 であり、Y≦1 だからXY≦s−a+1.δ=a−s とおくと 0<δ<1 である。a≧2 よりs2a2−(s−a+1)=δ(1−2a+δa2)>0.よって XY<s2/a2 であり、両辺を s2>0 で割ればS(Q∩Q0)S(Q)<1a2 を得る。(iii) s≦a−1 のとき、α≦s だから α−a+1≦0、従って X=0 である。ゆえに S(Q∩Q0)=XY=0 であり、1/a2>0 だから不等式は狭義に成立する。以上より (2) の等号成立は (i) で得た Q=[0,a]×[c,c+a] (b−a≦c≦0) に限る。\displaystyle \text{(1) }I=[x,y]\text{ とおくと }x\leq a\leq y\text{ である。} \quad \text{まず }x<0\text{ なら }I\cap I_0=[0,1]\text{ だから }L(I\cap I_0)=1\text{ であり、} \quad L(I)=y-x\geq a-x>a\text{ より }aL(I\cap I_0)<L(I)\text{ となる。} \quad 0\leq x<1\text{ なら }L(I\cap I_0)=1-x\text{ で、} \quad aL(I\cap I_0)=a(1-x)\leq a-x\leq y-x=L(I). \quad \text{ここで最初の不等式は }(a-1)x\geq0\text{ による。等号には }x=0\text{ が必要であり、} \quad \text{次の不等式の等号には }y=a\text{ が必要である。したがって全体の等号成立は }x=0,y=a\text{、} \quad \text{すなわち }I=[0,a]\text{ のときに限る。} \quad \text{最後に }x\geq1\text{ なら交わりの長さは }0\text{ であり、}1/a>0\text{ だから不等式は狭義に成立する。} \quad \text{以上で (1) が示された。} \quad \quad \text{(2) }Q\text{ の一辺を }s>0\text{ とする。点 }P(a,b)\text{ から }Q\text{ の左辺、下辺までの距離を }\alpha,\beta\text{ とおけば、} \quad 0\leq\alpha,\beta\leq s\text{ であり、} \quad Q=[a-\alpha,a-\alpha+s]\times[b-\beta,b-\beta+s]\text{ と表せる。} \quad \text{水平方向と垂直方向の }Q_0\text{ との重なりの長さをそれぞれ }X,Y\text{ とする。} \quad \text{水平方向の右端 }a+s-\alpha\text{ は }a\text{ 以上で、}a\geq2\text{ だから }1\text{ より大きい。従って} \quad X=\min\{1,\max\{0,\alpha-a+1\}\}. \quad \text{同様に垂直方向の右端 }b+s-\beta\text{ は }b\geq1\text{ 以上だから} \quad Y=\min\{1,\max\{0,\beta-b+1\}\}. \quad \text{長方形 }Q\cap Q_0\text{ の横と縦の長さは }X,Y\text{ であるから }S(Q\cap Q_0)=XY\text{ である。} \quad \quad \text{(i) }s\geq a\text{ のとき、}X,Y\leq1\text{ より} \quad \frac{S(Q\cap Q_0)}{S(Q)}=\frac{XY}{s^2}\leq\frac1{s^2}\leq\frac1{a^2}. \quad \text{等号には }s=a\text{ かつ }XY=1\text{ が必要である。}X,Y\leq1\text{ なのでこれは }X=Y=1\text{ と同値であり、} \quad X=1\text{であるための必要十分条件は}\alpha=a,\qquad Y=1\text{であるための必要十分条件は}\beta\geq b\text{ と }\beta\leq a\text{ である。} \quad \text{したがって }\alpha=a,\ b\leq\beta\leq a\text{ であり、}Q\text{ は} \quad Q=[0,a]\times[c,c+a],\qquad b-a\leq c\leq0 \quad \text{と表される。このとき }Q_0\subseteq Q\text{ なので共通部分の面積は }1\text{、面積比は }1/a^2\text{ である。} \quad \quad \text{(ii) }a-1<s<a\text{ のとき、}\alpha\leq s\text{ より }X\leq s-a+1\text{ であり、}Y\leq1\text{ だから} \quad XY\leq s-a+1. \quad \delta=a-s\text{ とおくと }0<\delta<1\text{ である。}a\geq2\text{ より} \quad \frac{s^2}{a^2}-(s-a+1)=\delta\left(1-\frac2a+\frac{\delta}{a^2}\right)>0. \quad \text{よって }XY<s^2/a^2\text{ であり、両辺を }s^2>0\text{ で割れば} \quad \frac{S(Q\cap Q_0)}{S(Q)}<\frac1{a^2}\text{ を得る。} \quad \quad \text{(iii) }s\leq a-1\text{ のとき、}\alpha\leq s\text{ だから }\alpha-a+1\leq0\text{、従って }X=0\text{ である。} \quad \text{ゆえに }S(Q\cap Q_0)=XY=0\text{ であり、}1/a^2>0\text{ だから不等式は狭義に成立する。} \quad \text{以上より (2) の等号成立は (i) で得た }Q=[0,a]\times[c,c+a]\ (b-a\leq c\leq0)\text{ に限る。}

この問題で使う考え方

  • 等式・不等式の証明
  • 不等式の表す領域

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